2015/11/18

仮説だけで事前に報告書を書いてみよう




何かの報告書、例えば調査であったり、出張報告書は、事後で書かれるものです。

調査報告書とは、ある調査の目的があり、調査結果を関係者に報告し共有するためにあります。報告書の作成者は、調査を実施し、そのまとめとして報告書作成に取りかかります。

今回のエントリーでは、あえて逆の発想をしてみます。

報告書を事後で作成する一般的なケースに対して、報告書をあえて「事前に」つくることを考えてみます。

調査を企画する段階で調査結果を仮説として予測し、仮説ベースで報告書概要を書いてしまうのです。

そもそもとして、調査を実施するということは、あらかじめ持っている仮説を検証するのが目的です。その仮説をもとに調査報告書としてまとめておくわけです。

調査をする前に仮説だけで報告書を書いておくことは、次のようなメリットがあります。

1. 仮説が明確になる

1つ目は報告書を書くプロセスを経て、仮説が整理されます。書く前は曖昧であった仮説も、報告書のストーリーを考える中で、具体的にどう曖昧なのかがわかってきます。

さらに、仮説の曖昧な部分が見えてくるだけではなく、曖昧な部分が事前報告書を書く中で明確になっていきます。調査の前に報告書を書くためには、半ば強制的に仮説をクリアにせざるを得ないのです。

2. 調査結果の質が上がる

2つ目のメリットは、調査結果のクオリティが上がります。事前に仮説ベースで報告書をつくってしまっているので、調査結果の分析や考察において何をすればよいかが見えています。

当然、事前に書く仮説報告書の内容(仮説)が、調査結果と異なる場合も起こります。

なぜ仮説と違ったのかを考えることで(仮説を考える際のどの前提が違っていたのか)、より深い検証と考察ができます。事前に仮説だけで報告書を書いておくプロセスで、仮説が明確になっているからこそです。

こうしたことを調査結果をまとめる中で何度も行なうことになります。その過程を経て、調査結果の分析や考察、結論がブラッシュアップされます。

大切なのは、仮説が間違っていてもいいので、何かしらの仮説を調査前に持っておくことです。仮説がない中で調査を実施すると、どこまで調査し検証するのかが、調査中や調査後の分析時にあやふやになってしまうことがあります。ゴールを見失ってしまうのです。

3. 報告書の質が上がる

3つ目のメリットは、事後の報告書の質も上がります。

ゼロから報告書を書き上げるよりも、事前に仮説をもとにつくった報告書があるので、それをアップデートする中で中身も磨かれるのです。

★  ★  ★

これら3つのメリットは、要するに何かと言えば、仮説をつくる → 検証するというサイクルを細かく何度もまわせることです。

調査前に仮説ベースで報告書を書いてしまうことで、(報告書という形にできるくらい)仮説をクリアにできます。

調査が始まり進めていき、事前報告書内の仮説と結果を照らし合わせることで、仮説検証がしやすくなります。場合によっては新しく見えてきた仮説をさらに調査し検証することもできるでしょう。

調査後の報告書を書いていく中でも、当初の仮説と新たにわかったファクトのずれを考えることで、ここでも検証プロセスをまわすことができます。

仮説を考え検証することは、1周では終わりません。細かいサイクルを何度もまわす。これを繰り返すスパイラルになることで、よりブラッシュアップされるのです。


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