2016/05/21

電力の小売全面自由化 (2016年4月) で、東京電力から LOOOP でんきに契約変更




2016年4月、電力の小売全面自由化が開始されました。

これまでは家庭向けの電気は、各地域の電力会社 (関東なら東京電力) が販売していました。自由化され、他の会社からも買えるようになります。

家の電気契約を変えました。東京電力から 「LOOOP でんき」にしました。今回のエントリーでは、電気の契約変更プロセスをご紹介し、電力の小売自由化を考えてみます。

■ 東京電力 → LOOOP でんきに契約変更

今回、電気の契約変更申し込みをしてみて、一度ぜひ比較だけでもやってみることをおすすめします。

価格コムから簡単に比べられ、電気代が安くなるなど変更を検討する余地はあります。

私の場合は1年で4,000円弱、安くなる試算でした。1ヶ月あたり平均は330円ほど電気代が下がります。

電力小売自由化のメリットは、毎月の電気料金が安くなるとともに、自分がこの会社から買いたいと思える企業を選ぶことができることです。

私は、LOOOP でんきに決めました。2011年4月に創業した、他の電力会社に比べるとベンチャーのようなイメージです。

料金プランは基本料金が無料です (電力小売自由化キャンペーンの2016年5月31日までの申し込みのみに適用)。

これまでの東電に比べ電気代が安くなるだけではなく、会社の事業内容や企業としての考え方も判断材料でした。LOOOP の企業動画です。




■ 契約変更プロセス

電気購入の契約変更のプロセスは、大まかに次ようなものです。

  • 変更先の会社に申し込み (LOOOP の場合はネットのみで受け付け)
  • 新しい契約先の会社が、旧電力会社に契約解除手続き (LOOOP が東電の解約をしてくれる)
  • 工事会社が自宅のスマートメーターを設置
  • 設置後、次回の検針日より新しい会社より電力提供が開始

こちらがやることは、新しい電力会社を選ぶことと、申し込みです。

解約手続きは向こうがやってくれます。

例えば、ネットや携帯電話の契約変更のためには、まずは現在契約の会社に解約手続きをし、新しい変更先の会社に申込手続きをします。それに比べ、電気の場合は申し込みだけで済みます。変更手続きの面倒さは少ないです。

申し込みに必要な情報は、今の電力契約の情報です。具体的には、

  • 電力の供給地点特定番号
  • お客様番号 (契約番号)
  • 電力プラン (例: 従量電灯 B)
  • 契約電力 (例: 50A)

これらの情報は、毎月の検針票にあります。LOOOP のサイトから、東京電力のイメージ画像です。青枠が申し込みに必要な情報です。



■ 解約はどうなるか?解約違約金は?

携帯電話やネットも含め、新しく契約する際に知っておきたいのは「解約するとどうなるか」です。例えば携帯電話では2年契約をすると、期間途中の解約には違約金を支払わなければいけません。

LOOOP の場合、違約金はありません。

解約手続きも不要です。先ほどの申し込みプロセスで触れた通り、解約、つまり新しい会社への契約は、その新しい会社に契約申し込みをするだけです (新しい会社が解約手続きをやってくれる)。

なお、LOOOP は1年契約で、1年ごとに自動更新されます。

■ そもそもの電力の小売全面自由化とは

2016年4月からの電力の小売全面自由化に、「全面」という言葉が付いているのには理由があります。

電力の小売自由化は2000年3月から始まっています。自由化はまず始めに、工場やオフィスビルなどの大量に電気を消費する会社で実現しました。その後、2004年と2005年に、自由化の対象が中小企業や中小ビルなどに広がりました。

そして、2016年4月、家庭や商店にも電力小売が自由化しました。全ての電気使用者に適用され「全面」と言っているのです。

電力の小売自由化については、経済産業省のページがわかりやすかったです。

■ 自由化で電気の供給不安は起こるのか

自由化によって、家庭への電力供給会社が多様になります。

契約先を変える不安は、電気がこれまでと同じように使えるのかです。具体的な心配は、停電など、使いたいときに電気が来ないことです。

私の今の理解は、自由化による供給不安は起こる可能性は小さいと思います。

電力の供給システムは大きく3つです。① 発電、② 送配電、③ 小売です。

電気がストップしたり供給量が需要を満たせない要因は、① 発電所での発電量の不足、② 電気が送られない、③ 倒産などで売ることができない、ことです。

① 発電について、万が一、LOOOP などの参入した電力会社の発電所が、故障等で発電できなくなっても、一般送配電事業者 (東京電力や関西電力など) が不足分を供給する仕組みになっています。

② 送配電について、電力小売全面自由化後も引き続き、政府が許可した企業 (東電など) が役割を果たします。LOOOP などの参入企業は発電と小売はやりますが、送電は東電などの送配電網を利用します。

③ 小売について、たとえ LOOOP などの新電力会社が倒産しても、東電などの一般送配電事業者、倒産した会社に代わって一時的に電気を供給します。セーフティネットの機能を義務付けられているためです。他の電力小売会社と契約するまで機能します。

以上から、私は電力小売自由化が電気の供給不安を起こすことは、まず起こらないと考えます。

発電や売り方の各社が創意工夫をするメリットのほうが、はるかに大きいでしょう。適切な競争環境になり、選択肢が増え、多様なサービスが提供されます。

■ 電力自由化における「適切な競争環境」とは

ただし、電力事業の競争環境は、果たしてフェアなのかはやや疑問が残ります。

2016年4月の全面小売自由化で小売に新規参入した企業に比べ、東電などの一般送配電事業者の負担が大きいように見えるからです。

具体的には、配電網を他の会社が利用するよう提供していることと、電力会社の倒産時にセーフティネット機能で電力を代わりに提供する義務を負っていることです。

特に前者の送配電です。電線や鉄柱などの維持管理コストが発生し、その負担が必要ない会社に比べてビジネスコストが大きくなります。

中立的に見れば、一般送配電事業者とそうでない事業者のコスト構造が異なるので、一般送配電事業者のほうが不利な条件にあります。

電気提供というインフラ市場の競争なので、セーフティネットが必要なのは理解できます。一方、この状況が本当に適切な競争環境には見えないです。

もっとも、LOOOP などの会社が送配電利用や発電バックアップとして、その分のお金を一般送配電事業者に支払っているのであれば別ですが。

■ 電力の小売自由化についての調査

電力の小売自由化は、大半の人が知っているようです。しかし、2016年5月現在で実際に契約変更をした人は多くないと思います。

そう思う理由は、価格コムの電力自由化のアンケート調査結果からです。電力自由化直前の2016年3月に実施した、価格コムサイトでの web 調査です。回答者数は3,260人です。

電力小売自由化の認知度はほぼ 100% でした。一方、事前の契約変更申し込みを実施した人は1割未満 (7.5%) で、申し込みをしていない人の多くは様子見と回答しました。

「事前申し込みをしていない」理由としては、約半数が「様子を見ている」という回答でした。

ではいつ切り替えを予定しているかを聞いてみると、「電力自由化後から半年は様子を見たい」(29.7%)、「電力自由化後から1年は様子を見たい」(18.2%) と答えた人が多く、切り替え意欲が低いというよりは、しばらくは動向を見守ってから動きたいという消費者心理が読み取れる結果となっています。

なお、このアンケート調査結果を見るときに1つ注意点があります。それは回答者の 93% が男性だということです。価格コムサイトでのアンケートだからでしょう。

調査結果は、価格コムの男性訪問者の実態です。認知は 100% でしたが、もし男女比を 1:1 にすれば認知率は下がるはずです。

この調査で一番の驚きは、電力自由化についての結果よりも、回答者の 90% 以上が男性という性別構成比でした。


follow us in feedly このエントリーをはてなブックマークに追加

Facebook Page

最新エントリー

バックナンバー

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...