2016/08/01

捕まった自動車窃盗団の手口から考える顧客視点のプレゼンやメールのつくり方




スパークする思考 - 右脳発想の独創力という本に、顧客志向の例として、次のような話が書かれています。

それは関東地方のどこかで自動車窃盗団が捕まったという記事である。

自動車泥棒が捕まっただけならたいしたニュースではないが、その犯罪の手口がユニークだったので印象に残ったと同時にひらめいた。その窃盗団は最初はクルマを盗まないのである。

何をやるかというと、街中の駐車場に停めてあるクルマの中から人気のありそうなクルマのリストを作る。そしてそのリストをもとに潜在顧客のところに行って、「この中のどのクルマが欲しいですか」と尋ねるのである。

そして気に入ったクルマを聞いてから盗みにかかるのである。もちろん、非合法であるが、従来の自動車泥棒との最大の違いは、盗んでから買い主を探すのではなく、あらかじめ買い主を探してから盗むである。

これによって、従来の顧客が盗難車だから色が違うとか希望のモデルではないとか、ちょっと気に入らないところを我慢していたのが、このやり方では自分の希望通りのクルマが手に入るのである。私はこれを読んで究極の顧客志向だなと思ったわけである。

通常であれば、盗む自動車を決めるのは自分たちでしょう。自らの判断基準で売れそうな車や、盗みやすい車を見定めます。

それに対して捕まった窃盗団は、顧客の意向を確認することから始めていました。盗む車を選ぶのは自分たちではなく顧客であるというスタンスです。

この話を読んで思ったのは、プレゼンテーションやメールなどのビジネスで相手に何かを伝えるときも、受け手の視点が大事だということです。

自動車窃盗団の顧客視点を当てはめると、プレゼンでは自分が伝えたいことよりも、相手が知りたいことを優先すべきとなります。メールでも同様で、自分が書きたいことではなく受け手が読みたいことを中心に書くやり方です。

受け手が知りたいことは、受け手の疑問に答えることです。

受け手の立場や状況を想像し、相手にとっていかに役に立つ情報を提供できるか。伝える内容は興味関心に沿ったものか。その知りたいことが得られれば、受け手は次のアクションに進めることが大事です。

もちろん、自動車窃盗団がやっていたような、プレゼンやメールの前に相手に直接知りたいことを確認し、それだけを用意するというのは常にできるわけではありません。特にメールでは難しいです。

しかし、メールを書き出す前やプレゼンストーリーを考える前に、少なくとも受け手の視点を入れるかどうかがあるだけでもアウトプットは違ってきます。

相手の知りたいことは何か。自分が伝えようとしている内容は受け手のどんな疑問に答えることになるのか。自分が伝えたいストーリーの順番と、相手が知りたい順番が異なれば、後者を優先すべきという考え方です。

相手と自分は違うので、受け手が考えていることを 100% 理解し、知りたいことをプレゼンやメールに完璧に反映することはできません。だからこそ、顧客視点から相手の知りたいことに一歩でも近づく姿勢が大切です。




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