投稿日 2016/12/27

Why から始める問題解決フレームワーク


ビジネスでの問題解決についてです。

Why から始めるという考え方から、どのように問題解決をするかの方法を解説しています。


問題解決のフレームワーク


ザ・会社改造 - 340人からグローバル1万人企業へ という本に、会社経営や組織運営での問題解決フレームが提示されています。



リーダーシップのフレームワークです。以下は本書からの引用です。

あなたの眼前に、どうしていいかわからない 「混沌」 とした問題があるとしよう。混沌は、さまざまな要素が複雑に絡み合い、もつれた糸の塊みたいになっている。

 (中略)

リーダー能力の切れ味は、「3枚セット」 のシナリオをいかに的確かつ迅速に作るかにかかっている。

《1枚目》は、複雑な状況の確信に迫る 「現実直視、問題の本質、強烈な反省論」 。《2枚目》は、《1枚目》で明らかにされた問題の根源を解決するための 「改革シナリオ、戦略、計画、対策」 。《3枚目》は、《2枚目》に基づく 「アクションプラン」 である。

優れたリーダーは、もつれた糸をほどいて、直面する現実がどのような 「構造」 になっているのかを理解するのが速い。本質に迫る 「謎解き」 が的確なのだ。

 (引用: ザ・会社改造 - 340人からグローバル1万人企業へ)

本書 ザ・会社改造 では、いくつかの経営戦略フレームワークが紹介されています。その中でも引用したフレームワークは興味深いものでした。

問題の本質を明らかにし、その解決の道筋 (戦略) 、具体的な行動指針という、以下の3つにシンプルに落とし込みます。


問題解決フレーム
  • 一枚目:現実直視をし、問題の本質に迫る。本当に解決すべき問題を明らかにする
  • 二枚目:問題の根源を解決するための改革シナリオ、戦略、計画、対策
  • 三枚目:問題解決のためのアクションプラン



Why から始める問題解決


この3つは、Why, What, How という順番になっています。

最初に Why という 「なぜやらなければいけないのか」 を問題提起します。2枚目で What という 「やるべき道筋」 を見せます。

What だけでは、見せられた側は動けない、あるいは個々人でバラバラに行動する恐れもあります。そこで3枚目として、How という 「具体的なやり方」 を提示します。


Why から始める問題解決
  • 本当に解決すべき問題設定:なぜやらなければいけないのか (Why)
  • 問題解決のシナリオ:やるべきこと (What)
  • アクションプラン:具体的なやり方 (How)


Why, What, How のどれか1つが欠けても不完全です。順番も、Why があって初めて What や How に説得力が出てます。


Why から始まるゴールデンサークル


ところで、Why から始まるゴールデンサークルというものがあります。サイモン・シネックが TED にてプレゼンをしたフレームワークです。

ポイントは、人は 「何を (What) 」 ではなく、「なぜ (Why) 」 に動かされるという考え方です。以下は、関連エントリーです。よろしければ、ぜひご覧ください。

参考: Why からはじまるゴールデンサークル:シンプルかつ応用度の高い思考アイデア


実際の TED でのプレゼンの動画 (YouTube) はこちらです。



こちらが、日本語字幕付き TED 動画 です。


TED を見ていて、おもしろいと思うポイントは3つあります。


TED の魅力
  • アイデアがよい
  • 伝え方がうまい (プレゼンの仕方、パフォーマンス、情熱を持って語っている)
  • アイデアが自分にも役に立つ


1つ目と2つ目は、どの TED トークも当てはまります。しかし、3つ目の 「アイデアが自分にもすぐに役立つ」 は多くはありません。

Why から始まる 「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」 というアイデアには上記の3つ全てを満たします。リーダーシップにも使え、それ以外にも幅広く応用ができます。




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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。