2017/03/11

スティーブ・ジョブズの教え 「点と点をつなげる」 ために大切にしたい考え方


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スティーブ・ジョブズは、2005年の米国スタンフォード大学卒業式の祝賀式で、卒業生に向けてスピーチを行いました。

Text of Steve Jobs' Commencement address (2005) |STANFORD UNIVERSITY

スティーブ・ジョブズからの3つのメッセージ


卒業生を前に、ジョブズは伝えたいことが3つあると言ってスピーチは始まります。

  • 点と点をつなげる:バラバラの経験であっても将来それが何らかのかたちで繋がる。大学を中退し、自分の好きなことをやって得られた経験は、後に Mac を生み出すときに非常に役に立った
  • 愛と敗北:アップルでは突然解雇された (人生をかけて築いたものを失ってしまった) 。アップルから追い出されたからこそ、も う一度挑戦者になる気持ちを持てた。その後、人生でもっとも創造的な時期を迎えられた。妻とも出会えた。アップルを追われなかったら、今の自分はなかっただろう
  • 死について:毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにしている。「もし今日が最後の日だとしたら、今からやろうとしていたことをするだろうか」 と。「違う」 という答えが何日も続くようなら、生き方を見直せということ。1年前にすい臓ガンを患っていることがわかり、一時は死を覚悟した。死は大切な概念であると言える。誰もがいつかは死を迎える、自分もいつかは死ぬという認識が、重大な決断を下す場合に最も役に立つ。死は生命の最高の発明である

スピーチの最後に、「Stay Hungry. Stay Foolish. 」 で締めくくられます。

「点と点をつなげる」 ためにはどうすればよいか


点と点をつなげることに対して、スピーチでジョブズは次のように言っています。

You can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.

将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。

(引用: 「ハングリーであれ。愚か者であれ」 - ジョブズ氏スピーチ全訳|日本経済新聞)

過去の経験が全く違う他の何かに後から役に立ったという経験は、誰もがあるのではないでしょうか。例えば、昔にやったことのある仕事が、異なる業務で当時の経験が活かされたというものです。

後から点と点 (異なる2つの経験) をつなげるために、どうすればよいでしょうか?ここからは、点と点をつなげるために有効な視点を考えます。3つあります。

1. 具体的な経験を構造化 + 前提の明確化することを習慣にする

以前のエントリーで書いたことです。

本質を理解するヒントは、具体例の構造化 + 前提条件の明確化

このエントリーでは、本質を理解するためにどのようにすればよいかを考えました。ポイントは3つでした。これは、点と点をつなげることにも有効です。

  • 具体的な事象を一般化する (構造を見抜く)
  • 一般化したものを、別の具体的な事例に当てはめる (横展開)
  • 横展開の際に前提条件を明確にする (前提が違えばそのまま当てはまらない)

2つ目が、異なる点と点がつながった状態です。

あえて3つ目を挙げているのは理由があります。ある具体的な経験を一般化し、それを異なるケースに当てはめる際に、もともとの具体的な事例での前提条件を明確にしておかないといけません。横展開をした際に、前提条件が違えば一般化がうまく機能しない場合があるからです。

例えば、前の仕事でうまくいったやり方を別の仕事でも使えるかどうかは、前の仕事での前提も考慮する必要があります。大切なのは、前提条件も踏まえた上で、何が機能し何がうまくいかないのかを見極めることです。

2. 共通点と相違点を考える

普段から、異なる2つのものについて、共通点と相違点は何かを考えることです。

例としては、話や説明をする時にたとえ話を入れてみることです。喩えや比喩はうまく使うと、聞いている側は自分に馴染みのあるもので喩えられると理解しやすいメリットがあります。説明する自分にとっても、喩えをつくる過程でより理解が深まります。

異なるものに対して共通点と相違点は何かを考える習慣をつけておくと、点と点がつながりやすくなります。

3. 全ての経験は無駄にはならない

自分の行ないや経験は自分に蓄積され、あらゆることが自分にとって無駄にはなりません。この考え方が点と点をつなげるために大切です。

大切にしたいと思っているのが、目の前のことに手を抜かないことです。 「今」 を精一杯やりきることです。

私が大切にしている考え方に、「これまでの “今” の積み重ねが今の自分をつくっている」 というものがあります。過去の全ての 「今」 が今の自分を形成していて、生まれてから死ぬまでの 「今」 を合計すると、それが自分の人生になるという考え方です。

最後に


最後に、実際のジョブズのスピーチの動画です。日本語の字幕付きです。


スティーブ・ジョブス スタンフォード大学卒業式辞 日本語字幕版|YouTube

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多田 翼 (書いた人)