Home ≫ Posts filed under 資産運用/投資
投稿日 2013/04/20
最終更新日
Free Image on Pixabay
鎌倉投信の 「結い 2101」 の説明会に行ってきました (2013年4月) 。
会場は原宿のとあるカフェの2階でした。説明会は鎌倉投信の鎌田社長がお一人で対応されていました。出向かえ・はじめの挨拶、説明を一人でです。
鎌倉投信は広告や宣伝はやっておらず、顧客とのコミュニケーションは今回のようなセミナーが中心とのことです。
セミナー参加者は15-16人程度で、時間は2時間ほどでした。
前半1時間が鎌田社長からの鎌倉投信や 「結い 2101」 の説明で、後半1時間は質疑応答でした。前半の説明では、結い 2101 はどういう方針で運営をしているか、投資している会社、これまでの実績についてでした。
鎌倉投信の 「結い 2101」 セミナーに参加してきました
Free Image on Pixabay
鎌倉投信の 「結い 2101」 の説明会に行ってきました (2013年4月) 。
会場は原宿のとあるカフェの2階でした。説明会は鎌倉投信の鎌田社長がお一人で対応されていました。出向かえ・はじめの挨拶、説明を一人でです。
鎌倉投信は広告や宣伝はやっておらず、顧客とのコミュニケーションは今回のようなセミナーが中心とのことです。
セミナー参加者は15-16人程度で、時間は2時間ほどでした。
前半1時間が鎌田社長からの鎌倉投信や 「結い 2101」 の説明で、後半1時間は質疑応答でした。前半の説明では、結い 2101 はどういう方針で運営をしているか、投資している会社、これまでの実績についてでした。
投稿日 2013/04/06
最終更新日
レオス・キャピタルワークスのロゴ
ひふみ投信の 「ひよこ塾」 というセミナーに行ってきました。
主催は、ひふみ投信を直販で運営しているレオス・キャピタルワークスです。
「ひよこ塾」 というセミナー名から連想できるように、対象者は 「これからひふみ投信に投資してみようかな」 という人です。セミナーでは、レオスについて、ひふみ投信の仕組みや特徴、運用の方法、などを説明してもらえました。
説明を担当いただいたのは二人でした。取締役・マーケティング部長の方と運用部のシニアアナリストの方です。
運用チームの方がアサインされたのは、なんと私がしたセミナーの事前に、参加申し込み時にした質問を見てとのことでした。申し込みの際に 「投資する自分のお金がどのように使われているか (運用をどうしているのか) 知りたい」 と書いていました。
ひふみ投信の 「ひよこ塾」 セミナーに参加してきました
レオス・キャピタルワークスのロゴ
ひふみ投信の 「ひよこ塾」 というセミナーに行ってきました。
参加した 「ひよこ塾」
主催は、ひふみ投信を直販で運営しているレオス・キャピタルワークスです。
「ひよこ塾」 というセミナー名から連想できるように、対象者は 「これからひふみ投信に投資してみようかな」 という人です。セミナーでは、レオスについて、ひふみ投信の仕組みや特徴、運用の方法、などを説明してもらえました。
説明を担当いただいたのは二人でした。取締役・マーケティング部長の方と運用部のシニアアナリストの方です。
運用チームの方がアサインされたのは、なんと私がしたセミナーの事前に、参加申し込み時にした質問を見てとのことでした。申し込みの際に 「投資する自分のお金がどのように使われているか (運用をどうしているのか) 知りたい」 と書いていました。
投稿日 2013/03/30
最終更新日
「はじめてのコモンズ」セミナー:参加目的と学び
前回のエントリーでは、コモンズ投信が主催する「はじめてのコモンズ」参加し、セミナー概要について書きました。
今回のエントリーはその続きで、セミナーに参加し考えたことを中心に書いています。前回は客観的なセミナー内容、今回は主観が主です。
■「はじめてのコモンズ」セミナー参加の目的
そもそもの今回の参加目的から。以前のエントリーでも書いたように、資産運用をするにあたり配分(アセットアロケーション)は次のように設定しています。
参考:今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
投資信託という商品の中身は目論見書を読めば一見わかったような気になりますが、実は具体的な中身はよくわからないように思っています。投資方針や考え方、リスク等の説明はありますが、実際にどこにどうやって投資しているかの情報は、開示資料だけだとあまり見えてこない印象です。わかった気がするけど、どうもモヤモヤする感じ。
これって、「投資する自分のお金の行き先がよくわからない」ということ。結局のところ、自分は何に投資しているのかが把握できていない。大切な自分のお金だからこそ、投資したお金が何に使われているのかを知りたいんですよね。もう少し言うと、投資したお金に期待するリターンの源泉は何なのかということ。このあたりが、投資信託についての表面理解ではなく中身もちゃんと知りたい理由です。
なので、セミナーに参加し、コモンズ投信のトップである伊井社長から直接聞いてみたかったわけです。投資に対する考え方やファンド哲学、銘柄選定プロセス、選定された銘柄に何を期待しているのか、など。
このあたりは、やはり実際に話を聞いてみた意味はあったと思っています。
■アクティブ投資信託という選択
日本株への投資はTOPIXや日経平均に連動するインデックスではなく、アクティブ運用がいいと考えています。これはセミナーで伊井社長も話していたように、日本はすでに低成長時代に入っているため、TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くないと理解しています。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。
なので、個別の優良企業を選ぶことになりますが、自分でどの銘柄が良いかを判断するのはとても難しいと思っています。自分はそういうプロではないし、そもそもそんな時間はない。代替案として、プロに任せることだと思っていて、それがアクティブ投資信託。投資する銘柄選択をアウトソースするイメージです。
重要になるのが、自分の投資先を選ぶことを託していいかを自分の頭で判断すること。そのためにさっき書いたようにセミナーに参加したわけです。
投資信託のメリットは、少額から積立てられる点。自分の資産運用の考え方は30年くらい継続できる仕組みにしたく、自動積立で手間(つまり時間)がかからないのが魅力です。
積立で投資をすることで、投資タイミングを分散させる「時間分散」もできます。時間分散は伊井社長も強調していました。というのも、世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっていて(しかも世界中で動きが連動している)、国/地域の分散以上に時間分散でリスクを抑える考え方が大事になるからです。購入手数料が無い投信であれば、何回にも分けて買ってもコストを少なくして買えます。
■「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方
セミナーでの収穫の1つがこの考え方です:日本株の投資は、必ずしも日本経済への投資にあたらない。
グローバル化が進むことで、海外に進出する企業は世界中で収益を上げています。日本企業も例外ではなく、海外売上高が国内を上回ったり、大半を国外で稼いでいる企業も存在します。見方を変えると、それらの企業への投資は、海外の成長(と外国でのその企業の成長)によるリターンが投資期待になります。つまり、投資先は国内企業であっても、実質は海外に投資をしているという構図。
セミナーでの伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」、と。納得感のある説明として、新興国の成長から利益を得る場合には2つあって、
「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方の意味するところで、海外売上比率の高い企業への投資は世界に投資していると考えることもできるのです。
この考え方は目から鱗というか、あらためて気付かされた視点でした。
日本企業への投資=日本経済への投資と表面だけを捉えるのではなく、結局自分は何に投資しているのかを考えること。その企業の本業は何で、どこで稼いでいているのか。結果、投資リターンの本質的な源泉はどこにあるのか。
そう考える重要性を教えてもらったと理解しました。
とすると、上記の資産配分である、日本株:30%・外国株:30%の区分けも、形式的なものにすぎなくなるので、今後は少し変えることになるかも。
※参考情報
コモンズ投信の「はじめてのコモンズ」セミナーに参加してきました|思考の整理日記
今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
今回のエントリーはその続きで、セミナーに参加し考えたことを中心に書いています。前回は客観的なセミナー内容、今回は主観が主です。
■「はじめてのコモンズ」セミナー参加の目的
そもそもの今回の参加目的から。以前のエントリーでも書いたように、資産運用をするにあたり配分(アセットアロケーション)は次のように設定しています。
参考:今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
- 現金/預金:15%
- 日本株式:30%
- 外国株式:30%
- 外国債券:25%
投資信託という商品の中身は目論見書を読めば一見わかったような気になりますが、実は具体的な中身はよくわからないように思っています。投資方針や考え方、リスク等の説明はありますが、実際にどこにどうやって投資しているかの情報は、開示資料だけだとあまり見えてこない印象です。わかった気がするけど、どうもモヤモヤする感じ。
これって、「投資する自分のお金の行き先がよくわからない」ということ。結局のところ、自分は何に投資しているのかが把握できていない。大切な自分のお金だからこそ、投資したお金が何に使われているのかを知りたいんですよね。もう少し言うと、投資したお金に期待するリターンの源泉は何なのかということ。このあたりが、投資信託についての表面理解ではなく中身もちゃんと知りたい理由です。
なので、セミナーに参加し、コモンズ投信のトップである伊井社長から直接聞いてみたかったわけです。投資に対する考え方やファンド哲学、銘柄選定プロセス、選定された銘柄に何を期待しているのか、など。
このあたりは、やはり実際に話を聞いてみた意味はあったと思っています。
■アクティブ投資信託という選択
日本株への投資はTOPIXや日経平均に連動するインデックスではなく、アクティブ運用がいいと考えています。これはセミナーで伊井社長も話していたように、日本はすでに低成長時代に入っているため、TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くないと理解しています。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。
なので、個別の優良企業を選ぶことになりますが、自分でどの銘柄が良いかを判断するのはとても難しいと思っています。自分はそういうプロではないし、そもそもそんな時間はない。代替案として、プロに任せることだと思っていて、それがアクティブ投資信託。投資する銘柄選択をアウトソースするイメージです。
重要になるのが、自分の投資先を選ぶことを託していいかを自分の頭で判断すること。そのためにさっき書いたようにセミナーに参加したわけです。
投資信託のメリットは、少額から積立てられる点。自分の資産運用の考え方は30年くらい継続できる仕組みにしたく、自動積立で手間(つまり時間)がかからないのが魅力です。
積立で投資をすることで、投資タイミングを分散させる「時間分散」もできます。時間分散は伊井社長も強調していました。というのも、世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっていて(しかも世界中で動きが連動している)、国/地域の分散以上に時間分散でリスクを抑える考え方が大事になるからです。購入手数料が無い投信であれば、何回にも分けて買ってもコストを少なくして買えます。
■「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方
セミナーでの収穫の1つがこの考え方です:日本株の投資は、必ずしも日本経済への投資にあたらない。
グローバル化が進むことで、海外に進出する企業は世界中で収益を上げています。日本企業も例外ではなく、海外売上高が国内を上回ったり、大半を国外で稼いでいる企業も存在します。見方を変えると、それらの企業への投資は、海外の成長(と外国でのその企業の成長)によるリターンが投資期待になります。つまり、投資先は国内企業であっても、実質は海外に投資をしているという構図。
セミナーでの伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」、と。納得感のある説明として、新興国の成長から利益を得る場合には2つあって、
- 新興国の企業に投資する
- 新興国に進出している先進国企業(外資)に投資
「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方の意味するところで、海外売上比率の高い企業への投資は世界に投資していると考えることもできるのです。
この考え方は目から鱗というか、あらためて気付かされた視点でした。
日本企業への投資=日本経済への投資と表面だけを捉えるのではなく、結局自分は何に投資しているのかを考えること。その企業の本業は何で、どこで稼いでいているのか。結果、投資リターンの本質的な源泉はどこにあるのか。
そう考える重要性を教えてもらったと理解しました。
とすると、上記の資産配分である、日本株:30%・外国株:30%の区分けも、形式的なものにすぎなくなるので、今後は少し変えることになるかも。
※参考情報
コモンズ投信の「はじめてのコモンズ」セミナーに参加してきました|思考の整理日記
今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
投稿日 2013/03/29
最終更新日
コモンズ投信の「はじめてのコモンズ」セミナーに参加してきました
コモンズ投信が主催する「はじめてのコモンズ」に行ってきました。
コモンズ投信の伊井社長が直接、会社概要や「コモンズ30」ファンドについて解説をしてくれるセミナーです。説明は他にも、資産運用のポイントや投資信託の選び方、保険や貯蓄についてなどかなり幅広く、投資全般について多岐に渡りました。
「はじめてのコモンズ」という名前からわかるように、セミナー対象者はコモンズに関心があったり、資産運用自体これから、という人たち。私自身も、コモンズには興味があるものの、まだ口座開設や投資はしていない状況です。
参加人数は6人で(定員10名)、会場はコモンズ投信の会議室。2時間の予定が、質疑応答も十分に取っていただき、終わってみると1時間程度の延長。伊井社長曰く「つい話しすぎてしまう」らしく、時間が延びるのは毎回のようです。
今回のエントリーでは、備忘録も兼ねてセミナーの概要をまとめておきます。客観的なセミナー内容が中心で、参加して考えたことなどの主観の部分は別のエントリーで書いています。なお、以下で書いている順番はセミナーの流れとは一部変えています。
■セミナー開始
はじめに伊井社長から出席者に簡単な質問から。質問は3つで、
■コモンズ30について
「30銘柄(企業)を厳選し30年かけて長期投資する」スタンス。銘柄選定の考え方は、長期的に企業価値を上げている会社。30社への投資額はほぼ均等とのことでした。コモンズ30の詳細はこちら。
銘柄選定プロセス:
(結果的に)選定された銘柄の特徴は、海外売上高比率の高い国内大手企業が中心。世界(特にアジア)の成長を取り込める企業が選ばれている。コマツ、日産、ホンダ、日東電工、ユニ・チャームなど。コモンズ30の投資銘柄はこちら
金融業界関係者が買いたい商品がない問題意識を持っている。コモンズでは自分たちが買いたい商品をつくった。現在のコモンズ30の顧客数は3,000名で、そのうち積立比率は70%と業界最高水準。
■投資について
伊井社長からのアドバイスとして、「金融商品は旬のものは買わないほうがよい」。正確に言うと、人気のあるものを人気のある時に買わないこと(例:W杯や五輪で注目されたブラジル)。理由は、旬なものはその時点ですでに高値になっているケースが多いから。
世の中には旬な情報が溢れ目につきやすい。例えば、マネー雑誌、ネット、大手金融機関の情報はその時の旬なものを取り上げる傾向がある。短期的な雑誌売上やアクセス数を目的としているため。情報は鵜呑みにしない姿勢で、自分の頭で考えることが大切。
投資には2つのハードルがある:
投資の3つの原則は、①長期投資、②複利運用、③分散投資。特に個人投資家にはこの3つは大事であると考えているとのお話でした。
哲学として、「分からないものには投資をしない」。ただし、分からないことを理解した上での投資は可。大事なのは、利益を出す本質的な源泉はどこにあるかを把握すること。投資のリスクは価格変動よりも不透明性にある。
資産を増やすためには3つしかない:
■分散投資の考え方
世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっている。それも、世界中で動きが連動している。よって、国/地域の分散以上に、「時間分散」の考え方が大事に。投資の方法としては、一定額を積立していくドルコスト法が有効。
ドルコスト法では、安い時にたくさん買え、高い時に少し買うことになり、結果的にうまく買える。毎月一定を積み立てるドルコスト法はプロにはなかなかできず、個人投資家の強み。時間を味方につけられる。
ただし、ドルコスト法は買うという「入口戦略」としては良いが、売り時の「出口戦略」は自分で考える必要がある。例えば、老後資金のために積立てている場合、65歳で換金することが決まっていれば、2-3年前から少しずつ解約していくとよい。一度に全て現金化するのはリスク。
積立のメリットは、(買うタイミングを決めるなどの)時間をかけずに続けられること。続けることが大事。上級者は、相場が悪い時は積立額を増やし、良い相場では減らすという調整はあり。
■日本株の投資≠日本経済への投資
グローバル化で、企業への投資が必ずしもその国の経済への投資ではなくなっている。伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」。海外売上高が大きい企業への投資は、海外への投資とも言える。
例えばダウ30銘柄のうち、16社は海外で儲けている企業。この間、ダウが史上最高値を更新したが、アメリカ国内の景気がいいというよりも、海外の成長を取り込んでいる企業の株価上昇と見ることもできる。
新興国の成長から利益を得る場合、以下の2つがある。
■先進国への投資
先進国は低成長時代に入っている。TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くない。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。よって、個別の優良企業を選ぶことが必要。
日本も同じ状況で(むしろこの傾向強い)、アジアなど世界の成長を取り込める一部の企業をどう選び投資するかがカギ。日本株は長期集中投資がキーワードではないか。
■今の金融業界の話
個人金融資産は約1,500兆円。大部分がシニアに偏っているのが現状(60歳以上で60%、50歳以上で80%)。一方の20-40代の現役世代は「歴史的にお金がない」状態。現役世代の1/4世帯で貯蓄なし。以前は数%程度だった。
結果、大手銀行や証券会社の金融機関はシニア層相手のビジネスをしている。シニア向けに資産運用のアドバイス。定期から投資信託商品を売っている。
■資産運用と資産形成
すでに資産を多く持っているシニア世代は「資産運用」、資産が少ない現役世代はこれから「資産形成」。資産運用は短期、形成は長期と時間軸の違いがある。
大手金融機関が資産運用向けのサービスを展開しているのに対して、直販やネット証券、ネットバンクの商品は資産形成に適している。アドバイスとしては、選ぶ金融機関を間違えないこと。
以上は、セミナー内容の客観的な概要です。参加して考えたことなどの主観のエントリーはこちらです。(「はじめてのコモンズ」セミナー:参加目的と学び|思考の整理日記)
コモンズ投信の伊井社長が直接、会社概要や「コモンズ30」ファンドについて解説をしてくれるセミナーです。説明は他にも、資産運用のポイントや投資信託の選び方、保険や貯蓄についてなどかなり幅広く、投資全般について多岐に渡りました。
「はじめてのコモンズ」という名前からわかるように、セミナー対象者はコモンズに関心があったり、資産運用自体これから、という人たち。私自身も、コモンズには興味があるものの、まだ口座開設や投資はしていない状況です。
参加人数は6人で(定員10名)、会場はコモンズ投信の会議室。2時間の予定が、質疑応答も十分に取っていただき、終わってみると1時間程度の延長。伊井社長曰く「つい話しすぎてしまう」らしく、時間が延びるのは毎回のようです。
今回のエントリーでは、備忘録も兼ねてセミナーの概要をまとめておきます。客観的なセミナー内容が中心で、参加して考えたことなどの主観の部分は別のエントリーで書いています。なお、以下で書いている順番はセミナーの流れとは一部変えています。
■セミナー開始
はじめに伊井社長から出席者に簡単な質問から。質問は3つで、
- コモンズをどこで知ったか
- 資産運用経験
- 今日聞きたいこと
■コモンズ30について
「30銘柄(企業)を厳選し30年かけて長期投資する」スタンス。銘柄選定の考え方は、長期的に企業価値を上げている会社。30社への投資額はほぼ均等とのことでした。コモンズ30の詳細はこちら。
銘柄選定プロセス:
- 公開企業の3,600社のうち、リサーチや定量/定性分析から150社に絞る
- 150銘柄をさらに絞込み30社を選定。イメージは150人から30人のベストなチームをつくる(全て4番バッターで構成されたかつての巨人のようにはしない)
(結果的に)選定された銘柄の特徴は、海外売上高比率の高い国内大手企業が中心。世界(特にアジア)の成長を取り込める企業が選ばれている。コマツ、日産、ホンダ、日東電工、ユニ・チャームなど。コモンズ30の投資銘柄はこちら
金融業界関係者が買いたい商品がない問題意識を持っている。コモンズでは自分たちが買いたい商品をつくった。現在のコモンズ30の顧客数は3,000名で、そのうち積立比率は70%と業界最高水準。
■投資について
伊井社長からのアドバイスとして、「金融商品は旬のものは買わないほうがよい」。正確に言うと、人気のあるものを人気のある時に買わないこと(例:W杯や五輪で注目されたブラジル)。理由は、旬なものはその時点ですでに高値になっているケースが多いから。
世の中には旬な情報が溢れ目につきやすい。例えば、マネー雑誌、ネット、大手金融機関の情報はその時の旬なものを取り上げる傾向がある。短期的な雑誌売上やアクセス数を目的としているため。情報は鵜呑みにしない姿勢で、自分の頭で考えることが大切。
投資には2つのハードルがある:
- 良い商品をどう選ぶか(投資対象)
- 投資タイミング
投資の3つの原則は、①長期投資、②複利運用、③分散投資。特に個人投資家にはこの3つは大事であると考えているとのお話でした。
哲学として、「分からないものには投資をしない」。ただし、分からないことを理解した上での投資は可。大事なのは、利益を出す本質的な源泉はどこにあるかを把握すること。投資のリスクは価格変動よりも不透明性にある。
資産を増やすためには3つしかない:
- 所得を増やす。自分への投資が必要
- 支出を減らす。保険やローンの見直しがポイント。「保険はブラックボックス満載の商品」
- お金にも働いてもらう
- ストック:預金などすでに余っている資産も時間分散を行う
- フロー:毎月の余裕分も積立等で投資へ
■分散投資の考え方
世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっている。それも、世界中で動きが連動している。よって、国/地域の分散以上に、「時間分散」の考え方が大事に。投資の方法としては、一定額を積立していくドルコスト法が有効。
ドルコスト法では、安い時にたくさん買え、高い時に少し買うことになり、結果的にうまく買える。毎月一定を積み立てるドルコスト法はプロにはなかなかできず、個人投資家の強み。時間を味方につけられる。
ただし、ドルコスト法は買うという「入口戦略」としては良いが、売り時の「出口戦略」は自分で考える必要がある。例えば、老後資金のために積立てている場合、65歳で換金することが決まっていれば、2-3年前から少しずつ解約していくとよい。一度に全て現金化するのはリスク。
積立のメリットは、(買うタイミングを決めるなどの)時間をかけずに続けられること。続けることが大事。上級者は、相場が悪い時は積立額を増やし、良い相場では減らすという調整はあり。
■日本株の投資≠日本経済への投資
グローバル化で、企業への投資が必ずしもその国の経済への投資ではなくなっている。伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」。海外売上高が大きい企業への投資は、海外への投資とも言える。
例えばダウ30銘柄のうち、16社は海外で儲けている企業。この間、ダウが史上最高値を更新したが、アメリカ国内の景気がいいというよりも、海外の成長を取り込んでいる企業の株価上昇と見ることもできる。
新興国の成長から利益を得る場合、以下の2つがある。
- 新興国の企業に投資する
- 新興国に進出している先進国企業(外資)に投資
■先進国への投資
先進国は低成長時代に入っている。TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くない。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。よって、個別の優良企業を選ぶことが必要。
日本も同じ状況で(むしろこの傾向強い)、アジアなど世界の成長を取り込める一部の企業をどう選び投資するかがカギ。日本株は長期集中投資がキーワードではないか。
■今の金融業界の話
個人金融資産は約1,500兆円。大部分がシニアに偏っているのが現状(60歳以上で60%、50歳以上で80%)。一方の20-40代の現役世代は「歴史的にお金がない」状態。現役世代の1/4世帯で貯蓄なし。以前は数%程度だった。
結果、大手銀行や証券会社の金融機関はシニア層相手のビジネスをしている。シニア向けに資産運用のアドバイス。定期から投資信託商品を売っている。
■資産運用と資産形成
すでに資産を多く持っているシニア世代は「資産運用」、資産が少ない現役世代はこれから「資産形成」。資産運用は短期、形成は長期と時間軸の違いがある。
大手金融機関が資産運用向けのサービスを展開しているのに対して、直販やネット証券、ネットバンクの商品は資産形成に適している。アドバイスとしては、選ぶ金融機関を間違えないこと。
★ ★ ★
以上は、セミナー内容の客観的な概要です。参加して考えたことなどの主観のエントリーはこちらです。(「はじめてのコモンズ」セミナー:参加目的と学び|思考の整理日記)
投稿日 2013/03/10
最終更新日
前々回のエントリーでは資産運用について書きました。
参考:今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた
エントリー内容はタイトルにもあるように、資産運用を取り組むにあたっての自分なりに考えた戦略についてでした。ポイントは次の通りです。
今年こそ資産運用 (実行編):運用方針とか投資商品をご紹介
前々回のエントリーでは資産運用について書きました。
参考:今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた
資産運用の戦略
エントリー内容はタイトルにもあるように、資産運用を取り組むにあたっての自分なりに考えた戦略についてでした。ポイントは次の通りです。
投稿日 2013/03/03
最終更新日
今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた
今年こそ本気で取り組もうと思っているのが資産運用です。
これまでも運用はしてはいたのですが、自分の中であまり考えてやってるとは言えず、「ちゃんと考えて運用しないと」とずっと思っていました。ここ最近は売買もなく保有しっぱなしの状態。
今回のエントリーでは、資産運用を再開するにあたり、自分の考え方や取り組み方を整理しています。
■資産運用と戦略
戦略とは、「あるべき姿」と「現状」の2つを結ぶものだと思っています。現状⇒あるべき姿(ゴール)にどうやってたどり着くかを考えるのが戦略。
資産についても同じ考え方で、「現状資産」と「目標資産」のギャップを埋めるのが資産運用だと考えています。人生設計から見た時に「いつまでに・どれだけの資産」というゴールを設定する。現状資産から見て足りない分を、資産運用でゴールにたどり着くイメージです。
戦略も戦略策定と戦略の実行の2つがあるように、もう少し細かく考えると資産についても、「資産設計」と「実際の資産運用」に分けることができます。
■現状の資産を把握する
まず取り組んだのは、自分が今持っているお金を知るところから。現金、銀行口座の預金、保有している金融商品、など全てのお金を見える化する作業です。なお、ここで言う資産には家電とかの持ち物は無視しています。売ればお金になるものなので資産と言えばそうですが、家にあるモノ(家電・家具・本・服・等々)を金額で見積もるのは現実的ではないと判断しました。
保有資産を、①現金/貯金、②日本株式、③外国株式、④外国債券の4カテゴリーに分け、使っている銀行口座や証券口座を確認し、全てをExcelシートで表にしました。
表のイメージはバランスシート(賃借対照表)の左側だけつくる感じで、自分の資産をBSのように流動資産と固定資産に分けています。流動か固定かの違いは、流動資産は生活用のお金としました。万が一で収入がゼロになっても1~2年は生活できる金額を流動資産として確保しています。
自分のBS(ただしモノは除く)をつくってみると、あらためて自分が今持っている資産とその配分が確認できます。これだけでもやってみた価値はありました。数字で全てを視覚化すると、すごくよくわかるんですよね。
■あるべき姿を設定する
次が、戦略のゴールとなる、あるべき姿を考えます。資産運用では「いつまでに」「どれくらいの資産にする」の2つで、人生設計から設定します。人生設計はざっくりとでもいいので、それぞれ何歳くらいでどんな人生になっているか、そのためにこれくらいのお金が必要かも、というのを色々と考えてみました。
人生設計の詳細はここでは触れませんが、今回、資産運用のゴールを「30年後に」「1億円」と設定しました。1億については、ゼロから1億をつくるのではなく、あくまで現在自分が持っている資産をスタートとしてのゴール設定です。
「30年」「1億」という目標は絶対的なものとは考えず、あくまで現時点でのゴールイメージです。未来はある程度の不確実性があるので、柔軟にしたいと思っています。仕事、生活環境、家族構成、政治、経済、などの変化に応じて適宜見直すことになるはず。
■戦略
「現状」と「あるべき姿」が明確になったので、ここからは戦略を考えるフェーズです。やったことは3つです。
1.目標の資産配分
現金/預金、日本株式、外国株式、外国債券の4カテゴリーで次のような資産配分としました。なお、外国債券は外貨建てMMFやFXを想定しています。
2.許容できるリスク
資産運用で重要だと思っているのが、上記の資産配分とリスクです。リスクとは不確実性の尺度で、要はこれくらいは損失が出ますよ、というあらかじめの把握です。覚悟とも言えます。
リスクの算出はさっき決めた資産配分とそれぞれのリスク値を使って加重平均で計算しました。リスク値には過去実績からの標準偏差を使って、標準偏差×2(2σ:確率95.4%)を使っています。
リスク加重平均の計算は資産配分×各リスクで、具体的には次のように「配分×(標準偏差×2)÷100」を計算しました。標準偏差は年間の数字です。
4つを合計すると32.95になります(加重平均値)。つまり、標準偏差×2で考えたリスクは±33%。意味としては「1年で最大でもマイナス33%分の損失が発生。それ以上はまず出ないだろう」となります。仮に1,000万円とすると、最大で330万ほどの損失が出るというリスクイメージです(+330万円もありえる)。
3.期待リターン
リスク同様に年率の期待リターンも資産配分と各リターンから加重平均で求めます。資産配分×各期待リターン。詳細の計算は省きますが、期待リターンは年率5.90%になりました。固めに考えリターン5%で設定することにしました。これは次の資産シュミレーションの前提となるものです。
■資産推移シュミレーション
資産配分と期待リターンから今後の資産がどう推移するのかシュミレーションをします。考え方は、目標とした30年を期待リターン5%の前提で、「現在の保有資産」と「これから積み立てる資産」の2つに分けてそれぞれどれだけ増えるかを計算します。これからの積み立てとは、例えば毎月5万積立とし、それを30年続けた場合のシュミレーションです。
ここから得られる結果が最初に決めた目標と乖離していないかを確認します。目標とシュミレーションに大きなズレがなければ、期待リターンの設定が期待としては妥当であるということにもなります(実際に期待リターン通りに運用し続けられるかは別ですが)。
以上、ここまでが現時点でやったことです。
■Next Step
この先にやることとして考えているのは、
各資産内で投資する金融商品の決定:運用方針はインデックス運用を考えています。日本株式なら個別株ではなくインデックス投資信託やETFに投資します。その投資先(商品)をどこにするかの選定が次のステップ。外国株式も同じ運用方針です。個別株は興味ありますが、インデックス中心の運用にする理由は、自分が金融のプロではないのと資産運用でそこまで時間がかけられなそうだから。外国債券は外貨建てMMFかFXを考えていて、どの通貨にどれだけ配分するかを決めることになります。
現在資産配分と目標資産配分のズレを直していく:現状では乖離があるので目標配分になるべく近づくように投資をします。投資先は↑で決めた各商品。おそらく1年くらいかけて投資時期を分散しつつ配分を目標値に合わせることになりそうです。
毎月の運用:月末or月初にその月の収入と支出をざっくりとでもいいので把握しようと思っています。特に支出がどれくらいあるのかをちゃんと数字で理解しておきたく、収入-支出から毎月の積立金額の妥当性もチェックしたい。
3ヶ月ごとの運用:2つあって、資産配分の確認と、目標資産配分と現実配分の調整(リバランス)。資産配分はほっておくと目標値からずれていくと思うので3ヶ月に1回くらいは是正しておきたいと思っています(いずれは年1回でもいいかも)。リバランスはその場で売買するよりも、積立金額を変えることを考えています。
1年ごとの運用:運用実績が資産シュミレーションの通りかを確認します。KPIとしては、実績リターンと期待リターン。この2つでかい離があるか、ある場合はその要因も理解する。そもそもの期待リターン設定が現実的ではないのか、マーケットの動きも含め、なぜそうなったかを考える。
運用は、なるべく無理なく継続できる仕組みにしたいと思っています。時間をかけすぎず・放置しすぎないように。かつ、資産運用のプロセス自体も楽しめればいいかなと。運用をすることで日本だけではなく世界のニュースにもアンテナが張れるだろうし、視野が広がればなお良しです。
最後に、今回のまとめです。
これまでも運用はしてはいたのですが、自分の中であまり考えてやってるとは言えず、「ちゃんと考えて運用しないと」とずっと思っていました。ここ最近は売買もなく保有しっぱなしの状態。
今回のエントリーでは、資産運用を再開するにあたり、自分の考え方や取り組み方を整理しています。
■資産運用と戦略
戦略とは、「あるべき姿」と「現状」の2つを結ぶものだと思っています。現状⇒あるべき姿(ゴール)にどうやってたどり着くかを考えるのが戦略。
資産についても同じ考え方で、「現状資産」と「目標資産」のギャップを埋めるのが資産運用だと考えています。人生設計から見た時に「いつまでに・どれだけの資産」というゴールを設定する。現状資産から見て足りない分を、資産運用でゴールにたどり着くイメージです。
戦略も戦略策定と戦略の実行の2つがあるように、もう少し細かく考えると資産についても、「資産設計」と「実際の資産運用」に分けることができます。
- 現状の資産を把握する
- あるべき姿を描く
- 資産運用の戦略を考え、実行する
■現状の資産を把握する
まず取り組んだのは、自分が今持っているお金を知るところから。現金、銀行口座の預金、保有している金融商品、など全てのお金を見える化する作業です。なお、ここで言う資産には家電とかの持ち物は無視しています。売ればお金になるものなので資産と言えばそうですが、家にあるモノ(家電・家具・本・服・等々)を金額で見積もるのは現実的ではないと判断しました。
保有資産を、①現金/貯金、②日本株式、③外国株式、④外国債券の4カテゴリーに分け、使っている銀行口座や証券口座を確認し、全てをExcelシートで表にしました。
表のイメージはバランスシート(賃借対照表)の左側だけつくる感じで、自分の資産をBSのように流動資産と固定資産に分けています。流動か固定かの違いは、流動資産は生活用のお金としました。万が一で収入がゼロになっても1~2年は生活できる金額を流動資産として確保しています。
自分のBS(ただしモノは除く)をつくってみると、あらためて自分が今持っている資産とその配分が確認できます。これだけでもやってみた価値はありました。数字で全てを視覚化すると、すごくよくわかるんですよね。
■あるべき姿を設定する
次が、戦略のゴールとなる、あるべき姿を考えます。資産運用では「いつまでに」「どれくらいの資産にする」の2つで、人生設計から設定します。人生設計はざっくりとでもいいので、それぞれ何歳くらいでどんな人生になっているか、そのためにこれくらいのお金が必要かも、というのを色々と考えてみました。
人生設計の詳細はここでは触れませんが、今回、資産運用のゴールを「30年後に」「1億円」と設定しました。1億については、ゼロから1億をつくるのではなく、あくまで現在自分が持っている資産をスタートとしてのゴール設定です。
「30年」「1億」という目標は絶対的なものとは考えず、あくまで現時点でのゴールイメージです。未来はある程度の不確実性があるので、柔軟にしたいと思っています。仕事、生活環境、家族構成、政治、経済、などの変化に応じて適宜見直すことになるはず。
■戦略
「現状」と「あるべき姿」が明確になったので、ここからは戦略を考えるフェーズです。やったことは3つです。
- 許容できるリスクの確認
- 期待リターンの把握
- 目標とする資産配分(アセットアロケーション)の設定
1.目標の資産配分
現金/預金、日本株式、外国株式、外国債券の4カテゴリーで次のような資産配分としました。なお、外国債券は外貨建てMMFやFXを想定しています。
- 現金/預金:15%
- 日本株式:30%
- 外国株式:30%
- 外国債券:25%
2.許容できるリスク
資産運用で重要だと思っているのが、上記の資産配分とリスクです。リスクとは不確実性の尺度で、要はこれくらいは損失が出ますよ、というあらかじめの把握です。覚悟とも言えます。
リスクの算出はさっき決めた資産配分とそれぞれのリスク値を使って加重平均で計算しました。リスク値には過去実績からの標準偏差を使って、標準偏差×2(2σ:確率95.4%)を使っています。
リスク加重平均の計算は資産配分×各リスクで、具体的には次のように「配分×(標準偏差×2)÷100」を計算しました。標準偏差は年間の数字です。
- 現金/預金:15×7.2÷100=1.08
- 日本株式:30×47.6÷100=14.28
- 外国株式:30×37.8÷100=11.34
- 外国債券:25×25.0÷100=6.25
4つを合計すると32.95になります(加重平均値)。つまり、標準偏差×2で考えたリスクは±33%。意味としては「1年で最大でもマイナス33%分の損失が発生。それ以上はまず出ないだろう」となります。仮に1,000万円とすると、最大で330万ほどの損失が出るというリスクイメージです(+330万円もありえる)。
3.期待リターン
リスク同様に年率の期待リターンも資産配分と各リターンから加重平均で求めます。資産配分×各期待リターン。詳細の計算は省きますが、期待リターンは年率5.90%になりました。固めに考えリターン5%で設定することにしました。これは次の資産シュミレーションの前提となるものです。
■資産推移シュミレーション
資産配分と期待リターンから今後の資産がどう推移するのかシュミレーションをします。考え方は、目標とした30年を期待リターン5%の前提で、「現在の保有資産」と「これから積み立てる資産」の2つに分けてそれぞれどれだけ増えるかを計算します。これからの積み立てとは、例えば毎月5万積立とし、それを30年続けた場合のシュミレーションです。
ここから得られる結果が最初に決めた目標と乖離していないかを確認します。目標とシュミレーションに大きなズレがなければ、期待リターンの設定が期待としては妥当であるということにもなります(実際に期待リターン通りに運用し続けられるかは別ですが)。
以上、ここまでが現時点でやったことです。
■Next Step
この先にやることとして考えているのは、
各資産内で投資する金融商品の決定:運用方針はインデックス運用を考えています。日本株式なら個別株ではなくインデックス投資信託やETFに投資します。その投資先(商品)をどこにするかの選定が次のステップ。外国株式も同じ運用方針です。個別株は興味ありますが、インデックス中心の運用にする理由は、自分が金融のプロではないのと資産運用でそこまで時間がかけられなそうだから。外国債券は外貨建てMMFかFXを考えていて、どの通貨にどれだけ配分するかを決めることになります。
現在資産配分と目標資産配分のズレを直していく:現状では乖離があるので目標配分になるべく近づくように投資をします。投資先は↑で決めた各商品。おそらく1年くらいかけて投資時期を分散しつつ配分を目標値に合わせることになりそうです。
毎月の運用:月末or月初にその月の収入と支出をざっくりとでもいいので把握しようと思っています。特に支出がどれくらいあるのかをちゃんと数字で理解しておきたく、収入-支出から毎月の積立金額の妥当性もチェックしたい。
3ヶ月ごとの運用:2つあって、資産配分の確認と、目標資産配分と現実配分の調整(リバランス)。資産配分はほっておくと目標値からずれていくと思うので3ヶ月に1回くらいは是正しておきたいと思っています(いずれは年1回でもいいかも)。リバランスはその場で売買するよりも、積立金額を変えることを考えています。
1年ごとの運用:運用実績が資産シュミレーションの通りかを確認します。KPIとしては、実績リターンと期待リターン。この2つでかい離があるか、ある場合はその要因も理解する。そもそもの期待リターン設定が現実的ではないのか、マーケットの動きも含め、なぜそうなったかを考える。
★ ★ ★
運用は、なるべく無理なく継続できる仕組みにしたいと思っています。時間をかけすぎず・放置しすぎないように。かつ、資産運用のプロセス自体も楽しめればいいかなと。運用をすることで日本だけではなく世界のニュースにもアンテナが張れるだろうし、視野が広がればなお良しです。
最後に、今回のまとめです。
- 現状把握:今持っている全ての資産を洗い出す(現状の資産配分を知る)
- あるべき姿を描く:人生設計から「いつまでに・どのくらいの資産をつくる」の目標設定をする
- 資産運用の戦略を考える:リスクの確認、期待リターンの設定、目標資産配分を決める。運用方針を考える
- 戦略の実行:将来資産のシュミレーション、投資する金融商品の選定、目標資産配分が保たれているかを確認しながら、無理なく継続できる運用に
内藤 忍
自由国民社
売り上げランキング: 210,338
自由国民社
売り上げランキング: 210,338
山崎 元
NHK出版
売り上げランキング: 151,338
NHK出版
売り上げランキング: 151,338
山崎 元 水瀬ケンイチ
朝日新聞出版
売り上げランキング: 14,318
朝日新聞出版
売り上げランキング: 14,318
最新記事
Podcast
note
書いている人 (多田 翼)
Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。
ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。
名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。
ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。
名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。