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ブロックチェーンの未来 という本に、技術が有望なのかどうかを見極めるヒントが書かれています。
エントリー内容です。
- 技術のインパクトを考える3つの視点
- 3つの視点で思ったこと
技術のインパクトを考える3つの視点
以下は、本書からの引用です。
どんな技術も、「その技術でしか解決できない課題」 は何であり、「その技術を使うと誰が恩恵を受けるのか」 ということと、「その技術を活用したビジネスは既存のさまざまなビジネスモデルを破壊しうるか」 ということを念頭に入れておく必要がある。
(引用:ブロックチェーンの未来)
引用で書かれていた技術のインパクトを評価するための3つの視点は、以下の通りです。
- その技術でしか解決できない問題は何か
- その技術から恩恵を受けるのは誰か
- その技術を活用したビジネスは、既存のビジネスモデルを破壊するか
3つの視点で思ったこと
ここからは、3つの視点それぞれについて思ったことです。
1. その技術でしか解決できない問題は何か
「技術によって解決できる問題は何か」 とは、2つに分けて考えることができます。1つ目は、そもそもどういう問題を解決するのか、2つ目は、問題をどのように解決するのかです。
セットで考えたいのは、前者の 「どのような問題を解決するか」 をまずは明確にすることです。
さらに問題は、問題の解決として人々にすでに知られていることなのか (顕在化ニーズ) 、言われて初めて問題だと気づくことなのかです。
もう一つ思ったのは、技術によって問題解決されるとは、「技術がもたらす価値」 だと言うことです。ポイントは、技術それ自体だけではなく、技術によって使い手にとってどのような価値がもたされるかを考えることです。これは次の2つ目につながります。
2. その技術から恩恵を受けるのは誰か
恩恵を受けるというのも、価値という視点で見れば、技術によってもたらされることは誰にとっての価値なのかです。
技術によって解決される問題は、それを問題として持っている人にこそ、解決されれば価値となります。価値を受ける人にとって、もし他の技術では提供されなければ、提供価値は差別化されています。
恩恵を受ける人が誰なのかを定めれば、価値が差別化され他ではできないユニークなものかどうかを見ることができます。
3. その技術を活用したビジネスは、既存のビジネスモデルを破壊するか
「その技術を活用したビジネス」 とは、技術がもたらす価値が要するに何を実現するかです。そして、既存のビジネスの何を変えるのかです。
ここまで、技術を見る3つの視点について、共通して考えたのは 「価値」 という観点でした。
ビジネスモデルとは、価値によって作られる仕組みです。良いビジネスモデルかどうかを見極める視点には、以下があります。
- 誰と誰の間で価値が交換されるか。各プレイヤーで win-win が成立するか
- どのようなお金や対価 (物やサービス) のやりとりがあるか
- モデル全体として持続的な競争優位があるか
ビジネスモデルの中核に技術という差別化の源泉があり、技術が価値をもたらし、価値によってどのようなモデルが構築されるかです。
技術を起点にしてここまでを俯瞰して見られれば、その技術が有望なのか、時間軸でどのあたりに位置するのかなど、多面的に考えることができます。