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一流の達成力 - 原田メソッド 「オープンウィンドウ64」 という本をご紹介します。
エントリー内容です。
- 本書の内容
- 原田メソッドとは
- オープンウィンドウ 64 のつくり方
本書の内容
以下は、本書の内容紹介からの引用です。
ビジネスパーソンから教師、アスリート (スポーツ界) 、モデル (芸術界) 、小中高校生まで、現在7万人以上が、原田メソッドの1つ 「オープンウィンドウ64」 という1枚のシート、目標達成ツールを活用しています。
「オープンウィンドウ64」 の効果をひと言でいえば、「目標を行動に変える目標達成ツール」 です。つまり、このツールに書いて眺めるだけで、おのずと目標達成への実践行動が見えてくるのです。
原田メソッドとは
原田メソッドの考え方は、目標達成という結果だけを追い求めるのではなく、達成や成功に至るまでのプロセスを重視します。
原田メソッドについて、以下の4つをご説明します。
- 原田メソッドの根幹
- 特徴は 「心づくり」
- 成功の定義
- 受容態度を整える
1. 原田メソッドの根幹
以下の3つが、原田メソッドの根幹にあります。
- 自立した人間になること
- 目標や成功した姿など、得たい結果を鮮明に描きイメージすること
- 誰かや社会のためにがんばれるような人間力を磨くことを目指しながら目標を達成すること
2. 特徴は 「心づくり」
原田メソッドの特徴は、心づくりです。
心づくりとは、仕事・勉強・スポーツ・芸術などのあらゆる活動を通して、心や人格という人としての土台を、自らつくり上げることです。
成功することや目標達成に向かう過程で、心を清らかにし、心を広く強くします。高い人間力と人格を形成するために、普段の生活で心を育てます。
3. 成功の定義
原田メソッドでの成功の定義は、2つの要素があります。目標を達成するだけではなく、社会に貢献することです。
- 自分にとって価値のある目標を未来に向かって設定し、決められた期限までに成し遂げること
- 他者や社会に貢献すること
4. 受容態度を整える
印象的だったのは、具体的な目標設定と達成への実践に入る前に、「受容態度」 を整えることです。
受容態度とは、前向きになること、自分が変わることを受け入れる態勢になることです。素直な心、謙虚さや一所懸命になることです。コップにきれいな水を入れる前に、コップの中は空にし上向きにするのです。
オープンウィンドウ 64 (OW64)
本書では目標達成の方法である、オープンウィンドウ 64 (OW64) を詳しく紹介しています。
OW64 のつくり方と、大谷翔平選手の OW64 についてです。
1. OW64 のつくり方
OW64 は、以下のようにつくります。
- 達成したい目標を1つ掲げる
- 次に、目標達成に必要な活動や要素を8つ設定する (これを基礎思考と呼ぶ)
- さらに1つの基礎思考について、8つのより具体的な目標をつくります (実践思考)
実践思考とは、それを見れば具体的な活動がイメージできるものです。実践思考には、やり終える日を決める 「期日行動」 と、習慣化を目指す 「ルーティン行動」 の2つがあります。
まとめると、OW64 は、達成したい1つの目標から具体的な64の行動目標へ、1 → 8 → 64 (8×8) と落とし込むやり方です。
- 1つの達成したい目標
- 8つの基礎思考
- 64の実践思考
2. 大谷翔平選手の OW64
本書には、OW64 の例が複数紹介されています。
その1つが2018年現在で野球のメジャーリーグで活躍するエンゼルスの大谷翔平選出の OW64 です。大谷選手が高校1年生の時に設定したものです。当時の目標は、日本のプロ野球のドラフトで、8球団から1位指名を受けることでした。
百聞は一見に如かずなので、以下の大谷選手の高校生当時の OW64 をご覧ください。

引用:@Press (元の記事はこちら)
大谷選手は、プロ野球選手になるだけではなく、ドラフト会議で8球団から1位指名を受けるという高い目標を掲げました。漠然と8球団からドラ1になりたいと願うだけではありませんでした。これだけの具体的な目標を設定し、高校の3年間で日々、野球に取り組んだのです。
OW64 の3つのポイント
本書を読んで私自身も OW64 をつくってみました。この本に書かれていたことと、実際にやってみて思った、OW64 のポイントをご紹介します。
具体的には、次の3つです。
- 8つの基礎思考には、「心・技・体・生活習慣」 の要素をバランスよく入れる
- 64の実践思考は、具体的な行動目標とする
- OW64 はつくって終わりではない (むしろそこからがスタート)
以下、それぞれについて解説します。
1. 8つの基礎思考には、「心・技・体・生活習慣」 の要素をバランスよく入れる
OW64 を使った目標達成では、心技体と生活習慣の4つをバランスよく入れることがポイントです。原田メソッドは 「心づくり」 を大切にしています。特に4つのうち、心と生活習慣についての行動目標を重視します。
先ほどの大谷選手の OW64 で見てみましょう。技と体に関する基礎思考は、8つのうち5つあります。コントロール、キレ、スピード 160km/h 、変化球、体づくりです。
残りの3つは、心や生活習慣です。運、人間性、メンタルの3つです。それぞれ、以下のように設定しています。
- 運:ゴミ拾い、部屋そうじ、審判さんへの態度、本を読む、応援される人間になる、プラス思考、道具を大切に使う、あいさつ
- 人間性:愛される人間、計画性、感謝、継続力、信頼される人間、礼儀、思いやり、感性
- メンタル:一喜一憂はしない、頭は冷静に心は熱く、雰囲気に流されない、仲間を思いやる心、勝利への執念、波をつくらない、ピンチに強い、はっきりとした目標と目的を持つ
大谷選手の目標と行動設定を見たときにすばらしいと思いました。野球の技術や体力向上の目標だけではなく、運や人間性を高めるための具体的な行動をこれだけ設定していたからです。
2. 64の実践思考は、具体的な行動目標とする
実践思考には、期日行動とルーティン行動の2つがあります。いずれも共通するのは、実践思考として書いた内容を見れば、自分がどのように行動するかをイメージできることです。
NG なのは、単に 「xxx をがんばる」 です。抽象的な設定で、具体的に何をどこまでやればいいかわかりません。
3. OW64 はつくって終わりではない (むしろそこからがスタート)
OW64 は毎日見返し、一日の終わりにどれだけできたかを振り返ることによって真価を発揮します。
OW64 をつくると、それ自体で達成感が得られます。しかし、つくって終わりではなく、むしろ OW64 ができてからがスタートです。
目標に向かって日々、行動をし、何ができて・何ができなかったかをチェックします。これを毎日繰り返します。このプロセスを通じての 「心をづくり」 があり、その先に自分にとって価値のある目標が達成できます。
最後に
OW64 は、マインドマップに構造が似ています。1つの目標に対して8つの基礎思考、さらに64の実践思考と行動目標を分解し広げていきます。
実際に私が自分の OW64 をつくった時は、まずはマインドマップのように自由に目標から行動を分解し、8×8 のマスに整えていきました。
OW64 を初めてつくると、1時間はかかるでしょう。64の実践思考が埋まらずに考え込んだり、一度つくったものを直したりするので、最低でもこのくらいの時間はかかります。
しかし、やってみる価値はあります。そして、日々、自分がやりたいこと・やるべきことができているかの指針になります。