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自分が何か新しいことを始めようとする時に、何を基準に判断すればよいかを書いています。
人生の岐路で考えるべき3つの原理原則
論語と算盤と私 という本に、「人生の岐路で考えるべき3つの原理原則」 が紹介されています。
3つとは、
- 動機
- 選択基準
- 代替案
以下、それぞれについてご説明します。
1. 動機
自分がやりたいことかどうかです。心の底から 「やりたい!」 と思える動機があるかです。本書の著者・朝倉祐介氏は、3つの原則のうち動機が最も大事であると言います。
苦しい時であっても、自分の動機に立ち返れば、「やりたい」 という気持ちが自分の背中を後押ししてくれます。逆に言えば、強い動機がないと、困難な状況になった時に自分の心を支えてくれません。
なお、動機は、ポジティブな考え方もあれば、ネガティブな気持ちからの両方があります。ネガティブな動機とは、例えば 「こうなるのは嫌だからやる」 というものです。
動機は、「やりたいかどうか」 以外にも切り口があります。やる必要があるか、自分ならできるかどうか、人から期待されていることかどうかです。
例えば、以下の3つのことが重なれば、それだけ強い動機になります。
- やりたい (Will):自分が心からやりたいと思えること
- できる (Can):自分にはできる能力やスキルがあること
- すべき (Should):やる必要のあるもの、人から期待されていること
2. 選択基準
自分自身が納得できる選択基準で判断することです。
人生の岐路において決断し、何かを新しく始めたとします。その後、一時的に自分の決断から起こったことが芳しくない状態であっても、あの時の決断は自分の基準に従って決めたことであれば自分なりに納得ができます。
重要なのは、他人のものさしや世間の常識ではなく、自分の判断基準だったことです。選択基準とは、自分が大切にしている価値観です。
3. 代替案
ユニークだと思ったのは3つめの 「代替案」 です。自分の挑戦が実を結ばなかった場合に備える転ばぬ先の杖を、プラン B として用意できているかです。
代替案をあらかじめ持っておくとは、その決断から起こる失敗の可能性を認めることです。
思うのは、代替案のプラン B という別の選択肢があるからこそ、決断したプラン A に思い切ったチャレンジができることです。考え方は、退路を断ち、その道だけを考えて進むのではなく、複数の選択肢を持つことです。
避けるべきは、1つしか方法がなく、そのやり方が失敗に終わり選択肢が何もなくなることです。全滅は避けるべきで、何がなんでも生き残ることを大切にします。代替案は、生き残り挑戦を続けるためにあります。
代替案をつくるために、常に 「What if」 という 「もしこうなれば、自分はどうするか」 というシナリオを考えます。
最後に
ご紹介した 「人生の岐路で考えるべき3つの原理原則」 とは、何かを新しく始める時、決断への判断基準になります。
- 動機
- 選択基準
- 代替案
3つに共通して大事なのは、自分の中で言語化ができるかです。動機や選択基準は、なんとなくは頭の中にあるものです。しかし、自分のことなのに言葉に落とし込めていないと、原則として持っておくには弱いです。
特に3つのうち最も大切な自分の動機が、言葉で自分自身や他人に説明できるほど明確になっているかです。