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1161回目のブログ更新です。
今回は、ある本に書かれていた意思決定のポイントをご紹介します。そこから、思ったことを書いています。
このエントリーで読んでいただきたい内容は、以下です。
- ビジネスでの意思決定の3つのポイント
- 思ったこと (3つ)
- まとめ
ビジネスでの意思決定の3つのポイント
最高品質の会議術 という本に、ビジネスでの意思決定の3つのポイントが紹介されています。
ビジネスの意思決定において押さえておくべき3つとは、
- 会社に利益をもたらすか
- 実現可能性があるか
- 企業理念に沿っているか
それぞれについて、補足します。
1. 会社に利益をもたらすか
- 現状よりも利益が上がる、コストが下がるなどの財務的な改善がされる見込みがあるか
- 企業はあくまで営利事業体。利益を出さなければ事業を継続することはできない
- 「儲からないけどおもしろいアイデア」 という理由で Go サインは出せない
2. 実現可能性があるか
- そのアイデアは仕組みとして、技術的にどのくらいの実現性があるか
- データや理論から効果が期待できるアイデアでも、現場で機能しない提案は実施の意思決定はできない
3. 企業理念に沿っているか
- 企業理念との整合性はあるか
- 企業の究極の目標は企業理念。「利益を出す」 「顧客を創造する」 ことも、あくまで企業理念を実現するための手段にすぎない
- 企業での意思決定の根幹には、常に企業理念が存在していなければならない
思ったこと
ここからは、企業における意思決定の3つのポイントについて思ったことです。3つあります。
- 3つのバランス
- 差別化の要因
- 個人レベルに当てはめると
以下、それぞれについてご説明します。
3つのバランス
意思決定の3つのポイントのうち、1つめの 「利益をもたらすか」 と2つめの 「実現可能性」 は、リスクを見極める時に使う判断と同じです。リスクは、「起こった時のインパクト」 と 「発生可能性」 に分けて評価します。
今回の3つの意思決定の基準で興味深いのは、3つめです。「それは企業理念と整合性があるか」 を問うことです。
1つめと2つめの 「利益をもたらすか」 「実現可能性」 は、ロジックで判断する左脳の基準です。一方で3つめの 「企業理念との整合性」 は、右脳の判断基準です。3つのうち、2つがロジック・左脳、残り1つが右脳というバランスが興味深いです。
このバランスは他にも当てはまります。例えば、私が思う成功するプロジェクトのリーダーは、以下の3つの要素を兼ね添えているということです。
- プロジェクト全体像の把握と進捗管理
- 問題発生時の真の問題の見極めと解決
- メンバーを理解し、信頼し、感謝する
1つめと2つめはプロジェクトマネージャーの機能的な側面、3つめは情緒的な側面です。
なお、こちらについては別のエントリーで詳しく書いています。よければぜひご覧ください。
差別化の要因
ここまで見たように、3つの意思決定のポイントのうち、1つは右脳的な判断基準が入っています。
企業理念という自分たちの目指す世界観や価値観を意思決定の拠り所にすることによって、他社では同じにならない意思決定ができます。意思決定の差別化につながります。
これも意思決定への3つのポイントが興味深いと思った理由の1つです。
個人レベルに当てはめると
ご紹介した企業での3つの意思決定のポイントは、個人レベルにも当てはめることができます。
- 自分にとってメリットがあるか
- 決めようとしていることの、その後に起こり得る・実現できる可能性
- 自分の価値観に合っているか。わくわくするなど直感的にやりたいと思えることか
1つめと2つめはロジックで判断するもの、3つめは主観的な判断軸です。
自分にしかできない決断は、3つめの右脳的な時には直感による意思決定からです。
そのためには自分の内側から生まれる心の声に向き合うことです。大事なのは、自分には嘘はつかないという姿勢です。
まとめ
今回は意思決定の判断基準について考えました。
最後に、今回のまとめです。
- 企業での意思決定には3つのポイントがある。① 利益をもたらすか、② 実現可能性、③ 企業理念との整合性
- 3つのうち1つは右脳的な主観の判断。意思決定の差別化要因になる。3つのこのバランスは汎用性がある
- 企業の意思決定の3つは、個人レベルにも当てはめることができる。① メリット、② 実現可能性、③ 自分の価値観・わくわくするかなど直感
最高品質の会議術 (前田鎌利)