今回は、夢中になることについてです。
- 何かに夢中になるものがない…
- 夢中になることの本質は?
- どうやって自分が夢中になれるものを見つければいい?
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事では、夢中になるとはどういうことか、どうすれば夢中になれるものを見つけられるかを書いています。自分の夢中を探すヒントになればと思います。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
あるサッカー選手の 「夢中」
組織にいながら、自由に働く。 という本に、あるサッカー選手のエピソードが書かれています。
とても興味深いと思ったので、少し長いですが、引用します。
仕事に 「飽きない」 ことが大事です。
「飽きない」 といえば印象に残っているのが、現役時代に天才プレーヤーと呼ばれていたサッカーコーチにインタビューしたときのこと。
仲山:「天才プレーヤーと呼ばれるのって、どんな感じなのでしょう?」
天才:「天才と呼ばれている人のほとんどがそうだと思うんですけど、努力の天才なんです。同じことをずっとやっていると、ふつうの人は飽きるけど、飽きずにずっと続けられるんです」
仲山:「ふつうの人は同じことを繰り返していると感じるけど、天才は新たに違うことをやっている感覚をもてているということでしょうか?」
天才:「そうそう。ちょっとずつ違うんです。納得いくまでやるとか、もっとうまくやる方法はないかとか」
仲山:「たとえばドリブルだったら、どういうレベルで『違う』のですか?」
天才:「公園のグラウンドに、石とか枝が落ちているでしょ。あれを全部カンペキにかわすの」
仲山:「その石って、どのくらいのサイズからですか?」
天才:「見えるやつは全部。だから、数センチ単位でボールをコントロールしないといけないんですよ。パスもそうです」
仲山:「パスだとどういう?」
天才:「ディフェンスが精一杯足を伸ばしたときに、そのつま先の5センチ先にパスを出すようにするんです。それ以上離れちゃうと、ディフェンスは足を出さずに後ろへ戻ろうとするから守備を遅らせられない。でも、5センチ先だったら、思わず足を出すから『死に体』にできるんです」
仲山:「5センチ先!?」
天才:「しかも、相手にパスカットできそうと思わせるために、モーションは届きそうなところに蹴るように見せかけます。そうしておいて、インパクトのときに角度をちょっとずらして触れないコースに蹴るとか、インパクトのときにちょっとスピードを早くするとか、5センチ先でもいろいろ試します」
(引用:組織にいながら、自由に働く。(仲山進也) )
公園の小石や枝を使った数センチ単位のドリブルタッチ、相手選手のつま先から5センチのところを通すパスコントロール、他の人にはわからないレベルで見えています。
数センチ単位という世界が見え、見えている 「解像度」 が高いからこそ興味が持てるのです。やればやるほど深みを感じ、おもしろみが増していったのでしょう。
飽きること無く夢中でやり続け、いつしかサッカー選手として大成しました。
夢中になることの本質
そもそもですが、夢中になるとは、どういうことでしょうか?
先ほどのサッカー選手のエピソードを整理すると、
夢中になるとは
- 高い解像度でものごとが見えている、わかっている
- やればやるほど深みが増し、おもしろみを感じる
- 飽きずにおもしろくてやり続ける
夢中になることの本質が見えていきます。夢中になることとは、やればやるほど解像度が高まり、おもしろみが増す状態です。
他の人には見えていない世界まで見えていて、誰に言われなくても自分の内側のモチベーションから取り組んでいられます。本人にとっては、見えてしまっていて、やらずにはいられない状況なのです。
さらに、やればやるほど解像度がさらに高まり、どんどんおもしろくハマっていきます。
自分の夢中を見つける方法
では、どうすれば自分の夢中を見つけられるのでしょうか?
ヒントは 「高い解像度」 です。自分がこだわりを感じること、気づけば人よりも細かく見えていて、かつ、それを突き詰めることにおもしろみ・やりがいを見い出せるものです。
人はえてして、自分がおもしろいと感じるものは、他人もそうだろうと思い込んでしまうものです。あるいは、自分がハマっているようなことは、自分自身でも夢中になっているという意識がないこともあります。
もし、今はそういうものがなければ、子どもの頃に自分が熱中したことは何かを考えてみるといいでしょう。
夢中に気づくための問い
- やればやるほど、さらにおもしろくなったことは?
- その中に、具体的な自分のこだわり、他の人よりも細かく見えているものは (自分にとって解像度が高かったものは) ?
- その時の自分の気持ちは?何が自分をそうさせた?
自分には解像度が高く見えているものです。例えば最初にご紹介したサッカーの数センチ単位のもので見えていて、それを突き詰めたいと思う奥にある気持ちや動機は何かです。
ここに自分の夢中を見つけるヒントがあります。
まとめ
今回は、夢中になることについて書きました。
最後に今回の記事のまとめです。
- 夢中になるとは、「やればやるほど解像度が高まり、おもしろみが増す状態」 。
- 高い解像度でものごとが見えている、わかっている
- やればやるほど深みが増し、おもしろみを感じる
- 飽きずにおもしろくてやり続ける
- 他の人には見えていない世界まで見えていて、誰に言われなくても自分の内側のモチベーションから取り組めるもの。本人にとっては、見えてしまっていて、やらずにはいられない状況。
やればやるほど解像度がさらに高まり、どんどんおもしろくハマっていく
- 自分の夢中に気づくヒントは、
- やればやるほど、さらにおもしろくなったことは?
- その中に、具体的な自分のこだわり、他の人よりも細かく見えているものは (自分にとって解像度が高かったものは) ?
- その時の自分の気持ちは?何が自分をそうさせた?
組織にいながら、自由に働く。(仲山進也)