
今回は、マーケティングについてです。
- マーケティングの知識をつけたい
- そもそもマーケティングとは何? (実はちゃんとわかっていない…)
- マーケティング戦略をどう立てればいい?
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、マーケティングとは何か、マーケティング戦略をどうやってつくればいいかです。
普段の仕事でマーケティングに直接関わらなくても、マーケティングの考え方は知っておいて損はないです。わかりやすくマーケティングについて解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
マーケティングとは何か
マーケティングとは、一言で言えば消費者に選ばれる理由をつくる活動全般です。
選ばれる確率を偶然に任せるのではなく、ビジネス活動を通して選ばれる確率を高めていくのがマーケティングです。
マーケティングでやること
マーケティングでやることは、突き詰めると次の3つです。
マーケティングの3つのステップ
- 消費者や顧客、競合を理解する
- 選ばれる理由を把握する (なければつくる)
- 選ばれる確率を高める施策を実行する
3つのステップについて、それぞれ補足します。
[ステップ 1] 消費者や顧客、競合を理解する
1つめの 「消費者や顧客、競合を理解する」 とは、3C でいう Customer と Competitor です。
考え方の前提は、市場とは消費者や顧客の頭の中にあることです。消費者が何かをしたい・行きたい・買いたいと思った時に、頭の中に浮かぶ選択肢を束にしたものが市場という考え方です。
選択肢は 「自社の商品・サービス」 と 「自社以外」 で構成されます。後者の自社以外のものが競合に当たります。
この方法が、顧客目線での市場設定のやり方です。
[ステップ 2] 選ばれる理由を把握する (なければつくる)
消費者の頭の中で浮かぶ選択肢 (市場) の中から、自分たちが選ばれる理由は何かです。
選ばれる理由こそが、他の選択肢 (競合) にはない自分たちの 「強み」 です。強みとは商品やサービスを通して顧客が得られる価値とも言えます。
つまり、
選ばれる理由 = 強み = 提供価値
です。
もし強みがなければ選ばれないので、つくったり探す必要があります。
[ステップ 3] 選ばれる確率を高める施策を実行する
選ばれる理由が把握できれば、実際に消費者から選ばれるような施策をつくり、実行します。
マーケティングという選ばれる理由をつくる活動によって、選ばれる確率を意図的に高めるのです。
選ばれるためには何でもやっていいかというと、そういうわけにはいきません。極端なことを言えば、利益度外視の価格にしたり、無料で配れば、選ばれる確率は高くなるでしょう。しかし、この方法が企業活動としては適切ではありません。
あくまでマーケティング戦略に沿って、マーケティング施策を実行していきます。
市場創造と選ばれる理由
マーケティングの定義を、市場創造と捉えることもできます。
新しく市場を創るとは、それまでになかった選ばれる理由をつくることです。
例えば、ポケモン GO です。
ポケモン GO は、高齢者が朝の散歩でやっているのを見かけます。これまでは朝の散歩の時間で、高齢者がゲームをやることはありませんでした。
しかし、高齢者が自分のスマホで外でゲームをする、その時にポケモン GO をプレイしたいという 「選ばれる理由」 が新たに生まれました。高齢者のゲーム市場が新しく創られたのです。
マーケティング戦略のつくり方
では、マーケティング戦略をどのようにつくればよいのでしょうか?
ここからは、マーケティング戦略のつくり方を解説します。
マーケティング戦略は、次のプロセスでつくっていきます。
マーケティング戦略のつくり方
- 目的を明確にする
- ターゲットとなる消費者を決め、理解する
- 競合を設定する
- 自分たちが選ばれる理由をつくる
- 選ばれる確率を高める施策をつくる
それぞれについて、解説します。
[戦略立案 1] 目的を明確にする
マーケティングに限らず、戦略とは 「目的を達成するためにやること・やらないこと」 です。戦略の上位には目的があり、目的がなかったり曖昧だと、戦略をつくることはできません。
自分たちのビジネスという文脈で、まずは目的を明確にします。
[戦略立案 2] ターゲットとなる消費者を決め、理解する
マーケティング戦略を立てるにあたって、まず最初にやることはターゲット顧客の設定です。誰を対象にしたマーケティングをするかです。
マーケティング戦略立案の全体像をここで書いておくと、
マーケティング戦略の全体像
- Who: ターゲット顧客
- What: 選ばれる理由
- How: 選ばれる確率を高める施策
最初に Who であるターゲット消費者を定めたら、彼ら・彼女らを理解します。
[戦略立案 3] 競合を設定する
次に、競合となる商品やサービスは何かを設定します。
競合を自分たちの都合で勝手に決めるのではなく、あくまで顧客視点で競合を決めます。
ターゲットとした消費者が何かをしたい・買いたいと思った時に、頭の中で思い浮かぶ選択肢は何かです。選択肢の束において、自社商品以外の選択肢が競合になります。
[戦略立案 4] 自分たちが選ばれる理由をつくる
ターゲット消費者が、その選択肢の中でなぜ自分たちを選んでくれるのか、選ばれる理由を把握します。
既存商品であれば、これまでどんな理由で選ばれてきたのか、新商品であれば新しい選ばれる理由です。
先ほどご説明したように、選ばれる理由とは、「選ばれる理由 = 強み = 提供価値」 となります。
消費者にとって、価値という何かしらの 「うれしさ」 があることによって、商品やサービスは選ばれます。
もう1つ、この段階で確認したいことは、選ばれる理由であり強みの源泉です。自分たちが持っている何が、強みを実現しているのかです。
例えば、大規模な生産設備によって生産コストを下げているので価格を安くできる、高品質な商品を製造できる人材が豊富などの、強みを実現する元になっているものは何かです。
源泉に希少性があり、競合他社が簡単に真似できないものであるほど、強みは持続可能なものになります。
[戦略立案 5] 選ばれる確率を高める施策をつくる
マーケティング戦略立案の最後のステップは、戦術をつくることです。
4つ目までのステップで立てた 「選ばれる理由」 が、ターゲット消費者が実際に選ぶ動機になるような施策を考えます。
戦略が目的に従うように、施策である戦術は戦略に従います。
目的 - 戦略 - 戦術に一貫性があり、かつ現場にも理解され浸透するような具体的な内容にできるかが問われます。
まとめ
今回は、マーケティングについて書きました。
そもそもマーケティングとは何か、マーケティング戦略のつくり方を解説しました。
最後に今回の記事のまとめです。
- マーケティングとは、一言で言えば 「消費者に選ばれる理由をつくる活動全般」 。選ばれる確率を偶然に任せるのではなく、ビジネス活動を通して選ばれる確率を高めていく
- マーケティングでやることは、突き詰めると3つ
- 消費者や顧客、競合を理解する
- 選ばれる理由を把握する (なければつくる)
- 選ばれる確率を高める施策を実行する
- マーケティング戦略のつくり方は、
- 目的を明確にする
- ターゲットとなる消費者を決め、理解する
- 競合を設定する
- 自分たちが選ばれる理由をつくる
- 選ばれる確率を高める施策をつくる