今回は、企業の事業についてです。
- あらゆる事業に共通するスタートポイントとは?
- 事業の本質は何か?
- 事業にマーケティング思考が求められる理由
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、企業の事業とはそもそも何か、事業は何から始まるのかです。
記事の前半では事業の本質とは何かを考え、事業プロセスの最初は何がスタートポイントなのかを書いています。
記事の後半は、マーケティングの視点で事業との共通点を解説しています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。
事業は何から始まるのか
事業が立ち上がる時に、まず始めに何から始まるのでしょうか?
最初に決めるべきは、事業のビジョンやミッションです。事業理念として、どこを目指すのか、事業の存在意義をつくります。
事業プロセスの観点では、事業のスタートポイントは、消費者・顧客やマーケット理解です。
あらゆる事業に共通することで、自分たちの顧客を定義し、顧客を理解することから始まるのです。
事業の本質
では、そもそも事業とは何でしょうか?事業の本質はどこにあるのでしょうか?
事業とは、既にある市場に参入する、または新しい市場を創り、市場にいる顧客から提供価値と引き換えに対価をもらう活動です。
事業で大事なのは、市場にいる消費者または企業から自分たちが選ばれることです。顧客にとっては他にも選択肢がある中で、いかに選ばれるかです。
選ばれるためには、次のようなことを理解する必要があります。
顧客理解のポイント
- 顧客とは具体的に誰か (顧客の定義)
- 何のために選ぶのか
- 選ぶ基準は何か
- 他にはどんな選択肢があるのか (競合の存在)
- 次もまた選んでくれるか。リピートで選ぶ理由は変わるか
顧客のことを理解し、そして実際に選ばれ続け、その結果として企業などの事業主は収益を得ます。このサイクルが回り続けると、事業は持続的に存在し成長していけます。
「選ばれる理由」 とは何か
事業の顧客を理解するのは、自分たちが選ばれる理由を知るためでした。
では、選ばれる理由とは何でしょうか?
顧客を主語にすれば、選ぶ理由です。選ぶ理由とは、自分が得ることができる便益 (ベネフィット) です。ベネフィットとは、価値です。つまり、
選ぶ理由 = ベネフィット = 価値
となります。
価値を分解していくと、次のようになります。
価値とは
- ニーズを満たす
- 不便・不満などの不 (= 問題) の解決
- うれしさ
このように価値は色々と表現できます。顧客にとって、選択肢の中から相対的に最も価値が高いものが選ばれます。
事業とマーケティング
ここまでの内容を、一度整理してみましょう。
ここまでの整理
- 事業プロセスのスタートは顧客・マーケット理解
- 顧客理解は自分たちが選ばれる理由を知るため (顧客から選ばれ続ける限り事業は存続していける)
- 選ばれる理由 = ベネフィット = 価値
消費者や企業、マーケットを理解することから始まるとは、マーケティングの考え方そのものです。
というのは、私のマーケティングの一言の定義は、マーケティングは相手から選ばれる理由をつくる活動全般だからです。
マーケティングの観点での選ばれるとは、買ってもらえる、使ってもらえる、来店してもらう、指名されることです。
選ばれる理由をつくるために、マーケティングは以下のプロセスで進めていきます。
マーケティングのプロセス
- 顧客を定義し、顧客・競合・マーケットを理解する
- 自分たちが選ばれる理由を見極める (なければつくる)
- 選ばれる確率を高める施策を考え、実行する
- 実行結果を評価・検証する (意図した選ばれ方がされたか)
事業プロセスは顧客理解から始まり、マーケティングと全く同じです。
事業のマーケティング担当者ではなくても、事業に関わる全ての人には、マーケティングの視点、知識、実践経験が求められるのです。
まとめ
今回は、企業の事業についてでした。事業とは何か、事業プロセスは何から始まるのか、事業とマーケティングの関係について解説しました。
最後に今回の記事のまとめです。
1.
事業の立ち上げで最初に決めるべきは、事業のビジョンやミッション。
事業プロセスのスタートポイントは、消費者・顧客やマーケット理解。あらゆる事業に共通することで、自分たちの顧客を定義し、顧客を理解することから始まる。
2.
事業とは、既にある市場に参入する、または新しい市場を創り、市場にいる顧客から提供価値と引き換えに対価をもらう活動。
大事なのは消費者または企業から自分たちが選ばれること。選ばれるために顧客理解をする。
3.
消費者・企業やマーケットの理解から始まるとは、マーケティングの考え方そのもの。マーケティングは 「相手から選ばれる理由をつくる活動全般」 。
事業のマーケティング担当者ではなくても、事業に関わる全ての人にはマーケティング視点・知識・実戦経験が求められる。