
今回は、問題解決についてです。
- 問題解決プロセス 「Where - Why - How」 とは?
- いきなり ○○○ を始める落とし穴
- これからの時代に求められる 「Where 思考」 とは?
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、問題解決で大事な考え方、やり方です。
問題解決の方法は、仕事で汎用的に使えるスキルです。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
イシューからはじめよ
問題解決の方法を、わかりやく書かれた名著が イシューからはじめよ - 知的生産の 「シンプルな本質」 という本です。
この本が強調しているのは、脱 「犬の道」 です。
いきなり答えを出そうとするのではなく、イシューから、つまり問題設定の磨き込みです。本当に解くべき問題の見極めをしてから、問題の答えを出すという順番です。
問題解決プロセス
イシューから始めることで思うのは、問題設定の段階でも、さらに2つに分けられるということです。
問題設定の磨き込み
- 問題箇所の特定 [Where]
- 原因の掘り下げ [Why]
問題箇所の特定 [Where]
まずは Where からです。「どこが問題なのか」 をまずは明らかにします。
通常、問題だと思われることは複数あります。最初にやるべきことは、問題の絞り込みです。
様々な切り口を使いながら、問題箇所を特定します。この段階では 「なぜか」 は使わず、「どこか」 で分解していきます。
原因の掘り下げ [Why]
その後に、なぜ問題が起こったかの原因を深掘りします。ここでようやく Why が出てきます。
真因を掘り下げるために、Why を5回繰り返すなどの方法を使います。
問題解決の Where - Why - How
Where と Why の順番を宝探しにたとえるなら、最初にやるべきは宝が埋まっているであろう場所の特定です (Where) 。場所を見極めてから狙いを定め、宝を掘り出していきます (Why) 。
さらにたとえを続けると、宝を使って何をするかが How です。これが問題をどう解くかに当たります。
脱 「犬の道」 とは、宝の場所の特定や掘り出す前から、宝を使って何をしようかと手に入れてもいないのに考えるようなものです。
まとめると、問題を解決するプロセスは次の順番になります。
問題解決プロセス
- 問題箇所の特定 [Where]
- 原因の掘り下げ [Why]
- 打ち手の設定 [How]
問題の稀少化
ところで、 「仕事ができる」 とはどういうことか? という本には、問題と正解について興味深いことが書かれています。
以下は、山口周さんが書いている内容で、本書からの引用です。
現在は 「正解が過剰になり、問題が稀少化している」 社会である。
その逆、つまり 「問題が過剰で、正解が稀少」 な社会であれば、与えられた問題に対して正解を出すスキルを持っている人物は高く評価され、経済的にも成功しただろう。しかし現在はその逆、つまり 「正解が過剰で問題が稀少」 な社会になりつつある。
ましてや現在は人工知能の価格が急速に下がりつつある時代である。
(引用: 「仕事ができる」 とはどういうことか? (楠木健, 山口周) )
現在は 「正解が過剰、問題が稀少」 というのは、興味深い表現です。
問題を見つけられる人、数ある中から本当に解くべき問題設定ができる人が求められます。今回の記事の表現を使えば 「Where 思考」 から始められる人です。
まとめ
今回は、問題解決プロセスについてでした。
順番が大事で、Where - Why - How です。
最後に今回の記事のまとめです。
問題解決のプロセスはイシューから始める。本当に解くべき問題の見極めをしてから、問題の答えを出すという順番。
問題解決プロセス
- 問題箇所の特定 [Where]
- 原因の掘り下げ [Why]
- 打ち手の設定 [How]
現在は 「正解が過剰、問題が稀少」 な社会になりつつある。数ある中から本当に解くべき問題設定ができる 「Where 思考」 が求められる。
イシューからはじめよ - 知的生産の 「シンプルな本質」 (安宅和人)
「仕事ができる」 とはどういうことか? (楠木健, 山口周)