
今回は、「弱さの共有」 についてです。
- 強い組織に共通する特徴とは?
- 「弱さの共有」 が意味すること
- 自分の弱みを見せる方法とは?
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
- 強い組織の特徴
- 弱さの共有
- 自分の弱さをオープンにする方法
ある本に書かれていた強い組織の共通点から、「弱さの共有」 を掘り下げています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考にしてみてください。
強い組織の特徴
最初にご紹介したい本が1冊あります。
THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法 という本に書かれているのは、強い組織やチームに共通する3つの特徴です。
強い組織の特徴
- 安全性の確立 (Build safety)
- 弱さの共有 (Share vulnerability)
- 存在意義の設定 (Establish purpose)
1つ目の 「安全性の確立」 とは、組織の心理的安全性です。自分はここに居てもよいという感覚、皆に受け入れられているという心理的な安全が確保されている環境です。
2つ目の 「弱さの共有」 は、この後で掘り下げます。3つ目の 「存在意義の設定」 とは、組織の存在意義や目指す先です。ビジョンやミッションです。
ではここからは、弱さの共有について見ていきましょう。
なぜ 「弱さの共有」 が組織を強くするのか
個々人の 「弱さの共有」 が、なぜ組織全体を強くするのでしょうか?
一人ひとりが自分の弱さを見せ合うことにより、お互いが助け合い補う関係ができます。結果として各自が強みを発揮している状態になります。
個々人の弱さの共有が、結果としてチーム全体を強くするという捉え方は興味深いです。
リーダーこそ弱さを見せよう
弱さの共有によって影響が出るのは、弱みを開示した本人以上に、弱さを見せた相手です。
相手が弱さを共有したことを見て、自分もここでは弱さを出してもよいと思えます。弱さの共有という行為が組織に伝搬していくのです。
書籍 THE CULTURE CODE で強調されているのは、組織のリーダーこそ、自ら率先して弱さを共有する重要性です。リーダーの存在はまわりへの影響が大きいので、弱さの共有による効果が強くなります。
自分の弱点を見せることへの抵抗感
皆さんは、ご自身の弱みを見せることに抵抗感はないでしょうか?
人は誰しも、自分の弱みや欠点を他人に知られる、自分から伝えることに抵抗感があります。できれば、知られたくない思うのではないでしょうか。
弱みよりも、自分を良く見せたいと気持ちがあります。
では、弱さを共有する、自ら開示するためには、どうすればいいでしょうか?
弱さを共有する方法
自分の弱さを共有する方法は、次の通りです。
弱さを共有する方法
- 「弱さの共有」 の意味合いを理解する
- 自分の弱さの客観視
- 自己受容
- 他者信頼
以下、それぞれについて順番にご説明します。
[弱さの共有方法 1] 「弱さの共有」 の意味合いを理解する
1つ目は前提として、そもそも 「なぜ弱さの共有が必要なのか」 の理解です。
先ほど見たように、チームの個々人が自ら弱さの共有をすることによって、チームトータルでは強くなります。お互いが弱みを補い助け合い、同時に各自が強みを発揮するからです。
確かに自分の弱みを見せることには抵抗感があります。しかし、開示するからこそチームが強くなり、それは巡り巡って自分にもメリットがあると捉えます。
[弱さの共有方法 2] 自分の弱さの客観視
2つ目の方法は、自分の弱さを客観視して把握することです。どんな弱さを共有するのかです。
未熟な自分、わからないこと、できない・苦手は何かを理解します。
[弱さの共有方法 3] 自己受容
そして、弱さを持つ自分から目を背けないようにします。ありのままの自分を受け入れるのです。
良い面と好きになれない面の全てが、今の自分をつくっています。自分の弱さや欠点を否定したり、無理やり肯定しようとせずに、まずはただ受け入れます。
[弱さの共有方法 4] 他者信頼
自分の弱さを共有するために大事なのは、共有する相手との信頼です。
弱みの共有のベースには、自分のことを開示する相手、特に自分の弱さや欠点を見せる相手への信頼があります。誰にでも構わず共有するよりも、信頼している相手だからこそ開示できます。
他者信頼は 「安全性の確立」 という心理的安全性につながります。ありのままの自分を出して良いと思える環境が、弱さの共有を促します。
まとめ
今回は、組織を強くする 「弱さの共有」 についてでした。
最後に今回の記事のまとめです。
1.
強い組織の特徴
- 安全性の確立 (Build safety)
- 弱さの共有 (Share vulnerability)
- 存在意義の設定 (Establish purpose)
2.
一人ひとりが自分の弱さを見せ合うことにより、お互いが助け合う関係ができる。結果として各自が強みを発揮している状態になる。相手が弱さを共有したことを見て、自分もここでは弱さを出してもよいと思える。組織のリーダーこそ、自ら率先して弱さを共有する。
3.
弱さを共有する方法
- 「弱さの共有」 の意味合いを理解する
- 自分の弱さの客観視
- 自己受容 (弱さを持つ自分を受け入れる)
- 他者信頼 (共有する相手への信頼が弱さの共有のベース)
THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法