
今回は、仕事でのコミュニケーションについてです。
よく言われる 「報連相」 で、何に注意をすれば意思疎通がスムーズにできるかを掘り下げます。
この記事でわかること
- ビジネスコミュニケーション力を高めるポイント
- 主語を明確にする
- 事実と意見を分ける
- 時系列をはっきりさせる
では、それぞれについて具体的に見ていきましょう。
主語を明確にする
ビジネスコミュニケーション力を高める1つ目のポイントは、主語です。
日本語では、主語を省略して話したり書いたりすることができてしまいます。伝える側には省略できる楽さがありますが、聞く側にとっては混乱を生む要因になります。
ビジネスでのコミュニケーションは、主語を明確にすることが大事です。
主語を要因分解すると、次のような種類があります。
主語の分類
- 一人称 (私, 私たち)
- 二人称 (あなた, あなたたち)
- 三人称
それぞれについて、単数形と複数形があります。
主語を意識し、状況によって意図を持って使い分けます。
例えば聞き手にしっかりと伝えたい時には 「OO さん」 とあえて相手の名前を呼びかけます (英語での You を強調する時のイメージです) 。
他には、お客さんのことでも 「御社」 ではなく 「私たち」 と自分自身も入れて、お客との一体感を生むような使い方です。
事実と意見を分ける
仕事でのコミュニケーションの二つ目のポイントは、事実と意見です。
皆さんは 「空・雨・傘」 のフレームをご存知でしょうか?
空とは事実で、雨と傘は意見になります。空模様という事実を見て、この後は雨が降りそうだという解釈をします。そして傘を持って行ったほうがいいという提案や行動につなげます。
ビジネスで大事なのは、どこまでが事実で、どこからが意見なのかの区別です。
さらに、事実と意見のそれぞれも分解して考えると良いです。具体的には次のような要素に分けます。
事実の種類
- 一次情報
- 二次情報 (伝聞の確からしさを要確認)
意見の分解
- 結論
- 根拠
- 感情 (奥にある言葉には表れないものも理解しようとする)
時系列をはっきりさせる
仕事でのコミュニケーションの三つ目のポイントは、時系列です。
その話は、過去・現在・未来のいつのことなのかです。
時系列の三つを意識するだけではなく、特に未来において、どれぐらいの時間軸で見ているかの認識合わせも重要です。
例えば抽象的になりがちな表現に、次のようなものがあります。
抽象的な未来表現
- 直近
- なるはや
- 短期で、中長期で
関連して、スケジュールの期限を曖昧にしない姿勢も大切です。
例えば 「週明け」 といったときに、皆さんならいつまでをイメージするでしょうか?
月曜の朝なのか、午前中なのか、それとも月曜中なのかです。他には、「来月の中旬」 とぼかすのではなく、明確に15日までと期限を区切ります。
話し手と聞き手の情報格差
ここまで、仕事でのコミュニケーションで大切にしたい三つをご紹介しました。
大切な三つ
- 主語を明確にする
- 事実と意見を分ける
- 時系列をはっきりさせる
三つに共通する前提となる考え方があります。話し手と聞き手の間にある 「情報格差」 です。
話し手には暗黙で把握している、理解できていても、聞き手にとっては必ずしも同じレベルで認識はされていません。
両者の情報格差は、お互いにとって見えていないものです。だからこそ、今回掘り下げてきたコミュニケーションの三つのポイントが大事になってきます。いずれも情報格差を埋めることにつながります。
まとめ
今回は、ビジネスコミュニケーションについてでした。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
ビジネスコミュニケーション力を高めるポイント
- 主語を明確にする
- 事実と意見を分ける
- 時系列をはっきりさせる (未来については、スケジュールや期限を明確にする)
情報格差の解消
三つに共通する前提は、話し手と聞き手の間にある 「情報格差」 。話し手には暗黙で把握できていても、聞き手には必ずしも同じレベルで認識はされていない。
三つのポイントは情報格差を埋めることにつながる。