
今回は、マーケティングについてです。
この記事でわかること
- マーケターの役割
- マーケティングの 「建築家の要素」 と 「大工の要素」
- 理論と実践の相乗効果
この記事では、マーケターは建築家でもあり、大工でもあれという話を書いています。
具体的に建築家はどういう意味なのか、大工とはどんな役割なのかを掘り下げています。記事の後半では建築家と大工の話を一般化して、理論と実践の相乗効果を書いています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
建築家と大工
今回の記事のメッセージは、「マーケターは建築家であり大工であれ」 です。
ここでいう建築家と大工は、どんな意味なのでしょうか?
建築家は設計図を描く人です。マーケティングに当てはめると、戦略やプラン、仮説をつくる役割です。
大工とは、設計図に沿って建築物をつくる人です。現場で実行の役割を果たします。
では、建築家と大工の観点から、もう少しマーケターの役割を掘り下げていきましょう。
マーケターの役割
マーケターが求められる役割を建築家と大工のアナロジーで大きく二つに整理すると、それぞれ次のようになります。
建築家の要素
- ビジョンと目的
- 現状把握 (市場, 顧客, 競合, 社内状況)
- マーケティング戦略
- 実行プラン
- 仮説立案
- 仮説の検証方法
大工の要素
- マーケティング施策の実行 (実行の現場を知る)
- 社内関係者やパートナー企業との信頼構築 (施策実行を通して)
- 顧客との対話 (各タッチポイントでのコミュニケーションから)
- 振り返り (現場からのフィードバック)
- 仮説検証
マーケターには、建築家と大工の両方が求められます。
もし建築家だけだと現実性の低い机上の空論になります。大工の要素だけであれば、戦略なき実行、仮説なき分析となり行き当たりばったりな実行になってしまいます。
それでは、ここまで見てきたマーケターの建築家と大工の要素を一般化してみましょう。
理論と実践
建築家の要素は、戦略・設計・プラン・仮説のような抽象的なレイヤーです。大工は、つくる・実行・検証・現場といったような具体です。
それぞれをさらに抽象化すると、建築家とは理論、大工は実践です。
理論と役割は両方が大切で、二つには相乗効果があります。
理論を実務の場で試すことによって、実際にやってみるとどうなるかを体験知として得ることができます (理論 → 実践) 。
体験知から新しい気づきや学びが得られ理論にフィードバックをすれば、理論が進化します (実践 → 理論) 。
建築家と大工の話に例えると、建築家として設計図を描いた経験があるからこそ、広い視野・高い視座の大工になれます。大工の立場から現場を知っているから、建築家で描く設計図には実現可能な具体レベルまで落とし込めるのです。
このように理論だけでもなく、実践だけでもなく、両方を高いレベルでバランスよく回し続けることが大事です。理論と実践の両輪から相乗効果が生まれます。
まとめ
今回は、マーケターは建築家であり、大工であるという内容でした。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
マーケターは建築家であり大工であれ
両方が大事。もし建築家だけだと現実性の低い机上の空論になる。大工の要素だけであれば、戦略なき実行、仮説なき分析となり行き当たりばったりな実行になってしまう。
マーケターの 「建築家の要素」
- ビジョンと目的
- 現状把握 (市場, 顧客, 競合, 社内状況)
- マーケティング戦略
- 実行プラン
- 仮説立案
- 仮説の検証方法
マーケターの 「大工の要素」
- マーケティング施策の実行 (実行の現場を知る)
- 社内関係者やパートナー企業との信頼構築 (施策実行を通して)
- 顧客との対話 (各タッチポイントでのコミュニケーションから)
- 振り返り (現場からのフィードバック)
- 仮説検証
理論と実践
建築家とは理論、大工は実践。理論と実践から相乗効果が生まれる。
- 理論の実践から体験知が得られる (理論 → 実践)
- 実践での学びから理論が進化する (実践 → 理論)