
今回は、組織での意思決定の方法です。
簡単には合意形成しないような議論を収束させるために、どう事前に準備するかをご紹介します。
この記事で分かること
- 問題意識 (準備なき終わりなき会議)
- 解決方法
- 事前に言語化と構造化をする方法
今回は意思決定や合意形成のマネジメント方法についてです。
賛否が分かれているような議論について、関係者で合意にもっていくために事前準備で何をすればいいかをご紹介します。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
準備なき終わりなき会議
今回、お伝えしたいメッセージは、 会議で集まって議論をする前に、個々人が論点について考え言語化をして臨む大切さです。
背景となっている問題意識は、会議に集まって 「さあ議論をしましょう」 では、合意形成をできるまで時間がかかることです。場合によっては、合意に至らず時間内に終わらないこともあります。
ではこの問題をどうすれば解決できるでしょうか?
解決策
会議の前に個々人が論点について考え、意見への言語化をし解像度を高めてから議論に入る仕組みを作ります。
具体的には、議論の準備として次のことを設定します。
議論への事前の準備項目
- 議論の目的とゴール設定
- 目的達成を分解した論点
- 論点ごとの意見や仮説
- 構造化と可視化
ではそれぞれについて、順番に見ていきましょう。
[事前準備 1] 議論の目的とゴール設定
まず重要なのは、議論の目的とゴール設定です。
ゴール設定とは、目的を達成したかどうかは判断する具体的な基準や状態です。
今から議論することはそもそも何のためにやるのかの目的と位置づけを明確にします。
[事前準備 2] 目的達成を分解した論点
目的を明確にした後は、目的を達成するためにどんな論点に答えるべきかを整理します。
論点とは、目的達成のために分解された答えを出すべき問いです。特に議論の参加メンバーの中で、賛成反対など意見の対立が大きいもの、目的達成への影響が大きい論点は何かです。
論点の優先順位もこの時にやっておきます。
[事前準備 3] 論点ごとの意見や仮説
各論点に対して、事前に参加メンバーに論点ごとの意見や仮説を考えてもらいます。
この時にただ頭の中で考えるだけではなく、各自に言語化をしてもらうとより効果的です。具体的な方法についてはこの後でご説明します。
[事前準備 4] 構造化と可視化
議論を取りまとめる人や会議オーナーは、事前に各メンバーからの意見を集約します。
全てに目を通して全体を把握します。ここでの見るポイントは、既に関係者で同意されていることは何か、考え方や意見の対立点はどこかです。
可能なら相対的な違いをマッピングするなど構造化と可視化をします。
事前の言語化にはアンケートを使う
私が時々使う方法で、関係者で会議をする前に、主要論点に対する各メンバーの意見を事前にアンケートから集めます。
簡単なアンケートフォームを作り、特に重要な論点に対して賛成か反対かの五段階評価や自由回答を記入してもらいます。
Google Forms が使いやすいので、私はよく使っています。回答がスプレッドシートに自動反映され、簡単なグラフであれば Google Forms の管理画面で確認することができます。
まとめ
今回は、喧々諤々となるような議論を合意形成するために、事前準備として何をすればいいかの方法をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
準備なき終わりなき会議
ミーティングに集まって 「さあ議論をしましょう」 では合意形成ができるまで時間がかかる。合意に至らず時間内に終わらないこともある。
解決策
会議で集まって議論をする前に、個々人が論点についての意見を言語化をして臨むことが大切。意見への言語化をし解像度を高めてから議論に入る仕組みを作る。
議論への事前の準備項目
- 議論の目的とゴール設定
- 目的達成を分解した論点
- 論点ごとの意見や仮説
- 各自の意見を集約し構造化と可視化
事前アンケートで意見収集
関係者で会議をする前に、主要論点に対する各メンバーの意見を事前にアンケートから集める。Google Forms などで簡単なアンケートフォームを作り、特に重要な論点に対して賛成か反対かの五段階評価、自由回答を記入してもらう。