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マーケティングとは 「製品・市場戦略」 。マーケターの役割




今回はマーケティングについてです。


この記事で分かること


  • マーケティングとは 「製品・市場戦略」
  • プロダクトマーケットフィット (PMF) とは
  • Google のマーケティングの考え方 (仲人であれ)
  • マーケットインとプロダクトアウト


この記事ではマーケティングを 「製品・市場戦略」 と捉える考え方をご紹介しています。そこからマーケティングの着想を広げていきます。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、マーケティングやお仕事での参考になれば嬉しいです。


マーケティングとは 「製品・市場戦略」


大前研一さんが著書 企業参謀 でマーケティングについて触れています。





興味深いと思ったのは、マーケティングを 「製品・市場戦略」 と捉えていることです。

以下は本書の該当箇所からの引用です。

俗にマーケティングといえば、売ることに関連した総括的な技術を指しているようである。

 (中略)

与えられた制約条件のもとで、勝利に至る秘策を練る戦略参謀と同じ機能を、マーケティングを計画立案する人々が発揮しないといけない、ということであろう。こうした意味で私は、マーケティングという誤解の多い言葉ではなく、「製品・市場戦略」 と呼ぶべき企業戦略の重要な一つの分野について話をしたい。

 (引用: 企業参謀 (大前研一) )

私の解釈は 「製品・市場戦略」 とは、商品やサービスを市場に投入し (ローンチ) 、市場で長く支持される・愛されるために選ばれ続けることを目指します


プロダクトマーケットフィット


皆さんはプロダクトマーケットフィットという方法をご存知でしょうか?

Product Market Fit の略で PMF と呼ばれることもあります。意味はプロダクトがユーザーに受け入れられるか、市場性があるかどうかです。

市場に投入する前は、プロダクトとは自分たちのアイデアを仮説として形にしたものです。仮説ということは、まだ本当の答えにはなっていません。

テスト、あるいは市場に出してみて実際にユーザーに使ってもらい仮説を検証します。


ではここからは、Google のマーケティングの考え方をご紹介します。


Google のマーケティングの考え方


私は現在独立をして働いていますが、前職は Google に勤めていました。 Google にいた期間は5年5ヶ月です。

Google 時代に学んだマーケティングの考え方が、「マーケティングは knowing the user と knowing the magic の2つをつなげるものである」 です。

詳細をご紹介するために、マッキンゼーの記事から引用します。

この記事は、Google のグローバルマーケティング担当責任者で、上級副社長の一人でもある Lorraine Twohill 氏 (ロレイン・トゥーヒル / 役職は2015年当時) へのインタビューです。

The way I think about marketing—and the way I tend to talk to my team about it—is “knowing the user, knowing the magic, and connecting the two.”

Knowing the user means understanding who your consumers are, who your customers are. Not just knowing who they are, but what they need, what are their deep insights, and understanding how we can help them.

Knowing the magic means knowing what’s in the hearts and minds of your engineers and your product managers, and what they’re building.

Connecting the two means bringing the magic built by engineers to the world in a way that is relevant, meaningful, and compelling to the everyday consumer. So we create something that the world will be excited about.

 (引用:How Google breaks through | McKinsey & Company)

私の理解は、「Knowing the user, knowing the magic, and connecting the two.」 とは要するに、マーケターとは仲人であれです。

ユーザーを深く理解し、プロダクトも機能や特徴だけでなくつくり手の想いまで理解をしています。両方を知っているからこそ、マーケターは二つを結びつけられる仲人になれるのです。

Google の 「Knowing the user, knowing the magic, and connecting the two.」 という考え方はプロダクトマーケットフィット (PMF) 、最初にご紹介した 「マーケティングとは製品・市場戦略」 とつながります。


正しいマーケットインとプロダクトアウト


皆さんはマーケティングの考え方で、マーケットインとプロダクトアウトをご存知でしょうか?

マーケットインとは先に市場を想定して、市場に求められる商品やサービスをつくり投入することです。プロダクトアウトは逆の発想です。最初に商品やサービス、自社の技術があり、そこからどうやって市場に打ち出していくかを考えます。

ここまでご紹介した、マーケティングとは製品・市場戦略、プロダクトマーケットフィット、Google の 「Knowing the user, knowing the magic, and connecting the two.」 と併せて考えると、マーケットインとプロダクトアウトは二つを両立させることが大事です。

マーケットインとは Knowing the user という市場からです。プロダクトアウトとは Knowing the magic という製品を基点にします。

絶対的に順番はこちらが先というものがあるわけではありませんが、市場からでも製品からでも二つを Fit させる、Connect させることがマーケターの役割です。


まとめ


今回はマーケティングについてでした。

いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。


マーケティングとは 「製品・市場戦略」
  • 商品やサービスを市場に投入し (ローンチ) 、市場で長く支持される・愛されるために選ばれ続けることを目指す


Google のマーケティングの考え方
  • Knowing the user と knowing the magic の2つをつなげるものである
  • マーケターとは仲人であれ。ユーザーを深く理解し、プロダクトも機能や特徴だけでなくつくり手の想いまで理解する


マーケットインとプロダクトアウト
  • 二つを両立させることが大事
  • マーケットインとは Knowing the user という市場からです。プロダクトアウトとは Knowing the magic という製品を基点にする


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多田 翼 (運営者)

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。