今回はマーケティングについてです。
信用と信頼の違いからマーケティングを掘り下げています。
✓ この記事でわかること
- 信用と信頼の違い
- 順番は信用を築き、信頼を得る
- マーケティングへの応用
- 選ばれるための信用蓄積と信頼獲得
この記事で書いているのは二つのテーマの掛け合わせです。一つは信用と信頼の違い、もう一つがマーケティングです。
二つから私たちは何を学べるでしょうか?
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
信用と信頼の違い
いきなりの質問ですが、もし 「信用と信頼の違いは何か」 と訊かれれば、何と答えるでしょうか?
信用と信頼は似ているようで、しかしニュアンスとしてはどこか違いがあると感じるのではないでしょうか。
信用は 「信じて用いる」 と書きます。信用は過去の実績に対してです。
一方の信頼は 「信じて頼る」 と書きます。信頼は現在や未来に対してになります。
では信用と信頼のイメージをさらに深めるために、仕事を例に当てはめてみましょう。
仕事での信用と信頼
入社してすぐの新卒の社員があなたの部署や課、またはチームにいたとします。
新人にいきなり大きな案件を任せるというのは、いきなりはしないでしょう。過去の実績がなく (信用がない) 、チームや会社の業績に大きな影響を与える案件は任せられません (信頼できない) 。
その後、新人は現場で半年間にわたり鍛えられ、一人でも案件を対応できるようになります。いくつもの実績を積みました (信用がある) 。そこで、これまでよりも難易度の高い案件をそろそろ任せてもいいのではないかという話になりました (信頼できる) 。
以上が、仕事での信用と信頼の違いです。
順番は信用から信頼へ
今の仕事の例にあったように、信用と信頼には順番があります。
信用蓄積がベースにあり、相手を信頼するようになります。
逆に言えば、過去の実績から生まれる信用が無い中で、いきなり信頼してくれと言われても簡単にはいきません。
* * *
ではここからは信用と信頼の違いをヒントに、マーケティングに応用してみます。
マーケティングの本質
当てはめる前に、そもそもマーケティングとは何かです。
私の一言の定義があり、 マーケティングとは顧客から選ばれる理由をつくる活動全般です。今回の文脈で言えば、顧客からの信用を築き、そして現在と未来に対して信頼されるから顧客に選ばれるのです。
顧客からの信用
商品やサービスを顧客から選ばれるためには、まずは顧客からの信用を得ているかです。商品・サービスや企業への信用です。
信用は大きく二つに分けられます。
✓ 二つの信用
- 世の中全般での一般的な実績からの信用度合い
- 顧客に固有な商品サービスからのユーザー体験や価値からの信用
信用から信頼へ
では初めて買ってもらったり利用してくれるお客さん、つまりはまだ買ったり使った実績のない見込み客には、どう向き合えばいいのでしょうか?
購入までのカスタマージャーニーで信用を得ます。
カスタマージャーニーとは商品やサービスを知って買うまでの顧客プロセスです。認知, 興味, 比較検討, 購入, 利用と進んでいくプロセスを旅と捉えます。
カスタマージャーニーで肝になるのは、顧客との各接点 (タッチポイント) でいかに良質なユーザー体験を実現できるかです。接点は、知った時、興味を持った時、買おうとした時、利用する時です。
見込み客と各タッチポイントにおいて心地よいユーザー体験が信用をつくります。これなら買っても良い、ぜひ買いたいという 「これからの信頼」 が生まれ、すなわち信用から信頼になりお客になってくれるのです。
まとめ
今回は信用と信頼の違い、そしてマーケティングについてでした。
最後に今回のまとめです。
信用と信頼の違い
- 信用は過去の実績に対して
- 信頼は現在や未来に対して (信じて頼る)
- 順番は信用を築き、信頼を得る
マーケティングへの応用
- マーケティングとは顧客から選ばれる理由をつくる活動全般
- 顧客からの信用を築き、そして信頼されるから顧客に選ばれる
選ばれるための信用蓄積と信頼獲得
- 信用は大きく二つ。世の中全般での一般的な実績からの信用度合い、そして顧客に固有な商品サービスからのユーザー体験や価値からの信用
- 顧客との各接点での良質なユーザー体験から、これなら買っても良い、ぜひ買いたいという 「これからの信頼」 が生まれる