今回は戦略についてです。「勝ち筋」 を取り上げます。
✓ この記事でわかること
- 勝ち筋とは何か
- 忘れてはいけない 「勝ち筋とは相対的なもの」
- 勝ち筋をつくるポイント (独自性と源泉)
この記事で書いているのは勝ち筋を解像度高く理解し、つくっていく時のポイントです。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
勝ち筋とは何か
普段のお仕事の場で 「勝ち筋」 という言葉を見たり聞いたりすることはあるでしょうか?
あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、勝ち筋とは何でしょうか?
勝ち筋とは、置かれた環境において自分たちに最も適した勝つためのポイントです。勝ちパターンにつながる勝利の鍵です。
勝ち筋とは相対的なもの
勝ち筋について意識しておきたいのは、勝ち筋とは相対的なものです。
競争する環境によって勝ち筋は変わり、競争相手によっても変わります。
前者の環境とはスポーツを例に当てはめると、同じ陸上競技でも 100m 走とマラソンでは勝つためのポイントは異なりますよね。
100m は瞬発力の勝負です。世界のトップランナーの競争は、わずか10秒未満の極めて短い時間で勝負が決まります。マラソンでは男子であれば2時間の中での勝負です。
また、同じ競技でもレースを一緒にする相手によって勝ち筋は変わります。マラソンなら相手が先行逃げ切りなのか、終盤でのスパート勝負なのかによって、レース展開は異なります。
ビジネスでも同様です。自分たちの勝ち筋と競合他社の勝ち筋の両方を理解する必要があります。
一度理解しても環境や相手によって変わり、時間が経過しても変わっていきます。
勝ち筋をつくるポイント
では、勝ち筋はどのようにつくっていけばいいのでしょうか?
あえて二つに絞ると、勝ち筋をつくるためのポイントは 「独自性」 と 「源泉」 です。
ではそれぞれについて順番に見ていきましょう。
[ポイント 1] 勝ち筋は独自性があるか
前者の独自性とは、勝ち筋が差別化されているかどうかです。
差別化には大きく二つのアプローチがあります。
✓ 差別化の方向性
- 他者もできるが、自分たちの方がより良くできる
- 他者ができないことを自分たちは勝ち筋にできる
ベターなのは後者です。そもそも他者はできないので、自分たちだけの唯一無二の勝ちパターンを築けます。
[ポイント 2] 勝ち筋の源泉は何か
二つ目のポイントは、勝ち筋の源泉です。なぜ自分たちの勝ち筋は実現できているかです。
自分たちならでは要因には何があるかと、それを活かしているかがポイントです。具体的には次のようなものです。
✓ 勝ち筋の源泉
- 持っているリソース (人, モノ, 金, 情報)
- リソースを活用するプロセス (仕組みやオペレーション)
- 意思決定の判断基準
これらの勝ち筋の源泉について、外部から見えていなくて知られていないから他者は同じように勝ち筋をつくれないのか、それともたとえ知られていても他者にはマネできない仕組みになっているかは、理解しておきたいことです。
マネできない仕組み化ができているほど、持続可能性のある勝ち筋になっていきます。
まとめ
今回は 「勝ち筋」 を取り上げ、勝ち筋をつくる時のポイントを掘り下げました。
最後にまとめです。
勝ち筋とは何か
- 勝ち筋とは、置かれた環境において自分たちに最も適した勝つためのポイント
- 勝ちパターンにつながる勝利の鍵
忘れてはいけない 「勝ち筋とは相対的なもの」
- 競争する環境によって勝ち筋は変わる。競争相手によっても変わる
- 一度理解しても環境や相手によって変わり、時間が経過しても変わっていく
勝ち筋をつくるポイント
- 勝ち筋が差別化されているかどうか (他者ができないこと) [独自性]
- 自分たちの勝ち筋が実現できている要因 (リソース, プロセス, 判断基準) [源泉]