今回は戦略についてです。
✓ この記事でわかること
- 戦略とは 「やらないこと」 を決める
- ビジネスモデルの要素での 「やらないレイヤー」
- 捨てるためのロジックとアート
- 絞っていく順番
- 戦略は 「あれかこれか」 の引き算
この記事で書いているのは戦略です。「やらないこと」 という視点で、どうやって絞っていくかの方法を書いています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
戦略とは 「やらないこと」 を決める
いきなりですが戦略とは何でしょうか?
私の一言の定義があり、戦略とは目的達成のための 「やること」 と 「やらないこと」 の決めごとです。
もう少し踏み込むと、戦略とは 「捨てること」 を決めるためにあります。
これはビジネスで大事なことで、どのレイヤーで何を捨てるかを解像度高く決めます。ではレイヤーとは具体的にどのようなものなのでしょうか?
やらないレイヤー
次のようにビジネスモデルの要素で 「やらないレイヤー」 を見ていくといいです。
✓ やらないレイヤー
- 顧客
- 問題 (顧客課題)
- ソリューション
- 収益モデル
4つについて補足をします。
1つ目の顧客とはターゲット顧客です。どの生活者または企業をターゲットにするかです。戦略の観点で言えばターゲット顧客とはリソースを投入する的です。ターゲットで設定した顧客以外は 「やらないこと」 として捨てます。
2つ目は顧客課題です。1つ目のターゲット顧客が抱える問題の中で、自分たちはどの問題に向き合うかを決めます。解決する問題以外は捨てます。
3つ目のソリューションは、先ほどの問題設定、具体的には顧客の不、ニーズ、ジョブ (片付けたい用事) 、顧客インサイトに対する解決方法です。自分たちが選んでつくったやり方です。
4つ目の収益モデルは顧客に提供した価値に対し、どんな仕組みで収益化を実現するかです。様々なやり方の中から最適な収益モデルを構築します。課金モデルや価格設計も 「やらないこと」 を決めるのが大事です。
捨てるめためのロジックとアート
ここまでビジネスモデルレイヤーから、どのように戦略として捨てるかを見てきました。
いずれも最終的には自分たちの決めの問題です。ある程度まではロジックから整理し絞り込めますが、ロジックだけでは戦略はつくりきれません。
時には直感や腹をくくっての覚悟が決断の最後を担います。この部分はロジックというよりもアートです。
絞っていく順番
戦略をつくる時の絞りの重要性は、繰り返して伝えたいほど重要なものです。意識をしていないと拡散してしまうからです。
やりすぎると思えるくらいに 「絞り」 を入れるといいです。
絞っていく順番は先ほどの4つを上からです。
✓ 絞っていく順番
- まず顧客を絞る (ターゲット顧客設定)
- 注力する顧客課題の優先順位を決める
- 解決するための最も価値を生むソリューションを磨きこむ
- 最適な収益モデルを構築する
4つのうち特に最初の2つです。ターゲット顧客と顧客課題は、意識して絞りを入れるといいです。
戦略は 「あれかこれか」 の引き算
ターゲット顧客から収益モデルまでは 「あれもこれも」 となってしまいがちです。考えつくものは全てに手を広げてやろうとしてしまいます。
もちろんリソースがあるプレイヤーなら守備範囲を広げることは間違いとは言えません。しかしリソースは有限です。むやみに分散してしまうと非効率になります。
繰り返しになりますが戦略の肝は 「やらないこと」 にあります。「あれもこれも」 としたいところを我慢し、あえて 「あれかこれか」 です。引き算の考え方です。
まとめ
今回は戦略について、「何を捨てるか」 「やらないこと」 から掘り下げました。
最後にまとめです。
ビジネスモデルの要素での 「やらないレイヤー」
- ターゲット顧客
- 問題 (注力する顧客課題)
- ソリューション
- 収益モデル
絞っていく順番
- まず顧客を絞る (ターゲット顧客設定)
- 注力する顧客課題の優先順位を決める
- 解決するための最も価値を生むソリューションを磨きこむ
- 最適な収益モデルを構築する
戦略は 「あれかこれか」 の引き算
- 戦略の肝は 「やらないこと」 にある
- 「あれもこれも」 としたいところを、あえて 「あれかこれか」 と決める。引き算の考え方