今回は差別化とキャリアです。
✓ この記事でわかること
- 差別化の四要素
- GAFA に当てはめる四要素
- 個人のキャリアへの応用 (働き方とキャリア形成のチェックポイントに)
この記事で書いているのは2つのテーマの掛け合わせです。 差別化とビジネスキャリアです。
前半では差別化を分解した四要素について GAFA を例にご紹介します。後半は四要素を個人のレベルに当てはめキャリアに応用しています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考になればうれしいです。
差別化の四要素
ビジネスでは差別化が大事です。他社 (他者) と違うことをやり、その差別化が顧客にとって価値があることを目指します。
では具体的に差別化をどのようにすればいいでしょうか?
差別化と一口に言ってもやり方は様々です。こういう時は分解をしてみましょう。要素に分けると4つです。
✓ 差別化の四要素
- ビジョン
- プロダクト
- ユーザー体験
- ビジネスモデル
四要素の GAFA への当てはめ
差別化の4つの要素を身近な例で考えると、GAFA があります。Google, Apple, Facebook, Amazon です。
[差別化 1] ビジョン
1つ目のビジョンで差別化ができているのは Apple です。有名なフレーズの Think different です。
Apple が目指す世界観を端的に表していて、Think different の思想が iPhone や Mac などの製品の細部にまで入っています。
[差別化 2] プロダクト
2つ目のプロダクトで差別化ができている例は Google です。
具体的には Google の検索、マップ、YouTube です。検索では 「ググる」 と表現されるように Google のプロダクトが動詞として一般に使われます。
Google のプロダクトは常に進化していて、検索以外にも地図や動画サイトで他よりも差別化されています。
[差別化 3] ユーザー体験
3つ目の差別化要素はユーザー体験でした。GAFA の中で私が特に思うのは Amazon の顧客体験です。
例えばカスタマーサポートです。カスタマーファーストが徹底され、私はこれまで Amazon のカスタマーサポートで嫌な思いをしたことはないです。一人一人のユーザーへの丁寧な向き合いが Amazon への信用を高め、次も使いたいと思うようになります。
[差別化 4] ビジネスモデル
4つ目の要素であるビジネスモデルは Facebook の広告モデルです (Google も同じです) 。
あらためて考えると、Facebook には自分の様々な人間関係が入っています。幼稚園や小学生の時からの友だち、高校や大学、新しい人間関係では職場の同僚や取引先のお客さんとも Facebook でつながっていることもあるでしょう。
こんなサービスを無料で使えるのは、Facebook が広告モデルというビジネスモデルで他社にはできないビジネスをまわせているからです。
* * *
キャリアへの応用
差別化の四要素は、個人のレベルでも当てはまります。例えば仕事への向き合いや働き方、キャリア形成です。
4つをフレームにして健全な働き方ができているかのチェックポイントとして使えます。
では順番に見ていきましょう。
[キャリアへの応用 1] ビジョン
ビジョンは組織や会社だけではなく、個人でも持っておきたいものです。
キャリアの観点でのビジョンとは自分が目指したい姿、仕事を通して成し遂げたい世界観です。そもそも自分は何のために働いているかの、自分にとっての存在意義を明確にすることでもあります。
私の例でご紹介すると、働いている自分が 「かっこよくありたい」 と考えています。仕事から達成感と充実感を得ていて、それは自分が必要とされた、他者に貢献できている、感謝されていることの実感からです。
ビジョンから着想を広げると、仕事への熱意や当事者意識を持っているかも働きがいを持っているかのチェックポイントにしています。
[キャリアへの応用 2] プロダクト
プロダクトを個人に当てはめると、顧客や一緒に働く相手に提供する成果物です。
具体的なアウトプットで、例えば企画や提案書、報告レポート、プレゼン資料、意見やアイデア・切り口です。
相手が自分に求めている・期待していることがあって、それに対して適切な問題と課題設定、解決策の提供です。
以上を自分がつくるプロダクトとみなします。
[キャリアへの応用 3] ユーザー体験
ユーザー体験を働き方・仕事への向き合いに当てはめると、一緒に働く相手がストレスなく心地よくいられるかです。
自分の成果物のクオリティについて相手にどれだけ満足してもらっているか、結果だけではなくプロセスにも広げると提供スピードや普段のコミュニケーションです。
以上を自分が提供する 「働く体験」 と捉えます。相手から 「これからも一緒に働きたい」 と思ってもらえれば、提供するユーザー体験から差別化ができています。
[キャリアへの応用 4] ビジネスモデル
個人のレベルでのビジネスモデルとは、成果物をつくり価値提供する仕組みです。単に運が良かっただけではなく、再現性があると良いです。
また、常に新しいことに挑戦し失敗からの学び、仕事への幅と奥行きを広げられているかもチェックポイントになります。
価値提供から信頼蓄積とマネタイズができているかどうかです。持続可能な人間関係とビジネスにできていることは、自分自身を1つの会社と見立てればあなただけのビジネスモデルです。
まとめ
今回は差別化とキャリアについてでした。
最後に記事のまとめです。
差別化の四要素 (GAFA の例)
- ビジョン: Apple の Think different
- プロダクト: Google の常に進化するサービス (検索, 地図, YouTube)
- ユーザー体験: Amazon のカスタマーファーストが徹底されたカスタマーサポート
- ビジネスモデル: Facebook の広告モデル。ユーザーは SNS を無料で使える
キャリアへの応用
- 自分が目指したい姿, 仕事を通して成し遂げたい世界観, 働くことの意味合い [ビジョン]
- 顧客や一緒に働く相手に提供する成果物 (例: 企画書, レポート, アイデア) [プロダクト]
- 提供する 「働く体験」 から一緒に働く相手がストレスなく心地よくいられる [ユーザー体験]
- 成果物をつくり価値提供する仕組み。価値提供から信頼蓄積とマネタイズ [ビジネスモデル]