今回はプロダクト開発についてです。
✓ この記事でわかること
- プロダクト開発で大事な PMF とは?
- アイデアを想定ユーザーに直接評価してもらう
- 訊き方が大事 (NG な訊き方)
- 「状況」 を設定し 「感情」 と 「原因」 を掘り下げる
今回はプロダクト開発の顧客理解の方法です。ユーザーヒアリングでのポイントをご紹介します。題して 「PMF 検証のためにユーザーの本音に迫る方法」 です。
ぜひ最後まで読んでいただき、少しでも参考になればうれしいです。
プロダクト開発と PMF
プロダクト開発で大事なのは PMF 検証です。
PMF とは Product Market Fit の略です。アイデアやコンセプト段階も含めたプロダクトが顧客に受け入れられるかどうかです。
PMF が実現すればプロダクトはユーザーに愛される存在になれます。
では、PMF の検証はどうすればいいのでしょうか?
直接対話をする
PMF 検証には結局のところはユーザーに直接訊くしかありません。
方法としてアンケートもありますが、直接のユーザーヒアリングが良いです。一人へのユーザーとの対話からプロダクトが受けられるかどうかを検証します。
対話を通じてアイデアの筋の良さを知るのです。
ではどのようにユーザーヒアリングをすればいいのでしょうか?
訊き方が大事
ユーザーへ全くの背景情報を伝えずに、ただ 「どう思うか」 と尋ねても相手はなんとも答えようがありません。ユーザーからすると 「そんなこと急に言われても…」 という感じです。
一方で直接すぎる訊き方は本当に知りたいことはわかりません。
例えば 「良いと思うか」 や最初から 「使いたいですか」 と迫っても、ユーザーは本当の気持ちを教えてくれないでしょう。面と向かってネガティブな感想や評価は言いづらいはずで、表面的な取り繕った感想しか出てきません。
本音と建前が全く別になり、出てくるのは建前です。しかし PMF のために本当に知りたいのは本音です。
「状況」 を設定する
私が仕事で実際にユーザーヒアリングでよくやる方法が、背景と状況を設定することです。
具体的には 「もし ~ という状況で」 「こんな気分だったとして」 「 ~ をしたいと思った時に」 などです。あるあるのシーンをこちらから提示し、その状況や心理モードにおいてプロダクトを見たり使った時にどう思うかです。
なお設定した状況が、ユーザーにとって日常や仕事の中でよく起こるシーンかも併せて確認します。これ自体がユーザーを理解するきっかけにもなります。
感情と原因をセットで
掘り下げたいのはプロダクトを使った時のユーザー体験と、その時の具体的な気持ちです。
特に後者の気持ちをユーザー自身の言葉で表現してもらいます。すぐには言語化できなくても対話を重ねて言葉にしていきます。
ここでのポイントは 「感情」 と 「原因」 をセットで理解することです。原因とは感情を引き起こしたドライバーです。その感情は具体的に何がきっかけとなって引き起こしたかです。
ユーザーヒアリングで相手を理解するためのポイントをまとめると、
✓ ヒアリングでのポイント
- 知りたいことは利用シーンでのユーザー体験と感情
- 具体的な状況 (シーン) をこちらで設定する。そのシーンは日常でよく起こるかを確認
- 使ってみての気持ちを本人の言葉で表現してもらう。すぐに言葉にならなければユーザーと一緒に言語化する
- 感情は何がドライバー (きっかけ) で引き起こされたかの原因もセットで理解する
まとめ
今回はプロダクト開発で重要な PMF 検証で、ユーザーヒアリングのポイントをご紹介しました。
最後に記事のまとめです。
プロダクト開発で大事な PMF
- PMF とは Product Market Fit で、アイデアやコンセプト段階も含めたプロダクトが顧客に受け入れらていれる状態
- アイデアを想定ユーザーに直接評価してもらい PMF を検証する
- 直接のヒアリングで一人のユーザーを深く理解し、対話を通じてアイデアの筋の良さを知る
状況を設定する
- ユーザーヒアリングでは、背景と状況を設定するとよい
- 具体的には 「もし ~ という状況で」 「こんな気分だったとして」 「 ~ をしたいと思った時に」 という前提をそろえる
- シーンをこちらから提示し、その状態や心理モードにおいてプロダクトを見たり使った時にどう思うかを掘り下げる
感情と原因を掘り下げる
- 指定した状況下 (利用シーン) で、使ってみての気持ちを本人の言葉で表現してもらう
- すぐに言葉にならなければユーザーと一緒に言語化する
- 感情は何がドライバー (きっかけ) で引き起こされたかの原因もセットで理解する