今回はマーケティングで、テーマは提供価値です。
✓ この記事でわかること
- シヤチハタのキャラクター着せ替えハンコ
- ハンコ衰退への生き残り策
- マーケティングに学べること
マーケティングで重要な 「お客への価値提供」を、おもしろいと思った商品を例に解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
シヤチハタの着せ替えハンコ
ハンコ大手のシヤチハタが、印鑑向けの着せ替えパーツを提供しています。ディズニーキャラクターや色とりどりの着せ替えで彩ることができる印鑑です (公式サイトはこちら) 。
出典: シヤチハタ
マーケティングでの意味合い
ではここからは、マーケティングの観点から学べることを掘り下げていきます。
一言で言えば学びは、お客への提供価値のつくり方です。提供価値を 「機能的価値」と 「意味的価値」 の2つに分けると良いです。
シヤチハタの着せ替えハンコは、後者の意味的価値にフォーカスを当てています。役に立つという機能的価値だけではなく、ディズニーなどのキャラクター付きハンコは 「かわいい」 「使っていて楽しい」 「自分らしいハンコにできる」 などの感情的な意味性のある価値です。
意味的価値での生き残り策
ハンコや印鑑は、デジタル化やリモートワークなどの働き方の文脈では、変えていかなければいけない・なくすモノの象徴として扱われています。よくあるのは、紙の書面に印鑑で押印するためだけに会社に出社することへの疑問や不満です。
物理的なハンコが使われなくなるのが世の中のトレンドです。この話を今回の文脈に当てはまれば、ハンコの機能的価値の終わりの始まりです。
こうした状況において、ご紹介したシヤチハタの着せ替えハンコは、ハンコの生き残りを 「意味的価値に見出している」と捉えることができます。
学べること
では最後に、シヤチハタのハンコからマーケティングに学べることを一般化して整理してみましょう。
提供価値のつくり方で、ポイントは3つです。
✓ 学べること (提供価値の見出し方)
- 提供価値を機能的価値と意味的価値に分けてみよう
- 意味的価値を新しくつくり提供できないか
- すでにお客さんが感じている意味的価値の中に、自分たち (提供者側) が想定していなかったものはないだろうかを考えてみよう
以上の問いかけを自分たちに投げかけ、売り手が目を向けがちな機能的価値だけではなく、意味的価値から商品やサービスの魅力を高めていくといいです。
まとめ
今回はシヤチハタの着せ替えハンコから、マーケティングでの提供価値について見てきました。
最後にまとめです。
シヤチハタの着せ替えハンコ
- 印鑑のパーツを取り替え、ディズニーキャラクターや色とりどりの着せ替えが楽しめる
- ディズニーなどのキャラクター付きハンコは 「かわいい」 「使っていて楽しい」 「自分らしいハンコにできる」 などの感情的な意味性のある価値がある
- 役に立つという機能的価値ではなく意味的価値を提供し、ハンコが衰退する中での生き残りを図っている
学べること (提供価値の見出し方)
- 提供価値を機能的価値と意味的価値に分けてみよう
- 意味的価値を新しくつくり提供できないか
- すでにお客さんが感じている意味的価値の中に、自分たち (提供者側) が想定していなかったものはないだろうかを考えてみる
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