今回は、顧客課題を理解する方法です。
✓ この記事でわかること
- 顧客課題を理解する5つのポイント (必須科目)
- 国語・算数・理科・社会・英語
- なぜこの5つなのか?
今回は顧客ヒアリングからの顧客理解の方法を解説しています。
国語・算数・理科・社会・英語という5つの必須科目から理解する方法です。
この記事を読んでいただきたいと思うのはマーケターの方と、商品やサービス開発、事業開発をされている方です。
いずれにも共通する大事なことは顧客課題の理解で、顧客理解から商品や事業アイデアをつくるときの参考になればと思います。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
顧客課題ヒアリングの四科目
今回の背景は、次の記事を読んだことです。
顧客課題のヒアリングは国語・算数・理科・社会で【後編】|セールスハック
この記事では、顧客が抱える 「不」 を理解するポイントを、国語・算数・理科・社会というわかりやすい視点で紹介しています。
ちなみに顧客の不とは、不満・不便・不都合・不安・不快感などの総称です。
では国語・算数・理科・社会の4つからの顧客理解の方法を、順番にご説明しますね。
国語
顧客が抱えている問題の中身を深く理解します。国語の意味は、まずは 「顧客の不」 について、その内容を顧客の話や表情、行動観察から解像度高く言語化します。
理解を表面的な事象だけで終わらずに、本質的な不は何かまで掘り下げます。誰が・いつ・どこで・何に対してと具体的なシーンから理解していくといいです。
算数
2つ目の算数では、不の大きさを理解します。
先ほどの国語は質的な理解に対し、算数は量的な把握です。大きさは次のような3つに分解します。
不の大きさ = 該当人数 × 発生頻度 × 深刻度
その問題は何人に起こっていて、どれくらいの頻度で発生しているのか (例: 1ヶ月, 毎週, 毎日) 、そして起こった時の不のインパクト (深刻度) です。
理科
3つ目は理科です。顧客の問題がなぜ発生しているかの原因を突き止めます。
国語と算数までで不が見えたら、すぐに解決方法に入りたくなるかもしれません。しかし、そこは急ぐ気持ちを抑え、解決方法に移る前に生じている問題の構造的なメカニズムと奥にある真因を追求します。
社会
4つ目は社会です。理科での不の原因を見極めと共に、もう1つやりたいのが 「ではなぜ今まで解決されていないのか」 の掘り下げです。不が見過ごされてきた背景です。
解決のための現状のボトルネックを理解します。顧客がその問題を認識し対応中なのか、検討はしているか未着手なのか、それとも放置されているかから、何が解決を妨げているかの要因を理解します。
英語も加えよう
ここまで、顧客理解の国語・算数・理科・社会を見てきました。
これは先ほど紹介した記事には書かれていなくて私が思ったことですが、4つの科目に加えて顧客課題の理解には 「英語」 もあるといいです。
外国語に訳すことのメタファーからで、ここでの英語の意味は 「見極めた顧客の不の横展開」 です。例えば別の業界でも本質的には同じことが発生しているのではないかと視野を広げてみるのです。
異業種に目を向けよう
よく 「自分の業界は特殊」 「他の業界のことは当てはまらない」 と言われますが、半分本当で半分は違います。
確かに個別具体の事象は業界ごとに異なりますが、大局的に見れば共通点はあります。
例えば、ソフトウェアでの SaaS の考え方は、モノを売るメーカーにも当てはまります。商品を売って終わりではなく、販売後の顧客の関係性を重視するならサービス販売の考え方や方法は参考になります。
話を顧客の不に戻すと、「その顧客の不は他の顧客でも発生しているのではないか」 「他業界でも同じことが起きていないか」 と、まるで母国語から外国語に翻訳するように問題の横展開を考えてみるといいです。さらにビジネスチャンスが生まれます。
まとめ
今回は、顧客課題を理解する方法についてでした。
最後にまとめです。
顧客課題を理解する五科目
- 国語: 顧客が抱えている問題の中身を深く理解する
- 算数: 不の大きさを把握 (該当人数 × 発生頻度 × 深刻度)
- 理科: 問題が発生している要因
- 社会: 解決されていない背景
- 英語: 見出した顧客の問題の他業種への横展開
異業種に目を向けよう
- 個別具体の事象は業界ごとに異なるが、大局的に見れば共通点がある
- 「顧客の不は他の顧客でも発生しているのではないか」 「他業界でも起きていないか」 と横展開を考え、ビジネスチャンスを広げよう