#マーケティング #ビジネスキャリア #7つの習慣
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
マーケターとして、もっと成長したいーー。
多くのマーケターに共通する思いですが、では、どんなマーケターを目指せばいいのでしょうか?
自己啓発のバイブル本とも言える 「7つの習慣」 は、マーケターとしての理想的な姿にも当てはまります。そこで今回は、7つの習慣をマーケティングにどのように応用し、実践できるかを解説します。
7つの習慣
スティーブン・R・コヴィーの 「7つの習慣」 は、個人や組織の成長と成功を促進するための原則が書かれている本です。
- 主体的である Be Proactive
- 終わりを描くことから始める Begin with the End in Mind
- 重要事項を優先する Put First Things First
- Win-Win を考える Think Win-Win
- 理解してから理解される Seek First to Understand, Then to Be Understood
- 相乗効果を発揮する Synergize
- 刃を研ぐ Sharpen the Saw
それぞれの習慣を簡単にですが、見ていきましょう。
- 主体性を発揮する (Be Proactive)
自分の人生に対して責任を持ち、外部の状況や環境に左右されるのではなく、自らの行動を主体的に選択する - 終わりを描くことから始める (Begin with the End in Mind)
何かを進める際には、最終的な目的やゴールを明確にし、その目的から逆算して行動する - 重要事項を優先する (Put First Things First)
ものごとの判断基準に緊急度と重要度の2つをとり、緊急ではないが重要なことを優先的に行う。本当に大切なことに時間を費やし、長期的な成果を得る - Win-Win を考える (Think Win-Win)
自分だけではなく、すべての関係者が利益を得られる解決策を見つけることを目指す - 理解してから理解される (Seek First to Understand, Then to Be Understood)
他者のことを理解しようと努めた後で、自分の考えを伝える。まず先に相手のことを理解することで、より良い相手との関係性を築ける - 相乗効果を発揮する (Synergize)
他者と協力し、お互いが自分の強みを発揮して、ひとりでは達成できない成果を得る - 刃を研ぐ (Sharpen the Saw)
自らの鍛錬を怠ることなく継続的に成長する
理想のマーケター像と7つの習慣
ここまで見てきた7つの習慣は、マーケターとしてありたい姿と重なります。理想のマーケター像は7つの習慣に見ることができるのです。
そこで後半のパートでは、7つの習慣をマーケティングの実践にどのように当てはめ、体現するかを順に見ていきましょう。
主体性を発揮する
マーケターにとっても、主体性は欠かせない要素です。
お客さんの成功や幸せを願うことをマーケターの原動力とし、その気持ちに従って内側から自発的に行動をとります。受け身で指示を待つのではなく、常にお客さんのことを考え、社内外の関係者を巻き込みながらマーケティング活動を進めます。
具体的には、お客さんの声やフィードバックを積極的に集め、理解したお客さんのために商品やサービスの改善、お客さんへのコミュニケーションを提案することが挙げられます。また、プロジェクトをリードし、社内の他部門と連携してマーケティング活動を展開します。
終わりを描くことから始める
マーケティングにおいても、目的を明確にすることが大事です。
マーケターは、常に最終的なゴールを意識し、そのゴールに向けて戦略を立案します。いきなり具体的な施策を検討するのではなく、まずは 「Why」 という目的や存在意義を定めます。その後で 「Who」 と 「What」 、つまりお客さんとお客さんに提供する価値を定義し、目的に沿ったキャンペーンやプロモーションなどの施策を展開します。
目的をかかげることを重視することが、結果的にお客さんにとって有益な価値を提供し、企業にとっても持続的な成功をもたらします。
重要事項を優先する
マーケターの業務は多岐にわたりますが、限られたリソースを最も効果的に活用するためには、重要事項の優先順位をはっきりとさせる必要があります。
ともすると短期的な業務に追われがちですが、中長期的な視点を持ち、常に本質的な価値をお客さんにもたらすることを目指します。
たとえばマーケティング戦略の策定やお客さんの理解に時間を割くことが大切です。新製品のコンセプト作成において、その製品がどのようにお客さんの抱える問題を解決し、価値をつくり出すかを考察することが大事です。
Win-Win を考える
マーケティングは、お客さんと企業の双方にとって価値を生み出す活動です。お客さんが成功し、幸せを感じることで、その成果が巡り巡って企業にも利益をもたらします。
自分たちの利益だけを追求するのではなく、お客さんの視点に立ったマーケティング活動を展開することが重要です。
具体的には、商品の価値を適切に伝え、お客さんがその価値を最大限に享受できるようサポートすることで、買い手と売り手の双方にとっての Win-Win の関係を築きます。
理解してから理解される
マーケティングで大事なのはお客さんを理解することです。
7つの習慣を顧客理解に当てはめると、まずお客さんのことを理解し、その後に売り手である自分たちの会社や自社商品のことをお客さんに理解してもらうという順番になります。つまり、(お客さんを) 理解してから、(自分たちのことが) 理解されるということです。
お客さんの望みや困りごと、ニーズとウォンツ、課題、何に価値を見出しているかの価値観などを深く理解し、その上で、自社の商品やサービスの魅力を知ってもらい、お客さんに価値だと思ってもらいます。順番は先に顧客理解がきます。
相乗効果を発揮する
マーケターはお客さんと共に成功を目指し、お客さんにとってのパートナーのような存在になるのが、理想的な顧客関係です。
マーケターはお客さんの成功や幸せになることを支援し、マーケターはお客さんと向き合う中で成長していきます。顧客とマーケターの双方がより良くなっていく相乗効果を目指します。
刃を研ぐ
第7の習慣の 「刃を研ぐ」 とは、自分を磨き続けることです。
マーケターとして成長を続けるためには、自分を磨き続けることが不可欠です。マーケティングのトレンドや新しい技術を学ぶことはもちろん、リーダーシップやマネジメント、経営理論、心理学、歴史や哲学などの教養、そして人格の向上にも努めます。
自身の健康管理やメンタルケアにも気を配り、常に最高のパフォーマンスを発揮できるよう心がけます。
また、お客さんの理解に終わりはありません。お客さんは変わり続けるので、マーケティングとは 「終わりなき顧客理解の旅」 なのです。
以上のように 「7つの習慣」 は、理想的なマーケター像にも当てはまります。
それぞれの習慣をひとつでも日々のマーケティング活動の中に取り入れることで、マーケターとして成長し、そして何よりもお客さんの成功にも貢献できる存在になれるのです。
まとめ
今回は 「7つの習慣」 を、目指したい理想とするマーケター像に照らし合わせてみました。
最後にポイントをまとめておきます。
- お客さんの成功や幸せになってほしい想いを原動力に自ら主体的に動く [主体的である]
- 目的・顧客・顧客への提供価値から逆算してマーケティングを展開する [終わりを描くことから始める]
- 多くのやることの中から本当に大事なことを見極める [重要事項を優先する]
- お客さんの成功が巡り巡って自分たちに返ってくる [Win-Win を考える]
- 顧客理解からマーケティングをし、商品・サービスを顧客に理解してもらう [理解してから理解される]
- マーケターはお客さんの成功・幸せを支援し、マーケターはお客さんと向き合う中で成長する [相乗効果を発揮する]
- マーケティングだけではなく広く知識とスキルを向上させ、人格を磨き続ける [刃を研ぐ]
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