素人のように考え、玄人として実行する - 問題解決のメタ技術 という本に書かれていた 「メッセージのある研究をしろ」 が考えさせられる指摘でした。
メッセージのある研究を
以下は該当箇所の引用です。
私は学生によく、研究についてこう言い聞かせている。
「『これができた』と言うと、それを聞いた人が『そうか、それを使えばあれもできるようになるな』『なんだ、そんなことだったら自分にもできる』『それがうまくいくのなら、自分はこうしよう』などと驚いたり、触発されたりと心を動かされるような研究をしろ!それがメッセージのある研究なのだ」 と。
反対に、「何だか知らないが、難しいことができてしまった」 というのは、立派かもしれないが、あまり人の参考にならない、メッセージがないからだ。
メッセージのある調査
今の仕事での役割 (ポジション) は、マーケティングリサーチマネージャーです。
マーケティングの領域としては、特にネット広告に関わっています。具体的には、広告効果測定のための調査手法開発、開発した方法を用いての広告効果測定調査の企画から分析までです
上記で引用した 「メッセージのある研究をしろ」 は、自分の仕事領域にもまさに当てはまります。
調査レポートを書くにあたって意識しているのは、読み手にとって1つでも新しい気づきやヒントがあることです。読む立場の人に、アクションにつながる示唆を与えられることです。
示唆というのは触媒、あるいはスイッチのようなもので、受け手にとってきっかけになるものです。「そうか、これを使えばあれもできるようになるのでは」 と次に進むヒントになり得ることです。
このようなスタンスでレポートを仕上げたいと思っているので、レポートを見て 「もう少し詳しく知りたい」 「自分もレポート内の手法を応用してこんなことをしたい」 というフィードバックをもらえるのも、調査レポートを書く立場としてありがたいです。
メッセージのあるコンテンツを提供する
「メッセージのある研究をしろ」 をもっと一般化すれば、「メッセージのあるコンテンツを提供しろ」 です。
コンテンツとは、仕事であれば日々のレポートなど小さなもの、連絡や報告に使うメールも含まれます。
コンテンツの受け手にとって、1つでも触発されるようなきっかけを与えられているか。あらためて考えさせられました。