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天才の人の特徴 (3つの能力) をご紹介します。3つの能力から、マーケティングリサーチャーへの示唆を考えます。
エントリー内容です。
- 天才の人が持つ3つの能力
- 2つを兼ね添えた人 (あと1つ足りない人)
- 天才の能力をマーケティングリサーチャーに当てはめると
天才の人が持つ3つの能力
あなたを天才にするスマートノート という本に、天才の人が持つ3つの要素 (能力) が書かれています。
以下は、本書から引用です。
「天才」 とは、以下の3つの能力を兼ね備えた人です。
1) 発想力
2) 表現力
3) 論理力
このそれぞれに関して高い能力を持ち、それが強い主体性によって1つの人格の中にまとまっている状態。これを 「天才」 と言います。
(引用:あなたを天才にするスマートノート)
具体的な3つの力は、本書では以下のように説明されます。
- 発想力:今までの価値観や感性を捨てて、新しい思いつきや概念を生み出したり、面白がれる能力。これまでの自分を捨てる覚悟や姿勢、柔軟な感性を持っている
- 表現力:自分の考えを他人に伝える技術力。話す、書く、描く、歌う、演奏する、踊る、など方法は様々。同じ 「話す」 でも、1人で大勢の前で話す、2人でじっくり語る、インタビューする、ディベートする、などの様々な形式で使い分けられる
- 論理力:複雑な考えや雑多なアイデアを、整理し矛盾をなくす。まとめたり順番に気を配って並べ、わかりやすい形に整える能力
2つを兼ね添えた人 (あと1つ足りない人)
3つの能力のうち2つを兼ね添えた人の特徴を見てみます。
2つがあるので秀でた才能を発揮するものの、3つめが欠けるため 「天才」 にはならないと著者である岡田斗司夫氏は言います。箇条書きそれぞれの2つめが欠点です。
発想力 + 論理力
- 他人が気づかない視点で捕まえたビジネスチャンスを、高度な論理力で実現する
- ただし、「表現力」 がないので、本人から話を聞いてもおもしろくない、楽しくない
発想力 + 表現力
- 独創的な着眼点と、話芸や演技力で表現する
- ただし、「論理力」 がないので、理屈がないので面白いだけで終わる。自分以外の他の人ができるような再現性の高いビジネスモデルがつくれない
論理力 + 表現力
- 論理力があり話がブレず、高いプレゼン能力で、たとえ話やユーモアも交えながらわかりやすく説明する
- ただし、「発想力」 がないので、ありきたりになりがち。自分で何か新しいものを生み出せない
天才の能力をマーケティングリサーチャーに当てはめると
天才の人が持つ3つの要素 「発想力」 「論理力」 「表現力」 を、マーケティングリサーチャーに求められる能力に当てはめてみます。
- 発想力:どんなマーケティングリサーチをするかの着眼点がユニーク。リサーチ目的や課題設定の能力と、課題に対して鋭い仮説が出せる。また、調査結果データを読み解く力、インサイト抽出に優れ、結果を受けて有益な提言ができる
- 論理力:調査課題と仮説を適切な調査設計に落とし込める。調査プロセスを滞りなく実施できる。調査後のデータハンドリング、分析力が高い。ミスをしない
- 表現力:調査結果をストーリーにできる。各スライドの言葉やグラフが適切で、何を言いたいかが明確。本当に必要なデータやグラフだけに絞ったレポートが作成できる。プレゼン力も高い
経験から言えるのは、3つ全てを高いレベルで満たしているマーケティングリサーチャーは少ないです。3つのうち、2つを併せ持つリサーチャーも多くはいません。
理想は3つの能力を持つことです。たとえ2つの要素を持っていたとしても、何かが足りない状態です。
例えば、発想力と論理力があれば、良い着眼点からリサーチが企画でき、適切に調査をまわせ、結果から示唆が出せます。しかし、表現力がなければ、それが受け手に正しく伝わりません。
論理力と表現力があっても発想力が足りなければ、リサーチ自体は間違っていなくても、中身がありきたりで面白味に欠ける内容になってしまいます。
最後に
あなたを天才にするスマートノート に書かれていた、天才の人が持つ3つの要素 (発想力、論理力、表現力) は興味深いフレームワークです。
このエントリーではマーケティングリサーチに当てはめてみました。自分の専門分野や業界で求められる能力では、どう当てはまるかを考えてみると示唆が得られます。