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今回は、仕事での会議についてです。
- 仕事の会議に無駄が多いと感じる…
- どうすれば意味のある会議にできる?
- 会議を生産的にする方法
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかるのは、仕事での会議についてです。自分が大切にしたい考え方、設計や運用方法をご紹介します。
以下は、記事の内容です。
- 会議の目的とゴールは明確か?
- 会議設計と運用のポイント (7つ)
会議の目的とゴールは明確か?
仕事で会議に参加していると、会議によっては目的や会議のゴール設定が曖昧になっていることがあります。
急に招集される30分程度の場合は仕方ないと思うものの、1時間を超える会議で位置づけが明確でないと、自分は参加者としてどう振る舞えばよいのかがわかりにくいと感じます。
具体的には、以下のような会議への疑問が生まれます。
目的が不明確な会議だと…
- なぜこの会議をしているのか
- どんな発言をすればいいのか
- どうなれば終わるのか。終わるために何をどこまで決めればいいのか
会議設計と運用のポイント (7つ)
会議は参加者全員の時間を、会議時間の分だけもらうものです。
その時間を有効に使えるか、それとも生産的ではない時間になってしまうかは、会議の準備、進行、終了後のフォローをいかにできるかです。
そのためには、以下について設計や運用ができると、実りのある会議にできます。
生産的な会議のポイント
- 会議前に準備をする (4つの P)
- 目的とゴール設定の認識合わせ
- 議論の可視化
- 発言の引き出し、会議の活性化
- 合意形成
- 決まったことやアクションアイテムの明確化
- 議事録とフォロー
以下、それぞれについての補足です。
1. 会議前に準備をする (4つの P)
会議の準備は4つの P で整理をします。
4 つの P で準備
- Purpose: 目的とゴール (目的の達成地点) を設定する。何のための会議かを明確にする
- People: 参加者を決める。参加してほしい人は誰か、誰と議論すべきか
- Process: 議題は何か、時間配分はどれくらいか。各議題に対してシナリオをつくる (どう進めたらスムーズに議論できるか)
- Property: 必要な資料、会議室、ホワイトボードやパソコン画面の投影器材があるかなど、議論をするために必要なものは何か
なお、注意点があります。事前に準備した内容に沿って行なうことにこだわりすぎないことです。
大事なのは、議題ごとのシナリオを事前に考えるプロセスです。会議のシミュレーションがあらかじめできていれば、会議中の不測の事態にも対応しやすくなります。
2. 目的とゴール設定の認識合わせ
会議の始め方は大切です。最初に参加者全員で認識を揃えます。皆で同じ方向のゴールに向かって進むためです。
会議の本題に入る前に、目的とゴール設定の認識を合わせます。
目的とゴール設定の認識合わせ
- この会議は何のために集まっているか、何をする場なのかを明確にする
- ゴール設定は、例えば「xxx を議論する」であればその結果がどういう状態になっていればよいかの終了イメージ。終了したことが判断しやすい表現にする
- 終了条件が明確になっていなければ、議題に入らないくらいに考えたほうがよい
3. 議論の可視化
議論中は中身に付いていけていると思っても、全体像や詳細は見えていないことがあります。
有意義な会議にするためには、いかに議論を可視化できるかです。
ホワイトボードなど、参加者が見えるところに書いて中身を見える化します。具体的には、以下です。
見える化するもの
- 問い (論点) と仮説や答え
- 出たアイデアや問題点など、整理されていなくても書いておく
- 決まったこと、やるべきこと
ポイントは、うまく書こうと思わなくてよいことです。話すスピードが早くて書くのが追いつかなければ待ってもらう、難しくて言語化・図解ができなければ堂々と確認することです。
4. 発言の引き出し、会議の活性化
可視化とともに望ましいのは、会議での対話から議論が活性化させることです。
以下は、参加者から発言を引き出すためにやることです。
発言を引き出す方法
- 発言者が「意見を言ってよかった」「次も発言しよう」と思えるような対応をする。具体的には、発言に対して肯定し、共感、感謝をする。相手が言ったことをオウム返しをする
- 深掘りする3つの質問は、① 具体的には?、② なぜそう思うのですか?、③ 他にはありますか?
- 質問や意見が出たら他の人に振る。必ずしもファシリテーターが全てに答える必要はない。むしろ答えるのを我慢し、別の参加者に振ったほうがよい
5. 合意形成
会議の目的が意思決定であれば、議論の可視化や活性化は手段です。目的は異なる意見が出たとしても、何かしらの合意形成を図ることです。
わざわざ集まり会議を行なう価値は、より多くのアイデアや意見を出し合い、異なるアイデアを掛け合わせ、最終的にはもともとの A 案か B 案かではなく、より良い第三の C 案を見つけることです。
合意形成へは、参加者の 「氷山の下」 まで意識するとよいです。氷山の下とは、意見や発言の裏にある考え方や価値観、何に期待したり懸念を抱いているかの本音です。
発言や振る舞いの背景まで理解するように心がけ、意図を汲み取っての合意形成を目指します。
6. 決まったことやアクションアイテムの明確化
会議を終了するにあたって、理想は最低でも最後の5分でクロージングに、決まったことと次にやるべきことを参加者で確認します。
具体的には以下です。
クロージングでやること
- やるべきことは、担当者と期限をセットで確認する (何を・誰が・いつまでに)
- 決まらなかったことを確認する。次回の会議に持ち越す継続論点など
- 必要であれば決定事項のプロセスも振り返る。例: 「今日の会議は現状の認識合わせ、問題点を洗い出しました。解決策の A 案は効果が疑問視されたので、もう一つの B 案に A 案の良いところを加えた C 案で合意しました」
7. 議事録とフォロー
会議の成果物として議事録に残します。議事録は、会議の目的と、話し合いから何が決まったか、アクションは何かがわかるものです。
議事録に書くことは、具体的には以下です。
議事録の項目
- 会議の目的。日付と出席者
- 決定事項 (必要に応じて、決定の背景や理由を書く)
- 持ち越し (決まらなかったこと、次回への持ち越した内容)
- アクションアイテム (何を、誰が、いつまでに)
会議で確認した意思決定やアクションアイテムが行われるかをフォローするために、議事録を有効に使います。
議事録は、会議終了後になるべく早いタイミングで関係者に議事録を共有します。アクションアイテムの進捗や期限が守られているかを、議事録を使ってフォローします。
まとめ
今回は、仕事の会議を生産的にする方法をご紹介しました。
最後に今回の記事のまとめです。
- 会議の目的が明確ではないと、以下のような会議への疑問が生まれる
- なぜこの会議をしているのか
- どんな発言をすればいいのか
- どうなれば終わるのか。終わるために何をどこまで決めればいいのか
- 会議は参加者全員の時間を、会議時間の分だけもらうもの。
その時間を有効に使えるか、それとも生産的ではない時間になってしまうかは、会議の準備、進行、終了後のフォローをいかにできるか
- 会議設計と運用のポイントは7つ
- 会議前に準備をする (4つの P)
- 目的とゴール設定の認識合わせ
- 議論の可視化
- 発言の引き出し、会議の活性化
- 合意形成
- 決まったことやアクションアイテムの明確化
- 議事録とフォロー
最後に
今回は、仕事での会議について書きました。自分が大切にしたい考え方、設計や運用方法です。
会議の時間が不毛になってしまうのか、有意義な時間にできるかは、会議に臨む姿勢と事前準備です。会議設計をし、会議中の可視化・活性化・合意形成を経て、会議の成果を議事録として残し、会議で決めたことを着実に実行できるかです。