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1184回目のブログ更新です。
ビジネス・フォー・パンクス という本をご紹介します。
このエントリーで読んでいただきたい内容は、以下です。
- 本書の内容。パンクとは
- 「自分のやり方」 を信じ切る
- 組織の骨組みになる企業文化
本書の内容
以下は、本書の内容紹介からの引用です。
2007年に約300万円で始めたクラフトビールの会社が、わずか7年で売上70億円を超える急成長を遂げる。
熱狂的なファンを世界中でどうやって獲得したのか?
どうやってクラウドファンディングで20億円も集めたのか?
スコットランド発祥の BrewDog の奇跡のマーケティングを、創業者本人が語る!
BrewDog (ブリュードッグ) の経営の根幹は、"パンクの哲学" にある。
パンクとは
この本に書かれていることは、ブリュードッグ社の哲学です。本書では 「パンク」 とされるものです。
自分たちが正しいと思うこと、信じていることを、自分たちのやり方で貫くことです。
常識には縛られません。本書で印象的だったのは、他人のアドバイスは聞くなと書かれていることです。
この 「アドバイスを聞くな」 を読み手としてどう捉えればよいかが考えさせられます。本書に書かれていることから学びを得るとは、著者からアドバイスを受け取るということでもあるからです。
問いかけられたのは、自分にとっての 「パンク」 とは何かです。
書かれていることをそのまま受け入れるのではなく、自分にとっての意味、どんな示唆があるのかを考えながら読むことに、この本の読書体験のおもしろさがあります。
「自分のやり方」 を信じ切る
この本から考えさせられたこと、得たもので特に印象に残っているのは2つです。
1つめは、自分のやり方を信じ切ることです。
そのためには、前提として強く信じられるような自分の軸を持っていることです。例えば、具体的には以下です。
- ビジョン:自分のありたい理想とする姿、自分が創りたいと思う世界観
- ミッション:そのビジョンを実現するために、使命として思えるような自分がやること
- 価値観:自分の人生において大切にする価値観
これらの自分の理念から、自分が信じるやり方を見い出せるかです。これが本書で言う自分だけの 「パンク」 になります。
組織の骨組みになる企業文化
この本から特に考えさせられたことの2つめは、企業文化の大切さです。
組織で共有された価値基準です。
価値基準は、創業者の思い、振る舞い、行動から生まれます。そして、集団としての共通認識になっていきます。
社員はどう考え、どのように判断し、行動をするかを導きます。価値基準は外部からのブランドイメージにもつながります。
価値基準が理解され体現されていく中で企業文化として浸透します。本書で書かれていたことで印象的だったのは、企業文化は、誰にも見られていないと思った時にこそ表れるというものでした。
優れた文化は、組織をつくる骨組みのようなものです。組織をまとめる接着剤にもなります。
最後に
この本が読者に問いかけるのは、仕事や事業、人生への情熱です。
ブリュードッグの様々な考え方や哲学に一貫して感じたのは、情熱と使命を持ってやることの大切さです。
ビジネス・フォー・パンクス (ジェームズ・ワット (著) / 高取芳彦 (翻訳) / 楠木建 (監修) )