
今回は、KPI を使った目標設定についてです。
この記事でわかること
- KPI のつくり方
- KGI, KSF, KPI の関係
- マーケティングに当てはめた例 (ブランド戦略)
KGI から KPI に落とし込む方法を、具体例も使って解説しています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
KPI 設定の前にやること
みなさんはお仕事で、KPI を設定したり、目標管理に KPI を使っていますか?
KPI は Key Performance Indicator の略です。業務や事業の成果指標になります。
KPI 設定には注意点があります。KPI をつくる前にやる、KGI の定義です。
KGI から KPI へ
全体像は KGI, KSF, KPI の順番でつくっていきます。
3つの関係は、次のようになります。
KGI (Key Goal Indicator)
- 目的を達成したかどうかを測るもの
- KGI は目標指標の一番上位にある
KSF (Key Success Factor)
- KSF は成功要因、成功のカギ
- 目的 (KGI) を達成するための勝利条件
- 1つの KGI に対して、通常 KSF は複数ある
KPI
- KPI は KSF の尺度
- KSF ができているかを数値で評価する
- 定性的な KSF に対して、KPI は定量 (数字で設定する)
まとめると、「KGI → KSF → KPI」 と、「目的 → 成功要因 → 数値目標」 の順番につくっていきます。
では、KPI 設定までの例を、マーケティングに当てはめてみます。
マーケティングでの KGI から KPI
あるブランドで、KGI から KPI の設定方法を見ていきましょう。
KGI (目的)
- ブランドが持続的に収益を生んでいる
- KGI はブランドの利益 xx 円
KSF (目的達成への成功要因)
- ブランドがターゲット見込み客に認知されている
- ブランドが店で買えるように店頭に並んでいる
- 顧客に 「価値がある」 と感じてもらっている
- 「次も買いたい / 使いたい」 と思ってもらっている
KPI (KSF の数値目標化)
- ターゲット見込み客の少なくとも W% がブランドを知っている [認知率]
- 想定チャネルの少なくとも X% で、ブランドが店頭に置かれている [店頭配荷率]
- 認知者のうち少なくとも Y% が 「価値がある」 と答える [価値イメージ想起率]
- カテゴリーの中で、少なくとも Z% が 「次に買いたい / 使いたい」 と思う [ブランド選好度 (選ばれる度合い) ]
以上のように KGI から KSF を見極め、KPI に落としていきます。
施策の実行へ
KPI まで設定した後は、打ち手を決め実行します。
施策の因数分解
- コミュニケーション戦略
- 流通戦略、価格戦略
- プロダクト戦略 (商品自体も改善できる場合)
KGI から KPI 、実行プランへの落とし込みは、「目的 → 戦略 → 成功要因 → 数値目標化 → 実行 → 検証」 という流れになります。
まとめ
今回は、KPI 設定についてでした。
最後に今回の記事のまとめです。
KGI から KPI へ
KGI, KSF, KPI の順番で 「目的 → 成功要因 → 数値目標」 をつくっていく。
- KGI: 目的を達成したかどうかを測るもの
- KSF: 成功要因。KGI を達成するための勝利条件
- KPI: KSF ができているかを数値で評価
マーケティングに当てはめた例 (ブランド戦略)
KGI (目的)
- KGI はブランドの利益 xx 円
KSF (目的達成への成功要因)
- ブランドがターゲット見込み客に認知されている
- ブランドが店で買えるように店頭に並んでいる
- 顧客に 「価値がある」 と感じてもらっている
- 「次も買いたい / 使いたい」 と思ってもらっている
KPI (KSF の数値目標化)
- ターゲット見込み客の少なくとも W% がブランドを知っている [認知率]
- 想定チャネルの少なくとも X% で、ブランドが店頭に置かれている [店頭配荷率]
- 認知者のうち少なくとも Y% が 「価値がある」 と答える [価値イメージ想起率]
- カテゴリーの中で、少なくとも Z% が 「次に買いたい / 使いたい」 と思う [ブランド選考度]