
今回は、グロースハックについてです。
この記事でわかること
- 海賊指標 AARRR (アー)
- A を最後に持っていく 「ARRRA (アーラ) 」
- ARRRA モデルの本質
この記事でわかるのは、グロースハックで使うフレームです。
海賊指標と呼ばれる AARRR を取り上げます。後半では、ARRRA という似た指標をご紹介しています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
海賊指標 AARRR
みなさんは、海賊指標と呼ばれる AARRR (アー) をご存知でしょうか?
AARRR は集客から収益化までの流れのフレームです。
海賊指標 AARRR
- Acquisition: 顧客獲得 (顧客になってくれる)
- Activation: 活性化 (利用してくれる)
- Retention: 継続 (使い続けてくれる)
- Referral: 推奨 (他者にすすめてくれる)
- Revenue: 収益 (お金を払って使ってくれる)
なお、海賊指標と呼ばれるのは、AARRR が 「アー」 と読め、海賊の叫び声だからです。
グロースハックの ARRRA
ここからは、海賊指標 AARRR の A を最後に移す 「ARRRA (アーラ) 」 を取り上げます。
ARRRA を知ったのは、いちばんやさしいグロースハックの教本 という本からです。
ARRRA は、プロダクトやサービスを成長させる打ち手の順番に並んでいます。
最後に来る A は Acquisition です (海賊指標では1つ目) 。打ち手では、顧客獲得の施策は最後なのです。これは、何を意味するのでしょうか?
価値提供を先に磨く
ARRRA で重要なのは、始めの A と R です。Activation (活性化) と Retention (継続利用) です。
顧客がプロダクトやサービスを使い、本当に価値が得らている状態を実現します。
まずは仮説検証からです。仮説は3つに分解します。
仮説の分解
- 顧客仮説
- 問題仮説 (顧客が抱えている問題)
- 解決仮説 (その問題を解決する方法)
仮説検証を通して、顧客にとって本当に価値があるプロダクト・サービスかを見極めていきます。
推奨と収益は後から付いてくる
ARRRA では、活性化と継続利用の打ち手がうまくいけば、他者への推奨と収益化は後から付いてくると考えます。
もちろん、収益化では収益モデルを設計する必要はあります。「誰から」 「何に対して」 「どのタイミングで」 「どうやって」 課金するかです。
もう少し、ARRRA を掘り下げてみましょう。最後の A (顧客獲得) についてです。
集客施策が最後の意味
ARRRA の特徴は、Acquisition という集客の打ち手を最後に変えています。
ARRR を実現させてから、規模の成長を実現させるための集客施策に舵を切るのです。
逆に言えば、価値提供と収益モデルが弱いと、いくら集客への打ち手を行ったとしても、穴の空いたバケツのようになってしまいます。バケツに新しい水をがんばって入れても、穴から水が溢れてしまいます。
ではあらためて、ARRRA の本質と何でしょうか?
ARRRA の本質
グロースハックへの打ち手をモデル化した ARRRA の本質は、1つ1つを独立した指標とするのではなく、全体像で動的に見ることです。
ARRRA の全体像
- つながり
- 時間的な流れ (因果関係)
- 相互作用と変化
打ち手に対して、どんな影響 (効果) が期待でき、その結果を次の現象と打ち手にどうつなげるかです。
時間的な順番を把握し、1つ1つを具体で 「なぜそうなのか」 「どうなるか」 の解像度を高めます。モデル全体でのメカニズム、成長ストーリーを描くのです。
まとめ
今回は、海賊指標をグロースハックの打ち手にアレンジした 「ARRRA モデル」 を掘り下げました。
最後に今回の記事のまとめです。
海賊指標 AARRR
- Acquisition: 顧客獲得 (顧客になってくれる)
- Activation: 活性化 (利用してくれる)
- Retention: 継続 (使い続けてくれる)
- Referral: 推奨 (他者にすすめてくれる)
- Revenue: 収益 (お金を払って使ってくれる)
グロースハックの ARRRA
ARRRA (アーラ) は、プロダクトやサービスを成長させる打ち手の順番。打ち手では、顧客獲得 (Acquisition) の施策を積極的にやるのは最後。
価値提供が先
ARRRA で重要なのは、価値提供を先に磨くこと。Activation (活性化) と Retention (継続利用) 。ARRR を実現させてから、規模の成長を実現させるための集客施策に注力する。価値提供と収益モデルが弱いと、いくら集客をやっても成長につながらない。
ARRRA の本質
ARRRA の本質は、1つ1つを独立した指標とするのではなく、全体像で動的に見ること。モデル全体でのメカニズム、成長ストーリーを描く。
- つながり
- 時間的な流れ (因果関係)
- 相互作用と変化
いちばんやさしいグロースハックの教本 (金山裕樹, 梶谷健人)