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マーケティング視点で、自分の働き方や専門スキルを棚卸しする方法



今回はキャリアについて、マーケティングの観点からです。


この記事でわかること


  • 働き方と専門スキルを棚卸しする着眼点 (4つ)
  • 1. 自分がいる環境
  • 2. 顧客設定
  • 3. 選ばれる理由
  • 4. 提供価値の源泉


この記事で書いているのはキャリアとマーケティングの掛け合わせです。

マーケティングの視点から、自分の働き方や専門スキル、キャリアをどう見るかの方法をご紹介しています。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアでの参考にしてみてください。


マーケティング戦略をつくる要素


私が普段マーケティング戦略を考えるときに、押さえておきたいポイントは次の四つがあります。


マーケティング戦略をつくる要素
  • 環境理解 (市場)
  • ターゲット顧客設定
  • 選ばれる理由
  • 提供価値の源泉


これらの四つから現状把握と戦略をつくっていきます。

この四つはマーケティングだけに限らず、今回のテーマであるキャリアや働き方にも応用できます。


働き方や専門スキルを棚卸しする方法


ではマーケティング戦略をつくる要素は、どのようにキャリアに活用することができるのでしょうか?

先ほどの四つの順番で見ていきましょう。


マーケティング戦略をつくる要素
  • 環境理解 (市場)
  • ターゲット顧客設定
  • 選ばれる理由
  • 提供価値の源泉


[着眼点 1] 自分がいる環境


皆さんはどのような環境で普段お仕事をされているでしょうか?

ここで言ってる 「環境」 とは色々な意味を含んでいます。


働く環境
  • 会社、組織、業種、職種
  • 自分のポジションや役割
  • 業界や市場のライフサイクル (導入, 成長, 成熟, 衰退)
  • 求められる専門領域の変化の早さ


以上の視点から、自分が活動する環境はどのような量的・質的な特徴を持っているのかを把握します。


[着眼点 2] 顧客設定


働き方においても顧客の考え方は重要です。ここで言う 「顧客」 とは誰のことでしょうか?

たとえ上司や同僚でも自分が一緒に働く人を顧客と見立てます。自分が仕事を通して価値を提供する相手が顧客です。

直接の顧客だけではなく、その先にどんな人たちが間接的にも自分の顧客になるかを理解します。さらにその先の顧客をどんどんと広げていくと、最終的には世の中前半まで視野が広がります (例: 他部署の人 → 直接の顧客 (クライアント企業) → 顧客の顧客 (クライアント企業の顧客である消費者) ) 。

顧客の範囲を見ることに加えて、想定する自分の顧客の顧客課題を見出します。顧客課題を掘り下げるためのポイントは次の通りです。


顧客課題を見るポイント
  • ニーズ
  • (不満, 不便, 不都合, 不安, 不快)
  • ジョブ (済ませたい用事)
  • 顧客インサイト (人を動かす隠れた気持ち)


[着眼点 3] 選ばれる理由


働き方や専門スキルを棚卸しする三つ目の着眼点は、自分が選ばれる理由です。

二つ目の着眼点で見た想定する 「顧客」 が、なぜ自分を選んでくれるかです。自分の何に期待をしてくれているのか、どんな提供価値を求めているのかです。選ばれる理由とは、あなたからの提供価値です。

選ばれる理由は相対的です。誰が、どんな状況で、何と比べるかによって同じものでも価値になることにもあれば、ならない時もあります。

提供価値があなたご自身にしかできないものほど、他の人との競争がなく選んでもらえます。選ばれ続ける限り、その組織やプロジェクトでは自分の居場所や存在意義があり続けます。


[着眼点 4] 提供価値の源泉


自分が提供している価値はなぜ提供できるかも併せて掘り下げます。

 「選ばれる理由」 の理由です。自分の中で仕組みとしてなぜ実現できているかです。例えば、以下のような理由が源泉になります。


提供価値の源泉
  • 高い専門スキルや豊富な知見を持っているから
  • スピード感をもってすぐに対応しているから
  • かゆいところに手が届くような柔軟な対応だから


源泉を見るときのポイントは、今後もその実現理由は源泉であり続けるかの持続可能性です。

一過性のものではなく長く源泉であり続けるほど、あなたの競争優位も維持できます。


まとめ


今回は、マーケティングの観点から働き方や専門スキルを棚卸しする方法をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。


マーケティング戦略をつくる要素
  • 環境理解 (市場)
  • ターゲット顧客設定
  • 選ばれる理由
  • 提供価値の源泉


キャリアへの応用
この四つは、マーケティングだけに限らず今回のテーマであるキャリアや働き方にも応用することができる。


働き方や専門スキルの棚卸し
  • 自分が活動する環境の量的・質的な特徴
  • 自分が一緒に働く人を顧客と見立た顧客課題への理解
  • 顧客からの自分への期待、選ばれる理由
  • 自分の提供価値はなぜ実現するかの理由 (源泉)


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多田 翼 (運営者)

書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。