今回は新商品やサービス、新規事業の提案をする時のフレームをご紹介します。
この記事でわかること
- ビジネス提案の 「型」
- 提案のフレーム (7つのポイント)
今回はビジネスアイデアを提案する時のポイントを、汎用性のあるフレームに沿ってご紹介します。
ぜひ記事を最後まで読んで頂き、お仕事での参考にしてみてください。
提案のフレーム
今回ご紹介したいビジネスでの提案フレームは、以下の7つです。
このフレームは汎用性があるので、覚えておいて損はないと思います。
ビジネス提案のフレーム
- 顧客課題
- 既存の解決手段 (競合)
- 解決策と提供価値
- 実現できる理由
- ビジネスモデル
- 想定リスク
- スケジュールとコスト
ではそれぞれについて、順番に見ていきましょう。
[ポイント 1] 顧客課題
まず最初に明確にするのはターゲットとなる顧客は誰かです。目標として的を絞るように、どんな人たちが顧客になるのかを明確にします。
次に想定するターゲット顧客が現状で抱えている 「不」 は何かを見出します。不とは、不満、不便、不安、不快、不都合のことです。これらを総称して 「不」 とします。
不の深刻度も見ていきます。「解決したらいいな」 程度のものではなく、お金を払ってでも何とかしてほしいという不です。
なお、顧客が既に意識している顕在的なものだけではなく、今は本人は意識していないが、そうだと気付かされれば強く解決したいと思う潜在的な不もあるかは、重要なポイントです。
[ポイント 2] 既存の解決手段 (競合)
ターゲット顧客が現在は不に対して、どう対処しているかを探ります。その方法は誰が提供しているかの競合の存在も併せて見ます。
既存手段の足りていないところ、まだ解決していないことは何かを理解します。ここが自分たちの差別化要素につながっていきます。
[ポイント 3] 解決策と提供価値
問題設定に対して、自分たちはどう解決するかのソリューションを提示します。
顧客が利用する商品やサービスはどんなものになるか、具体的な利用シーン (UX) 、顧客が得られる本質的な価値は何かを解像度高く言語化します。
提案の受け手が、具体的に UX と提供価値をイメージできるかが提案では大事です。
[ポイント 4] 実現できる理由
ソリューションと提供価値がなぜ自分たちができるかの根拠を明確にします。
ケイパビリティは二つに分解することができます。自分たちの持っている事業資源 (リソース) と、資源を運用するオペレーションです。
実現できる根拠と併せて、市場での競争ルールの見極めと、自分たちの勝ち筋 (KSF) は何かを把握します。勝ち筋は、競合他社には簡単に真似できないかどうかの視点も重要です。
[ポイント 5] ビジネスモデル
ビジネス提案には、ビジネスモデルがどうなるかも具体化しておくと良いです。
誰への何の提供価値に対して、どのタイミングで、どのようにマネタイズをするかです。
例えば収益化は、ターゲット顧客の全員からなのか一部からなのかとする (後者はフリーミアムの考え方) 、マネタイズタイミングも前払いなのか後払いなのか、一括でなのかサブスクのように定額制にして時間軸を長くしてマネタイズをするかです。
提案の受け手がビジネスモデルを見た時に、提供価値とお金の流れがストーリーとしてつながっているかどうかがポイントになります。
[ポイント 6] 想定リスク
提案の時点で想定されるリスクもつけておきます。
例えば、外部要因として市場の非連続な変化が起こる見通し、社内要因としては社内や関係パートナー会社とのリスクです。
これらを提案の前提として留意すべきこととして明記し、現時点で考えうるリスクへの対策も併せて書いておくといいです。
[ポイント 7] スケジュールとコスト
提案する内容への実現度を示すのに、ロードマップを描きスケジュールを可視化します。
スケジュールの中には、ポイントとなるマイルストーンと、各マイルストーンの達成条件もつけておきます。
実現性については、スケジュールに加えて想定するコストも計算しておきます。
まとめ
今回はビジネス提案のフレームをご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
ビジネス提案のフレーム
- 顧客課題 (ターゲット顧客と問題設定 (不) )
- 既存の解決手段 (競合)
- 解決策と提供価値
- 実現できる理由 (ケイパビリティと勝ち筋)
- ビジネスモデル (提供価値と収益化のストーリー)
- 想定リスク
- スケジュールとコスト