今回はスキルアップの方法です。OODA ループを活用したスキルアップのやり方をご紹介します。
✓ この記事でわかること
- OODA ループとは
- OODA を使ったスキルアップの方法
- サッカーの上達を例に解説
- OODA で 「走りながら考える」
- 大きい OODA と小さい OODA
OODA ループを使ったスキルアップ方法を、サッカーの例でご紹介しています。直接のビジネスシーンではありませんが、少しでも参考になればうれしいです。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考になればうれしいです。
OODA ループ
ご紹介したいのは OODA ループです。
OODA ループとは、意思決定と実行のプロセスです。OODA は4つの頭文字です。
✓ OODA ループ
- Observe (観察) : 情報を収集する
- Orient (状況判断) : 収集した情報を解釈し、意味合いを考える
- Decide (意思決定) : 状況判断にもとづいて決断をする
- Act (行動) : 実際の行動に移す
* * *
ではここからは、OODA ループをスキルアップに応用する方法をご紹介します。
サッカーの上達方法
OODA ループは意思決定の意思決定と実行のプロセスで、個人のレベルでのスキルアップにも活かせます。
イメージを深めるために、サッカーの練習での OODA ループの活用方法でご説明させてください。
Observe, Orient, Decide, Act の順番で見ていきましょう。
✓ Observe (観察)
- 自分のサッカーのうまさやレベルを理解する (現状把握)
- 他の選手や試合を観察する
✓ Orient (状況判断)
- 目指したい自分のサッカー選手像をイメージする (理想像)
- 理想と比べて何が今の自分に足りていないかを理解する
- やることはたくさんあったとしても、まず一歩目として自分が最も力を入れるテーマを判断する
- 例えば、リフティング、トラップ、パス、ドリブル、シュート。他には走力や筋力トレーニングなど
- テーマはパスだけなのか、ドリブルからパスやシュートとの連動なのかのテーマ粒度も含めて判断する
✓ Decide (意思決定)
- 具体的な取り組み課題を決める。トラップならボールを受けてそのまま次の動作すぐに入れることを目標にする
- 練習メニューに落とし込む。何を・どこで・いつ・いつまでにと 5W1H で具体化する
✓ Act (行動)
- 日々のトレーニングでメニューを実行する
- やっていく中で自分の変化や成長を観察し、次の OODA へ入る (2回目のループ)
いかがでしょうか?OODA ループを使ったスキルアップのイメージ、なんとなくでも伝わったでしょうか?
OODA ループで 「走りながら考える」
私が思う OODA ループのポイントは、状況判断 (Orient) と意思決定 (Decide) を分けていることです。
つまり、まず大きな方向性を判断し、その後に決断をするという二段階の意思決定プロセスです。
ここから着想を広げると、計画をつくる時には大きな方向性を決めたらまずはやってみて、計画がうまくいきそうかを検証します。計画が筋が良さそうであれば計画の細部を詰めます。
この二段階のやり方が 「走りながら考える」 です。OODA ループという状況判断と意思決定を分けることによって実践できます。
「大きい OODA ループ」 と 「小さい OODA ループ」
これは OODA ループを使ったスキルアップの応用編としての話です。
目標の時間軸の違いから、大小の2つの OODA ループを同時にまわす方法です。
先ほどのサッカーの例を続けると、例えば3ヶ月後のサッカー大会で優勝することを目標にするとします。この時に長い時間軸の OODA ループは3ヶ月で1回のループをまわします。これが大きい OODA ループです。
3ヶ月で1回しかまわらないループは大きいので、中間締め切りを設定しそれごとに目標を立て 「小さい OODA」 をまわすといいです。
✓ 「大きい OODA ループ」 と 「小さい OODA ループ」
- 3ヶ月後の大会に向けた目標設定 (大きい OODA)
- 1ヶ月ごとの目標
- 1週間ごとの目標 (小さい OODA)
3ヶ月単位での OODA 、1ヶ月の OODA 、1週間の OODA と、大中小のループをつくります。
別の言い方をすれば、3ヶ月後の目標を達成するために1ヶ月 × 3個の OODA があり、1ヶ月の目標達成のために4週間で4つの OODA をまわします。
これは言うは易く行うは難しですが、大小の OODA ループを同時に持ち、ゴールを横目でしっかり見つつ、目の前のサイクルを細かくまわしていきます。
まとめ
今回は OODA ループを活用したスキルアップの方法をご紹介しました。
最後にまとめです。
OODA ループのスキルアップへの応用
- Observe (観察) : 自分の現状レベルを把握する
- Orient (状況判断) : 最も取り組む必要があるテーマを判断する
- Decide (意思決定) : 課題を決め練習メニューをつくる
- Act (行動) : メニューを実行。自分の変化や成長を観察する (次の OODA へ)
OODA ループで 「走りながら考える」
- まず大きな方向性を判断し、その後に決断をするという二段階の意思決定プロセスが OODA のポイント
- 計画立案では大きな方向性を決めまずはやってみて検証する。うまくいけば計画の細部を詰める
「大きい OODA ループ」 と 「小さい OODA ループ」
- 大小の OODA ループを同時に持つ。ゴールを横目でしっかり見つつ、目の前のサイクルを細かくまわす
- 例えば、3ヶ月後の目標設定 (大きい OODA) と1週間ごとの目標 (小さい OODA)