#マーケティング #マーケティングリサーチ #Google

今は私は独立をして会社 (Aqxis) の代表をしていますが、最後に会社員として働いたのは Google でした。Google には5年と5ヶ月いました。

Google でのポジションは 「シニア マーケティングリサーチ マネージャー」 でした。

Google のおよそ5年半の間、多くのことを学びました。今回は、あらためて学びを振り返り、「Google で学んだ大切にしたいマーケティングリサーチャーの姿勢」 というテーマでご紹介します。

Google で学んだマーケティングリサーチャーの姿勢

最初に全体像をお伝えすると、Google で学び、これからも大切にしたいと思うマーケティングリサーチャーの姿勢は、次の通りです。

  1. Why からはじめる
  2. Thought leadership
  3. リサーチクエスチョンを磨く
  4. 分析結果からインサイトまで出す
  5. インサイトの見出し方
  6. 分析の比較相手からの視点
  7. リサーチ結果の伝え方

では、ひとつずつ順番に見ていきましょう。

1. Why からはじめる

Google で働いていた経験から学んだ1つ目は、リサーチにおいて 「Why からはじめる重要性」 です。

リサーチの企画を考えたり、外部イベントへの登壇の話が入ったときなど 「Why Google?」 を問いかけることがクセになりました。やる意義や目的を明確にしてリサーチの実施を判断する姿勢は、今も自分の中で大切にしています。

2. Thought leadership

この姿勢も Google から学びました。

Thought leadership (ソートリーダーシップ) とは、特定の課題やテーマに対して、企業や個人が解決策となりうる 「Thought (理念や哲学, 思い, 主張, 未来など) 」 を掲げ、業界や世の中からの共感などの態度変容や行動変容を生み出すことです。

Google にいたときには、何かを意思決定する場合に所属するチームや部署にとってだけではなく、Google にとって、さらには業界や社会全体にとって良いことなのかを考える重要性を学びました。マーケットがより良い方向に向かうことに貢献できるかを問われました。

自分 (たち) の立ち位置の視座を高め、視野を広げることの大切さです。

3. リサーチクエスチョンを磨く

リサーチの目的が定まった後には、このリサーチはどんな問いに答えを出すのかを考え抜くことも Google 時代に学ぶことができました。

ついつい調査方法のほうを考えがちですが、その前にリサーチ課題は何かを問うことでリサーチャーとして鍛えられました。

4. 分析結果からインサイトまで出す

Google でのリサーチでこだわっていたのはインサイトを見出すことです。逆に言えば、単にデータや集計結果のグラフの提示で終わらすことは決してしないのは、リサーチャーとしての矜持のようなものです。インサイト抽出までがリサーチャーの役割です。

これは自分が Google に入ってわりと始めの頃の話で、営業チームからのリサーチ依頼に対して自分がメールでグラフだけのファイルを送ったことがありました。翌日に Google での当時の上司から厳しく指摘されたのを今でも覚えていて、自分はそこでようやく勘違いに気づけました。

単に数字やデータを示すだけではなく、インサイトまで出し切るという姿勢はこれからも大切にしたいです。

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あと半分弱です。もう少し続きます

5. インサイトの見出し方

どうやってインサイトを発掘するかも Google で学べました。

詳しいインサイトの見出し方はここでは触れませんが (過去の別の記事で何回か解説しています) 、1人のリサーチャーとして生活者や自社プロダクトユーザー、お客さんにどう向き合えばいいかを身をもって体験し、今も血肉になっています。

6. 分析の比較相手からの視点

Google 時代の上司から学んだことの1つに、「分析では比較される側の反論を考えよ」 があります。

比べられる側の立場から見た時に、反論やクレームを言いたくなるような比較方法、比較結果の見せ方になっていないかです。例えば競合分析を営業資料に載せる場合です。自分たちの都合のよい切り取り方や解釈、説明になっていると公平性に欠けるわけです。

相手視点になる重要性を学びました。

7. リサーチ結果の伝え方

これで最後です。

リサーチ結果から解釈、示唆だし、提言までをストーリーとしてつなげ、見せる相手 (例: 社内の他部署のメンバー, クライアント) にとっての意味付けから提供価値を明確にすることを学びました。

先ほどリサーチャーの役割は結果からインサイトまで出すことであると書きました。さらにインサイトをどう伝えるかまでにこだわりたいと思うようになったのも Google での経験があったからです。

まとめ

今回は Google にいた当時を振り返り、マーケティングリサーチで学んだことを棚卸しをしました。

最後に、Google で学んだマーケティングリサーチャーの姿勢の7つをまとめておきます。

  1. Why から始める: リサーチの意義や目的を明確にし、リサーチを実施する
  2. Thought leadership: 特定の課題やテーマに対する主張や思い、未来を示し、業界や世の中からの共感や行動変容を生み出す
  3. リサーチクエスチョンを磨く: そのリサーチからどんな問いに答えるのかを考え抜く
  4. 分析結果からインサイトまで出す: 単にデータや集計結果のグラフを提示するだけではなく、インサイト (深い洞察) を抽出する
  5. インサイトの見出し方: 1人のリサーチャーとして生活者や自社プロダクトユーザー、お客さんにどう向き合い、インサイトを発掘するか
  6. 分析の比較相手からの視点: 比較される側の立場から反論を考える。相手視点でものごとを捉える
  7. リサーチ結果の伝え方: リサーチ結果から解釈、示唆、提言までをストーリーとしてつなげ、見せる相手にとっての意味付けをし提供価値を明確にする