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Work in Progress デジタルマーケティングで大切なこと という本をご紹介します。
エントリー内容です。
- 本書の内容
- Work in progress とは
- 小さく始め、行動から経験を得る
本書の内容
以下は、本書の内容紹介からの引用です。
AI 時代を生き抜く、デジタルマーケターの仕事術!
デジタルマーケティングは数字がすべて。広告ひとつとっても、思い通りの結果になるかは運用しながら改善していくしかありません。
そのとき必要なのは、デジタルならではのシンプルな 「考え方」 と 「感覚」 です。
常にデータを見ながら改善していく 「Work in Progress」 の考え方で実践してきたからこそ語れる 「デジタルマーケティングで大切なこと」 をまとめた1冊です。
Work in progress とは
本書ではデジタルマーケティングの特徴を、「work in progress」 という言葉で表現しています。本の表紙にも大きく目立つように Work in Progress と書かれています。

Work in progress は日本語に直訳すると、「処理中」 「進行中」 です。
デジタルマーケティングは3ヶ月先までプランを固めるよりも、PDCA サイクルを数日や時には数時間単位でまわします。実行と結果から改善を続けるやり方です。常に変化し、より良くしていくアプローチです。
常に変わるということは、完成することはないということです。完成するとは、もうそれ以上は良くなることはありませんが、work in progress は常により良くできます。
「検証可能性を高める」 と 「実験を通して改善する」
デジタルマーケティングでは PDCA を早くまわします。実施した施策を、後から可能な限り検証可能にすることが大切です。
そのためには施策の効果をどうやって測定するかです。数字を取得することにこだわり、定義や測定方法を定めるかです。
実験を通して改善することは、work in progress のためには欠かせない姿勢です。仮説を実験によって検証し、失敗を重ねながら時には仮説を否定し、より良いものをつくっていきます。
小さく始める
本書を読んであらためて重要だと思ったのは、「小さく始めること」 です。
実験やテストをやるにあたって、少人数のユーザーを対象にしたり、小規模の予算や少ない手間で、まずはやってみることです。初動をいかに早くできるかです。
小さく始めることで大切な認識は、「小さな失敗をすること」 です。小さい成功をすることではありません。
長い目で見れば小さくやってみることは、より良いものをつくり、その施策を通してマーケティングを成功するためです。しかし、短期では、特に初めてのことを小さく始めると、高い確率で失敗するでしょう。少なくとも、全てがうまくいくことはありません。
小さく始めることによって、「うまくいかないことは何か」 を確認します。失敗するために小さく始めるのです。
そして、うまく機能しなかったことはなぜかを把握し、失敗からの学びを次にどう活かせばいいかを考えます。ただし、教訓を次に活用できても、また別の 「うまくいかないこと」 が出てきます。
それでいいのです。小さく始める目的は、小さな失敗をいかに早めに経験し、後から大きな失敗をして取り返しがつかなくなることを防ぐためです。
行動からしか経験は得られない
小さく始めることの意義は、行動を早く起こせることです。
行動が大事なのは、行動することでしか経験が得られないからです。「頭でわかっていること」 と 「実際にやってみてできること」 は違います。天と地ほどの差があります。
逆に言えば、小さく始めて実際にやってみて初めて、頭でわかっていたことが本当に理解できるようになります。
行動から経験を得るとは、次の3つのプロセスに分解できます。
- 気づき:行動してわかったこと (出来事や事実)
- 学び:出来事や事実が何を意味するか (解釈)
- 知恵:学んだことを教訓として、次に活かす (応用)
最後に
本書はデジタルマーケティングで大切なことが、丁寧にわかりやすく書かれています。
読みながら全体を通して思ったのは、書かれていることはデジタルマーケティングに限らないことです。デジタルそのもの、つまりインターネットを使うのが当たり前の社会では、デジタルマーケティングで大切にしたい考え方は貴重なヒントになります。