プロジェクトマネジメントをやっていて、こだわりたいと思っているのが「会議」です。
会議は、プロジェクトを前に進めるために欠かせないものであり、プロジェクトの成否のカギを握ると言っても言い過ぎではないです。
会議というのは、関係者で集まり何か特定の話題について話し合う場です。直接に顔を合わせることでメールや電話ではできないようなコミュニケーションが可能になります。
情報の共有、議論・アイデア出し、何かを決める、など、会議をうまく使うことができればプロジェクトはスムーズに進みます。しかし、有効に活用できなければ、会議の時間をムダにしただけではなく、プロジェクトの進捗自体にも影響しかねません。
今回のエントリーでは、会議について大切だと思っていることを書いておきます。
■ その会議はコストをかける価値を生み出しているか?
会議を考えるにあたり、前提として持っておきたい認識が2つあります。
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投稿日 2013/03/31
最終更新日
投稿日 2013/03/30
最終更新日
「はじめてのコモンズ」セミナー:参加目的と学び
前回のエントリーでは、コモンズ投信が主催する「はじめてのコモンズ」参加し、セミナー概要について書きました。
今回のエントリーはその続きで、セミナーに参加し考えたことを中心に書いています。前回は客観的なセミナー内容、今回は主観が主です。
■「はじめてのコモンズ」セミナー参加の目的
そもそもの今回の参加目的から。以前のエントリーでも書いたように、資産運用をするにあたり配分(アセットアロケーション)は次のように設定しています。
参考:今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
投資信託という商品の中身は目論見書を読めば一見わかったような気になりますが、実は具体的な中身はよくわからないように思っています。投資方針や考え方、リスク等の説明はありますが、実際にどこにどうやって投資しているかの情報は、開示資料だけだとあまり見えてこない印象です。わかった気がするけど、どうもモヤモヤする感じ。
これって、「投資する自分のお金の行き先がよくわからない」ということ。結局のところ、自分は何に投資しているのかが把握できていない。大切な自分のお金だからこそ、投資したお金が何に使われているのかを知りたいんですよね。もう少し言うと、投資したお金に期待するリターンの源泉は何なのかということ。このあたりが、投資信託についての表面理解ではなく中身もちゃんと知りたい理由です。
なので、セミナーに参加し、コモンズ投信のトップである伊井社長から直接聞いてみたかったわけです。投資に対する考え方やファンド哲学、銘柄選定プロセス、選定された銘柄に何を期待しているのか、など。
このあたりは、やはり実際に話を聞いてみた意味はあったと思っています。
■アクティブ投資信託という選択
日本株への投資はTOPIXや日経平均に連動するインデックスではなく、アクティブ運用がいいと考えています。これはセミナーで伊井社長も話していたように、日本はすでに低成長時代に入っているため、TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くないと理解しています。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。
なので、個別の優良企業を選ぶことになりますが、自分でどの銘柄が良いかを判断するのはとても難しいと思っています。自分はそういうプロではないし、そもそもそんな時間はない。代替案として、プロに任せることだと思っていて、それがアクティブ投資信託。投資する銘柄選択をアウトソースするイメージです。
重要になるのが、自分の投資先を選ぶことを託していいかを自分の頭で判断すること。そのためにさっき書いたようにセミナーに参加したわけです。
投資信託のメリットは、少額から積立てられる点。自分の資産運用の考え方は30年くらい継続できる仕組みにしたく、自動積立で手間(つまり時間)がかからないのが魅力です。
積立で投資をすることで、投資タイミングを分散させる「時間分散」もできます。時間分散は伊井社長も強調していました。というのも、世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっていて(しかも世界中で動きが連動している)、国/地域の分散以上に時間分散でリスクを抑える考え方が大事になるからです。購入手数料が無い投信であれば、何回にも分けて買ってもコストを少なくして買えます。
■「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方
セミナーでの収穫の1つがこの考え方です:日本株の投資は、必ずしも日本経済への投資にあたらない。
グローバル化が進むことで、海外に進出する企業は世界中で収益を上げています。日本企業も例外ではなく、海外売上高が国内を上回ったり、大半を国外で稼いでいる企業も存在します。見方を変えると、それらの企業への投資は、海外の成長(と外国でのその企業の成長)によるリターンが投資期待になります。つまり、投資先は国内企業であっても、実質は海外に投資をしているという構図。
セミナーでの伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」、と。納得感のある説明として、新興国の成長から利益を得る場合には2つあって、
「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方の意味するところで、海外売上比率の高い企業への投資は世界に投資していると考えることもできるのです。
この考え方は目から鱗というか、あらためて気付かされた視点でした。
日本企業への投資=日本経済への投資と表面だけを捉えるのではなく、結局自分は何に投資しているのかを考えること。その企業の本業は何で、どこで稼いでいているのか。結果、投資リターンの本質的な源泉はどこにあるのか。
そう考える重要性を教えてもらったと理解しました。
とすると、上記の資産配分である、日本株:30%・外国株:30%の区分けも、形式的なものにすぎなくなるので、今後は少し変えることになるかも。
※参考情報
コモンズ投信の「はじめてのコモンズ」セミナーに参加してきました|思考の整理日記
今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
今回のエントリーはその続きで、セミナーに参加し考えたことを中心に書いています。前回は客観的なセミナー内容、今回は主観が主です。
■「はじめてのコモンズ」セミナー参加の目的
そもそもの今回の参加目的から。以前のエントリーでも書いたように、資産運用をするにあたり配分(アセットアロケーション)は次のように設定しています。
参考:今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
- 現金/預金:15%
- 日本株式:30%
- 外国株式:30%
- 外国債券:25%
投資信託という商品の中身は目論見書を読めば一見わかったような気になりますが、実は具体的な中身はよくわからないように思っています。投資方針や考え方、リスク等の説明はありますが、実際にどこにどうやって投資しているかの情報は、開示資料だけだとあまり見えてこない印象です。わかった気がするけど、どうもモヤモヤする感じ。
これって、「投資する自分のお金の行き先がよくわからない」ということ。結局のところ、自分は何に投資しているのかが把握できていない。大切な自分のお金だからこそ、投資したお金が何に使われているのかを知りたいんですよね。もう少し言うと、投資したお金に期待するリターンの源泉は何なのかということ。このあたりが、投資信託についての表面理解ではなく中身もちゃんと知りたい理由です。
なので、セミナーに参加し、コモンズ投信のトップである伊井社長から直接聞いてみたかったわけです。投資に対する考え方やファンド哲学、銘柄選定プロセス、選定された銘柄に何を期待しているのか、など。
このあたりは、やはり実際に話を聞いてみた意味はあったと思っています。
■アクティブ投資信託という選択
日本株への投資はTOPIXや日経平均に連動するインデックスではなく、アクティブ運用がいいと考えています。これはセミナーで伊井社長も話していたように、日本はすでに低成長時代に入っているため、TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くないと理解しています。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。
なので、個別の優良企業を選ぶことになりますが、自分でどの銘柄が良いかを判断するのはとても難しいと思っています。自分はそういうプロではないし、そもそもそんな時間はない。代替案として、プロに任せることだと思っていて、それがアクティブ投資信託。投資する銘柄選択をアウトソースするイメージです。
重要になるのが、自分の投資先を選ぶことを託していいかを自分の頭で判断すること。そのためにさっき書いたようにセミナーに参加したわけです。
投資信託のメリットは、少額から積立てられる点。自分の資産運用の考え方は30年くらい継続できる仕組みにしたく、自動積立で手間(つまり時間)がかからないのが魅力です。
積立で投資をすることで、投資タイミングを分散させる「時間分散」もできます。時間分散は伊井社長も強調していました。というのも、世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっていて(しかも世界中で動きが連動している)、国/地域の分散以上に時間分散でリスクを抑える考え方が大事になるからです。購入手数料が無い投信であれば、何回にも分けて買ってもコストを少なくして買えます。
■「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方
セミナーでの収穫の1つがこの考え方です:日本株の投資は、必ずしも日本経済への投資にあたらない。
グローバル化が進むことで、海外に進出する企業は世界中で収益を上げています。日本企業も例外ではなく、海外売上高が国内を上回ったり、大半を国外で稼いでいる企業も存在します。見方を変えると、それらの企業への投資は、海外の成長(と外国でのその企業の成長)によるリターンが投資期待になります。つまり、投資先は国内企業であっても、実質は海外に投資をしているという構図。
セミナーでの伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」、と。納得感のある説明として、新興国の成長から利益を得る場合には2つあって、
- 新興国の企業に投資する
- 新興国に進出している先進国企業(外資)に投資
「日本株の投資≠日本経済への投資」という考え方の意味するところで、海外売上比率の高い企業への投資は世界に投資していると考えることもできるのです。
この考え方は目から鱗というか、あらためて気付かされた視点でした。
日本企業への投資=日本経済への投資と表面だけを捉えるのではなく、結局自分は何に投資しているのかを考えること。その企業の本業は何で、どこで稼いでいているのか。結果、投資リターンの本質的な源泉はどこにあるのか。
そう考える重要性を教えてもらったと理解しました。
とすると、上記の資産配分である、日本株:30%・外国株:30%の区分けも、形式的なものにすぎなくなるので、今後は少し変えることになるかも。
※参考情報
コモンズ投信の「はじめてのコモンズ」セミナーに参加してきました|思考の整理日記
今年こそ資産運用:本気で取り組みたいので戦略的に考えてみた|思考の整理日記
投稿日 2013/03/29
最終更新日
コモンズ投信の「はじめてのコモンズ」セミナーに参加してきました
コモンズ投信が主催する「はじめてのコモンズ」に行ってきました。
コモンズ投信の伊井社長が直接、会社概要や「コモンズ30」ファンドについて解説をしてくれるセミナーです。説明は他にも、資産運用のポイントや投資信託の選び方、保険や貯蓄についてなどかなり幅広く、投資全般について多岐に渡りました。
「はじめてのコモンズ」という名前からわかるように、セミナー対象者はコモンズに関心があったり、資産運用自体これから、という人たち。私自身も、コモンズには興味があるものの、まだ口座開設や投資はしていない状況です。
参加人数は6人で(定員10名)、会場はコモンズ投信の会議室。2時間の予定が、質疑応答も十分に取っていただき、終わってみると1時間程度の延長。伊井社長曰く「つい話しすぎてしまう」らしく、時間が延びるのは毎回のようです。
今回のエントリーでは、備忘録も兼ねてセミナーの概要をまとめておきます。客観的なセミナー内容が中心で、参加して考えたことなどの主観の部分は別のエントリーで書いています。なお、以下で書いている順番はセミナーの流れとは一部変えています。
■セミナー開始
はじめに伊井社長から出席者に簡単な質問から。質問は3つで、
■コモンズ30について
「30銘柄(企業)を厳選し30年かけて長期投資する」スタンス。銘柄選定の考え方は、長期的に企業価値を上げている会社。30社への投資額はほぼ均等とのことでした。コモンズ30の詳細はこちら。
銘柄選定プロセス:
(結果的に)選定された銘柄の特徴は、海外売上高比率の高い国内大手企業が中心。世界(特にアジア)の成長を取り込める企業が選ばれている。コマツ、日産、ホンダ、日東電工、ユニ・チャームなど。コモンズ30の投資銘柄はこちら
金融業界関係者が買いたい商品がない問題意識を持っている。コモンズでは自分たちが買いたい商品をつくった。現在のコモンズ30の顧客数は3,000名で、そのうち積立比率は70%と業界最高水準。
■投資について
伊井社長からのアドバイスとして、「金融商品は旬のものは買わないほうがよい」。正確に言うと、人気のあるものを人気のある時に買わないこと(例:W杯や五輪で注目されたブラジル)。理由は、旬なものはその時点ですでに高値になっているケースが多いから。
世の中には旬な情報が溢れ目につきやすい。例えば、マネー雑誌、ネット、大手金融機関の情報はその時の旬なものを取り上げる傾向がある。短期的な雑誌売上やアクセス数を目的としているため。情報は鵜呑みにしない姿勢で、自分の頭で考えることが大切。
投資には2つのハードルがある:
投資の3つの原則は、①長期投資、②複利運用、③分散投資。特に個人投資家にはこの3つは大事であると考えているとのお話でした。
哲学として、「分からないものには投資をしない」。ただし、分からないことを理解した上での投資は可。大事なのは、利益を出す本質的な源泉はどこにあるかを把握すること。投資のリスクは価格変動よりも不透明性にある。
資産を増やすためには3つしかない:
■分散投資の考え方
世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっている。それも、世界中で動きが連動している。よって、国/地域の分散以上に、「時間分散」の考え方が大事に。投資の方法としては、一定額を積立していくドルコスト法が有効。
ドルコスト法では、安い時にたくさん買え、高い時に少し買うことになり、結果的にうまく買える。毎月一定を積み立てるドルコスト法はプロにはなかなかできず、個人投資家の強み。時間を味方につけられる。
ただし、ドルコスト法は買うという「入口戦略」としては良いが、売り時の「出口戦略」は自分で考える必要がある。例えば、老後資金のために積立てている場合、65歳で換金することが決まっていれば、2-3年前から少しずつ解約していくとよい。一度に全て現金化するのはリスク。
積立のメリットは、(買うタイミングを決めるなどの)時間をかけずに続けられること。続けることが大事。上級者は、相場が悪い時は積立額を増やし、良い相場では減らすという調整はあり。
■日本株の投資≠日本経済への投資
グローバル化で、企業への投資が必ずしもその国の経済への投資ではなくなっている。伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」。海外売上高が大きい企業への投資は、海外への投資とも言える。
例えばダウ30銘柄のうち、16社は海外で儲けている企業。この間、ダウが史上最高値を更新したが、アメリカ国内の景気がいいというよりも、海外の成長を取り込んでいる企業の株価上昇と見ることもできる。
新興国の成長から利益を得る場合、以下の2つがある。
■先進国への投資
先進国は低成長時代に入っている。TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くない。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。よって、個別の優良企業を選ぶことが必要。
日本も同じ状況で(むしろこの傾向強い)、アジアなど世界の成長を取り込める一部の企業をどう選び投資するかがカギ。日本株は長期集中投資がキーワードではないか。
■今の金融業界の話
個人金融資産は約1,500兆円。大部分がシニアに偏っているのが現状(60歳以上で60%、50歳以上で80%)。一方の20-40代の現役世代は「歴史的にお金がない」状態。現役世代の1/4世帯で貯蓄なし。以前は数%程度だった。
結果、大手銀行や証券会社の金融機関はシニア層相手のビジネスをしている。シニア向けに資産運用のアドバイス。定期から投資信託商品を売っている。
■資産運用と資産形成
すでに資産を多く持っているシニア世代は「資産運用」、資産が少ない現役世代はこれから「資産形成」。資産運用は短期、形成は長期と時間軸の違いがある。
大手金融機関が資産運用向けのサービスを展開しているのに対して、直販やネット証券、ネットバンクの商品は資産形成に適している。アドバイスとしては、選ぶ金融機関を間違えないこと。
以上は、セミナー内容の客観的な概要です。参加して考えたことなどの主観のエントリーはこちらです。(「はじめてのコモンズ」セミナー:参加目的と学び|思考の整理日記)
コモンズ投信の伊井社長が直接、会社概要や「コモンズ30」ファンドについて解説をしてくれるセミナーです。説明は他にも、資産運用のポイントや投資信託の選び方、保険や貯蓄についてなどかなり幅広く、投資全般について多岐に渡りました。
「はじめてのコモンズ」という名前からわかるように、セミナー対象者はコモンズに関心があったり、資産運用自体これから、という人たち。私自身も、コモンズには興味があるものの、まだ口座開設や投資はしていない状況です。
参加人数は6人で(定員10名)、会場はコモンズ投信の会議室。2時間の予定が、質疑応答も十分に取っていただき、終わってみると1時間程度の延長。伊井社長曰く「つい話しすぎてしまう」らしく、時間が延びるのは毎回のようです。
今回のエントリーでは、備忘録も兼ねてセミナーの概要をまとめておきます。客観的なセミナー内容が中心で、参加して考えたことなどの主観の部分は別のエントリーで書いています。なお、以下で書いている順番はセミナーの流れとは一部変えています。
■セミナー開始
はじめに伊井社長から出席者に簡単な質問から。質問は3つで、
- コモンズをどこで知ったか
- 資産運用経験
- 今日聞きたいこと
■コモンズ30について
「30銘柄(企業)を厳選し30年かけて長期投資する」スタンス。銘柄選定の考え方は、長期的に企業価値を上げている会社。30社への投資額はほぼ均等とのことでした。コモンズ30の詳細はこちら。
銘柄選定プロセス:
- 公開企業の3,600社のうち、リサーチや定量/定性分析から150社に絞る
- 150銘柄をさらに絞込み30社を選定。イメージは150人から30人のベストなチームをつくる(全て4番バッターで構成されたかつての巨人のようにはしない)
(結果的に)選定された銘柄の特徴は、海外売上高比率の高い国内大手企業が中心。世界(特にアジア)の成長を取り込める企業が選ばれている。コマツ、日産、ホンダ、日東電工、ユニ・チャームなど。コモンズ30の投資銘柄はこちら
金融業界関係者が買いたい商品がない問題意識を持っている。コモンズでは自分たちが買いたい商品をつくった。現在のコモンズ30の顧客数は3,000名で、そのうち積立比率は70%と業界最高水準。
■投資について
伊井社長からのアドバイスとして、「金融商品は旬のものは買わないほうがよい」。正確に言うと、人気のあるものを人気のある時に買わないこと(例:W杯や五輪で注目されたブラジル)。理由は、旬なものはその時点ですでに高値になっているケースが多いから。
世の中には旬な情報が溢れ目につきやすい。例えば、マネー雑誌、ネット、大手金融機関の情報はその時の旬なものを取り上げる傾向がある。短期的な雑誌売上やアクセス数を目的としているため。情報は鵜呑みにしない姿勢で、自分の頭で考えることが大切。
投資には2つのハードルがある:
- 良い商品をどう選ぶか(投資対象)
- 投資タイミング
投資の3つの原則は、①長期投資、②複利運用、③分散投資。特に個人投資家にはこの3つは大事であると考えているとのお話でした。
哲学として、「分からないものには投資をしない」。ただし、分からないことを理解した上での投資は可。大事なのは、利益を出す本質的な源泉はどこにあるかを把握すること。投資のリスクは価格変動よりも不透明性にある。
資産を増やすためには3つしかない:
- 所得を増やす。自分への投資が必要
- 支出を減らす。保険やローンの見直しがポイント。「保険はブラックボックス満載の商品」
- お金にも働いてもらう
- ストック:預金などすでに余っている資産も時間分散を行う
- フロー:毎月の余裕分も積立等で投資へ
■分散投資の考え方
世界的な金融緩和により株価などの振幅が以前よりも大きくなっている。それも、世界中で動きが連動している。よって、国/地域の分散以上に、「時間分散」の考え方が大事に。投資の方法としては、一定額を積立していくドルコスト法が有効。
ドルコスト法では、安い時にたくさん買え、高い時に少し買うことになり、結果的にうまく買える。毎月一定を積み立てるドルコスト法はプロにはなかなかできず、個人投資家の強み。時間を味方につけられる。
ただし、ドルコスト法は買うという「入口戦略」としては良いが、売り時の「出口戦略」は自分で考える必要がある。例えば、老後資金のために積立てている場合、65歳で換金することが決まっていれば、2-3年前から少しずつ解約していくとよい。一度に全て現金化するのはリスク。
積立のメリットは、(買うタイミングを決めるなどの)時間をかけずに続けられること。続けることが大事。上級者は、相場が悪い時は積立額を増やし、良い相場では減らすという調整はあり。
■日本株の投資≠日本経済への投資
グローバル化で、企業への投資が必ずしもその国の経済への投資ではなくなっている。伊井社長のコメントとして「日本株、中国株というくくりはあまり意味がなくなってきているのではないか」。海外売上高が大きい企業への投資は、海外への投資とも言える。
例えばダウ30銘柄のうち、16社は海外で儲けている企業。この間、ダウが史上最高値を更新したが、アメリカ国内の景気がいいというよりも、海外の成長を取り込んでいる企業の株価上昇と見ることもできる。
新興国の成長から利益を得る場合、以下の2つがある。
- 新興国の企業に投資する
- 新興国に進出している先進国企業(外資)に投資
■先進国への投資
先進国は低成長時代に入っている。TOPIXなどの市場インデックスはパフォーマンスは高くない。市場全体に投資し、利益を得るのが難しくなっている。よって、個別の優良企業を選ぶことが必要。
日本も同じ状況で(むしろこの傾向強い)、アジアなど世界の成長を取り込める一部の企業をどう選び投資するかがカギ。日本株は長期集中投資がキーワードではないか。
■今の金融業界の話
個人金融資産は約1,500兆円。大部分がシニアに偏っているのが現状(60歳以上で60%、50歳以上で80%)。一方の20-40代の現役世代は「歴史的にお金がない」状態。現役世代の1/4世帯で貯蓄なし。以前は数%程度だった。
結果、大手銀行や証券会社の金融機関はシニア層相手のビジネスをしている。シニア向けに資産運用のアドバイス。定期から投資信託商品を売っている。
■資産運用と資産形成
すでに資産を多く持っているシニア世代は「資産運用」、資産が少ない現役世代はこれから「資産形成」。資産運用は短期、形成は長期と時間軸の違いがある。
大手金融機関が資産運用向けのサービスを展開しているのに対して、直販やネット証券、ネットバンクの商品は資産形成に適している。アドバイスとしては、選ぶ金融機関を間違えないこと。
★ ★ ★
以上は、セミナー内容の客観的な概要です。参加して考えたことなどの主観のエントリーはこちらです。(「はじめてのコモンズ」セミナー:参加目的と学び|思考の整理日記)
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書いている人 (多田 翼)
Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。
ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。
名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。
ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。
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