
マーケティングで、差別化につながる 「強み」 についてです。自分たちの強みをどうやって見い出すかを考えます。
エントリー内容です。
- 強みを分けて考える
- 自分たちが提供するもの、利用者が得ている価値
- 利用シーンから価値を知る
強みを分けて考える
以前のエントリーで、マーケティングでの 「強み」 は、2つのことが混ざっていないかということを書きました。
参考:マーケティングでは、強みを 「提供するもの」 と 「利用者が得られる価値」 に分けて考えよう
強みは、売り手である提供者が 「提供するもの」 と、買い手である顧客にとって 「利用者が得られる価値」 に分けて考えられるべき、という問題提起です。
強み = 提供するもの + 利用者が得られる価値
今回は、後者の 「利用者が得られる価値」 を知るためにはどうすればいいかを考えます。
自分たちが提供するものは何か
売り手である提供者にとって、自分たちが顧客に 「提供するもの」 は理解できています。商品であれば、性能や機能など、モノとしての特徴です。
例えば、私の例でご説明します。Bluetooth イヤホンです。
私は毎朝のランニング中に Podcast のラジオ番組を聴いています。去年2015年の秋から愛用するようになったのは、soundPEATS (サウンドピーツ) Q9A という Bluetooth のイヤホンでした。
モノとしての特徴は、コードではなく Bluetooth を通じて音声データが送られることです。また、もう1つは、イヤホンのフックが耳にしっかりフィットする形状になっていることです。
ここまでが、soundPEATS Q9A について、モノとしての特徴です。
利用者が得ている価値
では、利用者が得ている価値とは何でしょうか?
提供するものに対して、私という1人の利用者が得ている価値とは、一言で表現すれば 「より充実したランニングの時間」 です。走っているときの、イヤホンコードのまぎらわしさから解放され得られる価値です。
強みを 「提供するもの」 と 「利用者が得られる価値」 と分けたときに、売り手である提供者の立場からは、後者の 「利用者が得られる価値」 はわかっているようで、実は見えていない場合があります。
利用シーンから価値を知る
では、どうすれば利用者が得ている価値を知ることができるのでしょうか?
利用者が実際に利用しているシーンを観察することです。自分の目で直接見られなければ、利用者に聞いてみることです。
同じ Bluetooth イヤホンを例では、イヤホン利用者へのアンケートで、次のような質問で調査します。
Bluetooth イヤホンを利用している方にお聞きしています。あなたはどのようなシチュエーションで、他のイヤホンタイプではなく Bluetooth イヤホンを使っていますか?具体的な状況をお答えください。
どういう利用がされているのかを、実際の利用者から知ることができます。
消費者が商品やサービスを使うのは、価値を得たいからです。平たく言えば、うれしいことがあるからです。利用シーンを具体的に見て、自分たちが 「提供者しているもの」 ではなく 「利用者が得ている価値」 にフォーカスを当てていくのです。
利用者が得ている価値が、自分たちが提供するもの (特徴) でしか実現できなければ、他にはない自分たちの強みになります。