
今回は、ビジネスキャリアについてです。
- 年収を決める法則とは?
- 自分のキャリアを戦略的につくっていく方法
- 前提に目を向ける大切さ
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、仕事で成果を出したり、ビジネスキャリアをつくっていくために、何に目を向ければよいか、何をすればよいかです。
具体的には、自分の年収を決めている要因は何か、そして、個人のキャリアをつくっていくために、どうすればよいかを書いています。ぜひ記事を読んでいただき、仕事やキャリアへの参考にしてみてください。
前提に目を向ける
最初に、今回の記事で言いたいことです。
一言で言えば、ものごとの前提に目を向けることの大切さです。
具体的には、「環境」 「資産」 「プロセス・成果」 の3つがある時に、「環境 → 資産 → プロセス・成果」 の順に見ていきます。えてして、最後のプロセス・成果に目が行きがちですが、大事なのは前提になる環境からです。
年収を決める法則
いきなりですが、仕事での年収はどうやって決まると思いますか?
年収を決める要素は、次の3つです。
年収を決める要素
- 業界水準
- 自分のスキル
- 成果
1つ目の業界水準である、自分のいる業界、会社、組織という働く環境でによって、年収のレベルがある程度決まります。
業界水準の幅の中で、自分のスキルと成果によって年収が決まっていきます。
業界水準・スキル・成果の3つでは、わかりやすい成果に注目しがちです。
しかし、成果は、年収を決める構造全体においては1つの要素にすぎません。もっと言えば、成果の前に前提となる業界水準とスキルによって、年収レンジはある程度に決まっています。
成果による影響は、その中での上下にすぎないのです。
「何をするか」 と 「どこでするか」
書籍 ストーリーとしての競争戦略 という本には、SP と OC という戦略論が書かれています。
SP とは、Strategic Positioning (戦略的ポジショニング) 、 OC とは、Organizational Capability (組織能力) の略です。
Strategic Positioning (SP)
- 戦略的ポジショニング
- 何をやるのか
- どこで戦うか
Organizational Capability (OC)
- 組織能力
- 何を持つか
- 組織が持つリソース
SP とは、何をやるのか、どこで戦うかです。それに対して OC は何を持つか (組織が持つリソース) です。
イチロー選手の場合
SP と OC の例を、野球のイチロー選手に当てはめると次のようになります。
イチロー選手の SP
- 野球を選択 (卓球ではなく)
- メジャーリーグに移籍
- ポジションは外野ライト
イチロー選手の OC
- 走攻守での高い技術
- 怪我をしにくい鍛えられた身体
- プロフェッショナル意識の高い精神力
戦略という字は 「戦いを略す」 と書きますが、SP は戦わないための意思決定。OC は戦うための戦力となります。
個人のキャリアに当てはめると
SP と OC を個人のビジネスキャリアに当てはめると、どうなるでしょうか?
SP は、どこの会社で (会社と) 働くか、会社員か独立か、職種や業界です。OC は、ビジネススキルや専門性、経験、人脈、性格・人間性、健康な身体、使える時間やお金です。
SP と OC で注目しがちなのは、OC (スキルや経験など) です。
OC が活きるのは、SP という 「どこで戦うか」 によります。業界・会社・組織・ボジションや役割などの、働く環境によって、自分のスキルが活きることもあれば、全く合わないこともあります。
自分のキャリアを考える時に、自分の専門スキルをどう伸ばすか、新しくどんな専門性を身につけるかは関心の高いテーマでしょう。併せて考えたいのは、戦場です。どんな環境というキャリアをつくっていく前提にあたる部分です。
まとめ
今回は、ビジネスキャリアについてでした。
お伝えしたかったメッセージは、前提に目を向けることの大切さです。
ものごとには必ず前提があります。前提は無自覚に受けれてしまいがちです。今の状況の前提は何なのか、前提から変えることはできないかの意識か大事なのです。
最後に今回の記事のまとめです。
ものごとの前提に目を向けることが大切。
「環境」 「資産」 「プロセス・成果」 の3つがある時に、「環境 → 資産 → プロセス・成果」 の順に見ていく。最後のプロセス・成果に目が行きがちだが、前提になる環境から見ることが大事。
年収を決める要素
- 業界水準
- 自分のスキル
- 成果 (どれくらい活躍したか)
キャリアを考える時に、「働く環境」 と 「自分の持っているもの (スキルなど) 」 の2つでは、後者に目が行きがち。同じくらい、時にはそれ以上に大事なのは 「働く環境」 。自分のスキルが活きるのも、発揮できないのも前提である環境による。
ストーリーとしての競争戦略 (楠木建)