
今回は、今回はワークショップ (WS) についてです。
- 仕事で依頼された WS をご紹介
- 理想を描き、アクションプランを宣言する WS
- 一人ひとりがワクワクしている WS とは?
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
この記事では、私が依頼されたワークショップをご紹介しています。
個人ワークから始め、皆で理想を描き、最後はアクションプランを宣言するアプローチです。具体的なやり方やポイントを解説しています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
依頼されたワークショップ
ある企業から、ワークショップ (WS) の仕事を依頼されました。
WS のテーマは 「働きやすいオフィス環境をつくる」 でした。具体的には、次のようなオフィス環境を実現するために、どうすればいいかを検討し、決める WS です。
オフィス環境を考える WS
- 働きやすい
- 居心地がいい
- 朝起きた時に出社したいと思える
WS のプログラム
ワークショップの流れは、次のような内容にしました。
WS のプログラム
- 今までに経験したオフィス環境を共有 (良かった具体例)
- 理想のオフィス環境を描く
- どうすれば理想のオフィスにできるか
- 各メンバーのアクションプランに落とし込む
以下、それぞれについて順番に解説していきます。
[プログラム 1] 今までに経験したオフィス環境を共有 (良かった具体例)
まず始めに、各メンバーが今のオフィスや、これまでの色々なオフィスで働いた経験を振り返ります。
その中から、働きやすいと思ったオフィス、自分が居心地が良いと思った経験を皆で共有し合います。
具体的な進め方は、次の通りです。
問いと進め方
- [問い] 今までで最も良かったオフィス環境は?なぜそう感じた?
- [進め方]
- 各自がポストイットに書く (個人ワーク)
- ペアを組み、対話形式で共有する
- ペア同士で話した内容をグループ内で発表し議論する
- [アウトプット] 良かったオフィス環境と理由の言語化
[プログラム 2] 理想のオフィス環境を描く
次にやることは、理想とするオフィス環境は何かのイメージに一気にジャンプします。
先ほどの各自のオフィス環境の経験から、働きやすいオフィス、居心地が良い環境の理想像をつくります。
進め方は、先ほどの 「プログラム 1」 と同様です。
問いと進め方
- [問い] 理想とする働きやすいオフィス環境とは?
- [進め方]
- 各自が模造紙を使い、言葉とビジュアルで理想を表現する
- ペアを組み、対話形式で共有する
- ペア同士で話した内容をグループ内で発表し議論する
- [アウトプット] 理想のオフィス環境の 「一言説明」 と 「理想の絵」
[プログラム 3] どうすれば理想のオフィスにできるか
ここから、具体的な実行の議論に入っていきます。
プログラム 2 で描いた理想像を、どうすれば実現できるかを考えます。
問いと進め方
- [問い] どうすれば理想のオフィス環境を実現できる?
- [進め方]
- 各自が模造紙を使い、理想を実現するための自分の役割を書く。併せて何が障害になるか、どう解決するかまで考える
- ペアを組み、対話形式で共有する
- ペア同士で話した内容をグループ内で発表し議論する
- [アウトプット] 理想のオフィス環境の実現のための、各自の役割、問題と課題設定を言語化する
[プログラム 4] 各メンバーのアクションプランに落とし込む
最後に、各メンバーが具体的に何を実行するかのアクションプランをつくります。
先ほど言語化した自分の役割を果たすために、何を・いつまでに行うかです。
具体的な進め方は、次の通りです。
問いと進め方
- [問い] 自分は今日から理想のオフィス環境実現のために何をやる?
- [進め方]
- 各自が模造紙を使い、自分のアクションプラン (何を・いつまでに) を書く
- ペアを組み、対話形式で共有する
- ペア同士で話した内容をグループ内で発表し議論する
- [アウトプット] 理想のオフィス環境の実現のアクションプラン
最後は、各自が皆の前でアクションプランを宣言して終わりです。
この WS のポイント
WS のプログラムを設計するにあたって、ポイントとして考えたことは、次の3つです。
WS のポイント
- 個人ワークから入る (議論を徐々に広げる)
- 先に理想を描く (問題の深掘りはその後)
- 最後はアクションプランを自ら宣言する
以下、それぞれについて意図をご説明します。
[ポイント 1] 個人ワークから入る
WS の構成は、4つのプログラムです。
見てきたように、どのプログラムでも共通するのは、最初に個人ワークがあることです。
一見するとまわりくどいやり方に見えるのではないでしょうか?
しかし、個人ワークから入るのはメリットがあります。具体的には、次の通りです。
個人ワークから入るメリット
- 他の人の意見に影響されずに、自分の経験や考えと向き合える
- 全員に発表の機会がある
- その後のペアの対話やグループでの議論が活性化する (言語化された状態で入るので発言がシンプルかつ深い)
[ポイント 2] 先に理想を描く
2つ目のポイントは、早い段階で理想を描くことです。それも、言葉とビジュアルに落とし込みます。
今回のテーマで言えば、働きたいと思う・居心地が良いオフィス環境を、既存の延長からではないやり方で考えます。自分たちがありたい姿、つくりたい未来を制約を外して描くのです。
問題設定と解決は、理想を描いてからです。目の前の問題を先に挙げ、どう解決するかから入ると、今の延長での議論になってしまいます。
そうではなく、未来を見据え理想を描き、問題は実現のための障害とみなします。問題解決を前向きにポジティブに捉えることができます。
[ポイント 3] 最後はアクションプランを自ら宣言する
最後は、各自の具体的なアクションプランまでです。
たとえ理想を描き皆で共有できたとしても、WS 後にそのための行動が起こらなければ、WS に集まり時間を使った意味がありません。
アクションプランを各自がつくり、皆の前で声に出し宣言することによって、自分の役割とアクションへの当事者意識が生まれます。行動を受け身でやるのか、主体的にやるのかによって、結果は違ってきます。
自分は何を・いつまでにやるのかを明確にして、WS を終えます。
まとめ
今回は、私が依頼されたワークショップについてご紹介しました。
最後に今回の記事のまとめです。
仕事で依頼されたワークショップ (WS) のテーマは 「働きやすいオフィス環境をつくる」 。
- 働きやすい
- 居心地がいい
- 朝起きた時に出社したいと思えるオフィス
WS のプログラム
- 今までに経験したオフィス環境を共有 (良かった具体例)
- 理想のオフィス環境を描く
- どうすれば理想のオフィスにできるか
- 各メンバーのアクションプランに落とし込む
設計した WS のポイント
- 個人ワークから入る (議論を徐々に広げる)
- 先に理想を描く (問題の深掘りはその後)
- 最後はアクションプランを自ら宣言する (当事者意識を持てる)