
今回は、相手や自分の 「発言の因数分解」 です。
- 会議で相手の発言をしっかりと理解したい
- 相手の発言の何に注意したらいい?
- 自分が発言したり資料をつくる時に押さえるポイント
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、会議などでの発言についてです。
具体的には、
- 相手の発言をどう聞くか
- 発言では直接語られないことを理解するポイント
- 自分が発言する時に注意すること
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
発言の因数分解
会議の場などで、相手の発言内容がわからない、相手の意図がつかめないと思う時はないでしょうか?
発言には直接語られることと、語られないことがあります。後者の語られないことは、隠しているわけではなく相手も意識せずにそうしている場合があります。
発言を因数分解すると、通常は人はどこまでを話し、どこからは話さないのかが見えてきます。
発言の因数分解
- 事実
- 意見
- 論点
- 前提
- 目的や意図
5つのうち、どこまでが直接語られるでしょうか?
直接語られること、語られないこと
5つのレイヤーのうち、直接語られるのは 「事実」 や 「意見」 までです。それより奥にある論点や前提、発言の目的は、はっきりと言葉にされ話されることはまずありません。
話されないということは、それだけ直接の発言から理解するのは難しいわけです。
なぜ、論点や前提は、語られることがないのでしょうか?
直接語られない要因
発言の中で直接話されないものは、論点、前提、目的や意図です。
直接語られない理由は、以下です。
直接語られない要因
- 意識されずに事実や意見を話している
- 頭にはあるが、言語化できていない
- 本人は認識しているが、相手に話す必要がないと思っている
相手が語ってくれないからと言って、こちらは何もできないかというと、そうではありません。
では、どうすればいいでしょうか?
自分にできること
5つの構造があることを理解しておくことと、普段から自分が意識しておくとよいです。
具体的には、自分が発言をしたり、メールやチャットで文章を書く、資料をつくる際に論点や前提、目的は何かを考えるのです。
ではここからは、自分が発言をしたり、文章をアウトプットをする時に押さえておきたいポイントをご説明します。
発言や資料作成で押さえるポイント
自分が発言をしたり資料をつくるなど、何かを主張する時に、ここまで見た5つの構造を考えてみるといいです。
もう一度書いておくと、発言を分解すると次の5つです。
発言の因数分解
- 事実
- 意見
- 論点
- 前提
- 目的や意図
これらについて、具体的に意識したいことは、次の通りです。
押さえるポイント
- 事実と意見を分ける
- 論点を明確にする
- 前提を理解する
- 目的に立ち返る
以下、それぞれについて順番にご説明します。
[ポイント 1] 事実と意見を分ける
事実と意見を混ぜながら話したり書くと、受け手のスムーズな理解を妨げてしまいます。
どこまでが事実で、どこからが事実からの自分の意見なのかを意識します。意見はさらに、結論と根拠に分けるといいです。
[ポイント 2] 論点を明確にする
自分がこれから話そうとしている、書こうとしていることの論点は何かです。
論点とは、答えるべき問いです。どんな問題意識に対して自分は答えようとしているのかの 「問い」 を明確にします。
[ポイント 3] 前提を理解する
論点や事実・意見への前提は何かです。前提は制約条件です。
自分では意識しないうちに、暗黙の前提や制約をつけていることがあります。前提は何かを意識するのと、仮に前提や制約条件を外すとどうなるかを考えてみるといいです。
[ポイント 4] 目的に立ち返る
自分の発言や、書いたり、資料作成の目的は何かを、適宜で立ち返るといいです。
最初は目的が頭にあっても、進めるうちに目的意識が薄れていきます。さらに、目的のための手段だったことが、いつしか目的にすり替わることもあります (手段の目的化) 。
そうならないためにも、目的は何かに戻って考えることが大事です。
まとめ
今回は、発言の因数分解を考えました。
因数分解から、相手の発言を理解するためのポイント、自分が発言をしたり資料作成の時に押さえるポイントを解説しました。
最後に今回の記事のまとめです。
発言の因数分解
- 事実
- 意見
- 論点
- 前提
- 目的や意図
発言の中で直接話されないものは、論点、前提、目的や意図。
直接語られない要因は、
- 意識されずに事実や意見を話している
- 頭にはあるが、言語化できていない
- 本人は認識しているが、相手に話す必要がないと思っている
5つの構造があることを理解しておくことと、普段から自分が意識しておくとよい。
自分の発言や資料作成で押さえるポイント
- 事実と意見 (結論と根拠) を分ける
- 論点を明確にする
- 前提 (制約条件) を理解する
- 目的に立ち返る