
今回は、働き方についてです。
- フリーランスでの働き方
- 業務依頼への 「受託型」 と 「提案型」 の対応とは?
- 主体的に 「提案型」 の仕事にする方法
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
- 仕事への向き合い方
- 受け身ではなく主体的に仕事をする心構えと方法 (提案型仕事術)
仕事を、ただ相手から言われた通りにやるのではなく、「積極的に関わりこちらから相手に提案をするような働き方」 を、どうすればできるかを掘り下げています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考にしてみてください。
フリーランスでの仕事
私は現在、フリーランスで働いています。
前職は Google でした。5年5ヶ月いて、辞めてからはいくつかの企業の経営や事業のお手伝いをする仕事をやっています。
企業の規模は、ベンチャー企業や一部上場企業、個人経営まで様々です。経営や事業戦略、マーケティング、プロダクト開発、人事・組織開発など、お客さんごとの課題によって仕事内容も色々です。
こうした働き方で意識したいと思っているのは、仕事を依頼された時の心構えです。
具体的には、「受託型」 ではなく 「提案型」 での仕事へのマインドセットです。
受託型と提案型
受託型の仕事は、相手 (顧客) から言われた範囲を、依頼された通りにこなす方法です。
一方の提案型は、自ら積極的に提案をします。情報を自分で取りに行き、相手の言うことを全体像にはせず広げ、また、言われたままを鵜呑みにしないやり方です。
受託型に比べて提案型は、お互いの知恵を出し合いより良くなることにつながります。ただし、その分だけ仕事の過程では紆余曲折や簡単にはいかないこともあります。
では、提案型にするためには、どうすればいいでしょうか?
提案型にする方法
ポイントを一言で言えば、提案型とするために情報を積極的に取りに行き考え抜きます。
5W1H に当てはめると、Why, What, How です。具体的には、次の通りです。
Why の要素
- 依頼された仕事の背景
- 目的とゴールイメージ
- 相手の意気込みや考え方 (その仕事をどう捉えているか)
What の要素
- 最終的な顧客は誰か
- 解決すべき問題をどう設定するか
- 依頼業務の本質は何か (一言で自分の言葉で表現すると)
How の要素
- 問題をどう解決するか
- いつまでに終えるか
- 最終的な成果やアウトプットと、それを相手はどう使うか
3つの要素である Why, What, How のうち、狭い意味での自分の依頼範囲は How です。
もし受託型で対応をするなら、How だけがわかってさえいれば効率よく言われた通りにできるでしょう。しかし、提案型でやっていくのであれば How だけでは足りません。
背景となる情報や目的から広く情報を取り、そもそものところから理解し考えます。
ではあらためて、依頼業務に提案型でやっていくことの本質は何でしょうか?
提案型の3つのステップ
提案型で仕事を進めるための肝は、相手から言われた通りではなく、時には相手が見えていない、気づいていないことまで提案をする姿勢です。
そのためには、次の3つのステップで進めます。
提案型の3つのステップ
- 広げる
- 絞る
- 深める
以下、それぞれについて順番にご説明します。
[ステップ 1] 広げる
先ほどの Why と What で、その仕事のそもそもの意義から掘り下げます。
相手との対話や議論によって、依頼者本人も気づいていないことを一緒に言語化していきます。こうすることにより、相手が想定している範囲よりも、意図的に全体像を広げます。
[ステップ 2] 絞る
広げた後に、注力することを絞っていきます。
本当に解決すべき問題は何か、多くあるやったほうがいい中で重要なことは何かです。
私が個人的に持っている目安は、重要なものは全体の 10% だと考えます。本当に大事なことを見極めます。
[ステップ 3] 深める
絞った重要なことにリソースを集中するために、どうすればいいかを決めます。
設定した問題と、その解決策を磨き込んでいきす。問題と課題の解像度を上げ、その過程で抽象と具体の往復を何度もやります。
まとめ
今回は、仕事への向き合い方についてでした。
受託型ではなく、提案型で仕事を進めるための心構えと方法をご紹介しました。相手から依頼された通りにただ仕事をするのではなく積極的に提案し、依頼業務であっても仕事を広げ自ら創っていくアプローチです。
最後に今回の記事のまとめです。
1.
受託型の仕事は、相手 (顧客) から言われた範囲を、依頼された通りにこなす。
提案型は自ら積極的に提案をする。情報を自分で取りに行き考え抜く。相手の言うことを全体像にはせず広げ、言われたままを鵜呑みにしない。
2.
提案型とするために積極的に取りに行く情報。
- 仕事の背景、目的やゴール、相手の意気込みや考え方 [Why]
- 最終的な顧客、問題設定、依頼業務の本質 [What]
- 問題の解決方法、スケジュール、最終成果・アウトプット (相手がどう使うか) [How]
3.
もし受託型で対応をするなら、How だけがわかってさえいれば効率よく言われた通りにできる。しかし提案型には How だけでは足りない。背景となる情報や目的から広く情報を取り、そもそものところから理解する。
4.
提案型で仕事を進めるために、相手から言われた通りではなく、時には相手が見えていない、気づいていないことまで提案をする。
提案型の3つのステップは、
- 広げる: 相手が想定している範囲よりも、意図的に全体像を広げる
- 絞る: 本当に解決すべき問題、重要事項に絞る
- 深める: 設定した問題と、その解決策を磨き込む