
今回は、マーケティングについてです。
- マーケティングのことを知りたい
- どうすればマーケティング思考を鍛えられる?
- マーケティングの本質とは?
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
- マーケティングの定義と本質
- マーケティング思考の鍛え方
マーケティングのものの見方や考え方は、ビジネスで汎用的なスキルです。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
マーケティングの定義
今回のテーマは、マーケティング思考の鍛え方です。
どうすればいいかの具体的な方法を見ていく前に、そもそもマーケティングとは何かに立ち返ってみましょう。
皆さんは、マーケティングとは何かと聞かれれば、どのようにお答えになるでしょうか?
私の一言の定義は、マーケティングとは 「顧客に選ばれる理由をつくる活動全般」 です。
選ばれるとは具体的には、買ってもらえる・使ったもらえる・来店される・指名されることです。
選ぶ主体者は顧客です。BtoC ビジネスであれは消費者、BtoB ビジネスなら企業の担当者です。選ばれる理由をつくるのに重要なのは、人である顧客をどれだけ理解できるかです。
では、選ばれる理由を掘り下げるには、どうすればいいでしょうか?
選ばれる理由の因数分解
なぜ顧客は選んでくれたのかを理解するために、次のような因数分解をして深掘りをします。
選ばれる理由の因数分解
- どういう人が (ターゲット顧客)
- どんな状況で (コンテクスト)
- 何のために (目的・期待)
- 何と比べて (競合)
- どう決めたか (選択基準)
選ばれる理由が、顧客がお金を払ってでも欲しいと思える理由になっているかを見極めます。
そして、顧客理解には大きく2つのアプローチがあります。
顧客理解の2つのアプローチ
世の中の人間を2つに分けると、突き詰めると 「自分」 と 「他人」 です。この2つが、顧客理解のアプローチになります。
顧客理解の2つのアプローチ
- 自分のことの掘り下げ
- (自分ではない) 他者の理解
以下、それぞれからのマーケティング思考の鍛え方をご説明します。
[鍛え方 1] 自分自身の掘り下げから
自分の普段からの選択を深掘りします。
論理的に考えて決めた理由だけではなく、直感や無意識の判断に対して、なぜ自分はそう決めたのかを掘り下げてみます。特に、直感的の選択をなぜ自分はそう感じたのかを自分の言葉にしてみるといいです。
自分という一人の消費者を深掘りすることの繰り返しが、顧客理解のヒントになります。
注意点は、「なぜ」 に対して無理やり答えをつくらないことです。なぜの問いに自分でも明確な答えがないなら、それ自体に示唆があります。
人は全てにおいて合理的ではありません。筋道立てて言えないこともあるのです。
[鍛え方 2] 他者の理解から
もう1つのアプローチは、他者理解を突き詰めていくやり方です。
このやり方の前提で大事なのは、「顧客とは自分ではない」 という認識です。
良い意味でのあきらめで、自分はどこまでいっても自分以外の他人にはなれないという現実直視です。しかし、だからと言って顧客理解をやめるわけではありません。「自分 ≠ 顧客 (他人) 」 とした上で、顧客目線になろうとするのです。
他者の理解には、「自分だったら」 のレンズは捨てるようにします。あくまで自分とは違う他人という意識を常に持って、他者を理解していきます。
この時に、先ほどご紹介した 「選ばれる理由の因数分解」 の視点で、掘り下げていきます。
選ばれる理由の因数分解 (再掲)
- どういう人が (ターゲット顧客)
- どんな状況で (コンテクスト)
- 何のために (目的・期待)
- 何と比べて (競合)
- どう決めたか (選択基準)
マーケティングの本質
あらためて、マーケティングの本質とは何でしょうか?
マーケティングは顧客理解に始まります。そして、顧客理解に終わりはありません。なぜなら、顧客とは自分ではない他人であり、さらには、顧客自身が変わり続ける存在だからです。
マーケティングとは終わりなき人間理解の旅です。
マーケティングを突き詰めれば、マーケティングとは以下をやることです。
マーケティングの本質
- 人間を理解し (自分と他人)
- 選ばれる理由をつくり
- 実際に選ばれることを実現する
選ばれるのを偶然に頼るのではなく、意図的に起こす戦略と施策がマーケティングです。結果として売れる仕組みができます。
まとめ
今回は、マーケティングについてでした。
最後に今回の記事のまとめです。
1.
マーケティングとは 「顧客に選ばれる理由をつくる活動全般」 。選ぶ主体者は顧客。選ばれる理由をつくるのに重要なのは、人である顧客をどれだけ理解できるか。
2.
選ばれる理由の因数分解
- どういう人が (ターゲット顧客)
- どんな状況で (コンテクスト)
- 何のために (目的・期待)
- 何と比べて (競合)
- どう決めたか (選択基準)
3.
顧客理解の2つのアプローチ
- 自分のことの掘り下げ
- 他者の理解。「自分 ≠ 顧客 (他人) 」 を受け入れて顧客目線になろうとする
4.
マーケティングの本質
- 人間を理解し (自分と他人)
- 選ばれる理由をつくり
- 実際に選ばれることを実現する