
今回は、新しいアイデアへの信頼についてです。
- 新しいアイデアを受け入れてもらうために有効なことは?
- 新商品やサービスの営業、マーケティングへのヒント
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、新しいアイデアはどうすれば受け入れられたり、買ってもらえるかです。
アイデアが信頼されるための3つの原則から、ビジネスへのヒントを書いています。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
新しいビジネスを信頼する順番
今回の記事でまずご紹介したい本は、TRUST - 世界最先端の企業はいかに<信頼>を攻略したか です。
この本によれば、人が新しいビジネスを信頼する順番は、次の3つです。
新しいビジネスを信頼する順番
- アイデアへの信頼
- プラットフォームへの信頼
- 個人への信頼
アイデアへの信頼に有効な3つ
1つ目の 「アイデアへの信頼」 についてです。
先ほどの書籍 TRUST に書かれているのは、アイデアを信頼してもらえるためには、次の3つが有効だということです。
アイデアへの信頼に有効なこと
- カリフォルニアロール (それは何か)
- メリット
- インフルエンサー
以上の3つは、例えば新商品やサービスの営業、マーケティングにヒントになります。新しく使ってもらう、買ってもらう時に役に立つフレームです。
ここからは、3つそれぞれについて順番にご説明していきます。
[アイデアが信頼されるために 1] カリフォルニアロール
カリフォルニアロールは、アメリカでお寿司が受け入れられるために、大きな役割を果たしました。
寿司がアメリカにもたらされた当初、アメリカ人にとっては食べたいと思えるものではありませんでした。しかし、アメリカで一般に食べられるキュウリやカニ、アボガドを組み合わせたカリフォルニアロールにすることにより、馴染みのある食べ物になりました。
カリフォルニアロールが意味するのは、新しいアイデアを受け入れてもらうためには、いかに既知のことを使って理解してもらうかです。
アイデアが新しいほど、そのアイデアを初めて見たり聞く人にとっては、アイデアが何を意味するのかがわかりません。
そこで、受け手がすでに知っていること、合意できていることを組み合わせて、理解へのハードルを下げます。ここには心理的な抵抗感を小さくする効果もあります。
もし実際に既知を取り入れることが難しくても、説明の中にたとえ (アナロジー) で既存のことを使うとよいです。例えば、「これは印刷業界のウーバーです」 というようなことです。
[アイデアが信頼されるために 2] メリット
新しいアイデアの中身を 「カリフォルニアロール」 で理解してもらえたら、次は相手に具体的なメリットを感じてもらうことが大事です。
理解されたとしても、自分にとってのメリットがなければ、アイデアが受け入れられたり、使ってもらえたりはされません。
メリットとは具体的な価値です。
どんなに高機能であっても、あるいは低価格でも、魅力だと思える価値がなければ、そのアイデア (新商品やサービス) は買ってもらえたり使われることはありません。
アイデアの中身が、相手にとってどんな価値になるのかを簡潔に説明できることが大切です。
[アイデアが信頼されるために 3] インフルエンサー
新しいアイデアを理解し、メリットを感じても、いざ使ったり買うには、まだハードルが残っています。
それは、他の人はどう思うか、すでに受け入れているかを気にすることです。
一般的に、新しいもの好きな人でなければ、新しいアイデアにすぐに飛びつくことは稀です。
そこでキーワードになるのがインフルエンサーです。違う表現をすればアーリーアダプターです。影響力のある人がすでに使っている、勧めているとわかれば、人は新しいアイデアを取り入れやすくなります。
ただし、アーリーアダプター的な人は、人数規模は多くはありません。キャズム理論によれば、イノベーターとアーリーアダプターを合わせても全体の 16% 程度です。

引用: Diffusion of innovations - Wikipedia
いかにアーリーアダプターを見つけ、その人たちにアイデアの中身とメリット (価値) を伝えて受け入れてもらうかです。
その後に、アーリーアダプターの影響力を利用して、後に続くマジョリティの人たちに新しいアイデアを信頼してもらうという順番です。
まとめ
今回は、アイデアへの信頼についてでした。
新しいアイデアを信頼してもらうための方法をご紹介しました。このやり方は営業やマーケティングのヒントになると思います。ぜひお仕事での参考にしてみてください。
最後に今回の記事のまとめです。
アイデアへの信頼に有効なこと
- カリフォルニアロール (それは何か)
- メリット
- インフルエンサー
[アイデアが信頼されるために 1] カリフォルニアロール
新しいアイデアを受け入れてもらうために、既知のことを使って見せたり説明をする。
実際に既知のものを取り入れることが難しくても、説明の中にたとえ (アナロジー) で既存のことを使うとよい
[アイデアが信頼されるために 2] メリット
アイデアの具体的なメリット (具体的な価値) を感じてもらう。
アイデアの中身が、相手にとってどんな価値になるのかを簡潔に説明できることが大切。
[アイデアが信頼されるために 3] インフルエンサー
影響力のある人がすでに使っている、勧めているとわかれば、人は新しいアイデアを取り入れやすくなる。
アーリーアダプターを見つけ新しいアイデアを受け入れてもらい、後に続くマジョリティの人たちにアイデアを信頼してもらう。
TRUST - 世界最先端の企業はいかに<信頼>を攻略したか (レイチェル・ボッツマン)