
今回は、マーケティングリサーチについてです。
- よく言われるマーケティングリサーチは不要論とは?
- マーケティングリサーチの存在価値は?
- マーケターの役割
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、マーケティングリサーチです。
具体的には、
- マーケティングリサーチの存在価値とは何か
- マーケティングリサーチやマーケターの役割
マーケティングのものの見方や考え方は、マーケティングの業務を直接やっていなくてもビジネスで汎用的に役に立ちます。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
マーケティングリサーチは不要?
いきなりですが、マーケティングリサーチにどのようなイメージを持っているでしょうか?
時々見聞きするのは、
- 調査をしても iPhone は生まれなかった
- もっと古い話だと、馬車しか知らない人々に欲しいものを尋ねても自動車という答えは得られなかった
つまりマーケティングリサーチについて、「お客さまは答えを持っているわけではない」 であり、「調査からは何もわからない」 という見方です。
マーケティングリサーチは不要なのでしょうか?
私の考えはノーです。捉え方と使い方次第です。
そう思う理由をご説明するために、「消費者は答えを持っていない」 について掘り下げてみます。
消費者が持っているもの
この 「消費者は答えを持っていない」 や 「調査で聞いても答えてくれない」 は、ある意味では正しいです。
しかし、厳密に言うと 「消費者は自覚ができていない、あるいは言語化ができていないから答えられない」 です。消費者本人が認識できていないところに、ヒントや答えはあるのです。
では、消費者が気づいていないこととは、具体的には何なのでしょうか?
それが消費者インサイトです。
消費者インサイトとは
消費者インサイトという言葉を聞いたことがあるでしょうか?または、消費者インサイトとはどういうものだと思うでしょうか?
マーケティングでの消費者理解の本質は、消費者インサイトにあります。
私の一言の定義は、消費者インサイトとは 「人を動かす隠れた気持ち」 です。
普段は消費者本人も意識していませんが、そうだと気づかされれば買うなどの行動につながり、時には習慣すらも変えてしまう奥にある感情です。
ポイントは、普段は隠れている (本人が自覚していない) 、気づかされれば行動につながることです。
ここで話をマーケティングリサーチに戻し、消費者インサイトの観点から、マーケティングリサーチの意義を考えてみます。
マーケティングリサーチの意義
マーケティングリサーチの目的は、消費者インサイトを見つけることです。
消費者インサイトは普段は隠れているので、消費者に聞いてもその場ですぐには言葉にはできません。そもそも自覚していない、または認識していても言葉で説明ができないものです。
マーケティングリサーチは使い方次第だと書きました。
使い方次第とは、相手から答えを直接教えてもらうのではなく、リサーチをきっかけに調査をする側 (マーケター) が自分で答えを見い出すことが大事です。
ここから、マーケターの役割も見えてきます。
マーケターの役割
マーケターの力量が問われるのは、消費者や顧客をどれだけ理解しているかです。
マーケターの役割の1つは、消費者インサイトを見い出すことです。消費者本人も自覚できていない、あるいは言語化できていないことに気づいてもらいます。
そして、マーケターが責任を持つブランドや商品・サービスの世界観や価値イメージを、消費者インサイトに沿って伝えることです。インサイトという心の琴線に触れ、「欲しい」 と思ってもらうのです。
まとめ
今回は、マーケティングリサーチを消費者インサイトの視点で書きました。
最後に今回の記事のまとめです。
マーケティングリサーチについて、「お客さまは答えを持っていない」 や 「調査からは何もわからない」 という不要論がある。
しかし厳密には 「消費者は自覚ができていない、あるいは言語化ができていないから答えられないだけ」 。消費者本人が認識できていないところにヒントや答えがある。
マーケティングでの消費者理解の本質は、消費者インサイト。
消費者インサイトとは 「人を動かす隠れた気持ち」 。普段は消費者本人も意識していなかが、そうだと気づかされれば買うなどの行動につながり、時には習慣すらも変えてしまう奥にある感情。
マーケティングリサーチは、相手から答えを直接教えてもらうのではなく、リサーチをきっかけに調査をする側 (マーケター) が自分で答えを見い出す。
マーケターの役割の1つは消費者インサイトを見い出すこと。消費者本人も自覚できていない、あるいは言語化できていないことに気づいてもらう。
そして、ブランドや商品・サービスの世界観や価値イメージを、消費者インサイト (心の琴線) に沿って伝え、「欲しい」 と思ってもらう。