
今回は、マーケティングと、事業やプロダクト開発についてです。
この記事でわかること
- 重宝しているマーケティングフレーム
- 事業開発、プロダクト開発への応用
- 顧客目線になる開発手法
この記事でわかるのは、マーケティングと開発についてです。
汎用的に使えるマーケティング手法をご紹介し、事業開発やプロダクト開発への応用方法をご紹介します。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
マーケティングのフレーム
皆さんは、マーケティングのフレームと聞けば、どのようなものを思い浮かべるでしょうか?
有名なフレームは、STP, 4P があります。
今回の記事でご紹介したいマーケティングフレームは、次の4つからのフレームです。
マーケティングのフレーム
- 顧客 (顧客像, 抱えている問題, ジョブ)
- ソリューション (問題への解決策)
- 提供価値
- 収益モデル
これら4つを順番に具体化し、4つで一貫性を持つようにマーケティング戦略と施策をつくっていきます。
このマーケティングフレームは、応用がききます。例えば、事業開発やプロダクト開発に使えます。
プロダクト開発への応用
マーケティングのフレームに当てはめると、次のようになります。
プロダクト開発への応用
- プロダクトユーザー像, 顧客課題, ジョブ (片付けたい用事 (ジョブ理論) )
- 開発するプロダクト (顧客の問題設定に対して、自分たちはどう解決するか)
- プロダクトを利用してユーザーが得られる価値
- どうプロダクトから稼ぐかの収益モデル
このフレームのポイントは、順番にあります。
顧客、ソリューション、提供価値、収益モデルで、「顧客とソリューション」 、「提供価値と収益モデル」 の組み合わせと順番です。
組み合わせと順番
2つの組み合わせでは、順番が大事です。「A があって B ができる」 という因と果です。
[組み合わせ 1] 顧客とソリューション
顧客とソリューションでは、先に顧客設定を磨き込むことが重要です。具体的には、
顧客設定の明確化
- 誰が顧客か
- どんな問題を抱えているか
- 顧客のジョブ (片付けたい用事) は何か
- 奥にある顧客インサイトは何か
- 「顧客の成功」 は何か
これらを満たすために、自分たちがプロダクトや事業から何をするかです。これがソリューションになります。
[組み合わせ 2] 提供価値と収益モデル
提供価値と収益モデルも同じです。提供価値が実現され、対価を得られます。
まずやることは、提供価値の磨き込みです。
提供価値の明確化
- ソリューションによって、顧客が得られる本質的な提供価値は何か
- 一時的ではなく、持続的な価値提供か
- 価値はこれからも高め続けられるか
顧客への提供価値をまずあって、その次に収益モデルの構築です。
収益モデルは、「誰から」 「何の価値に対して」 「どうやって・どのタイミングで」 からつくっていきます。
順番が逆になると
2つの組み合わせそれぞれで、順番は 「顧客設定があってのソリューション」 、「提供価値があっての収益モデル」 です。
しかし、ありがちなのは順番の逆転です。順序が逆になると、どうなってしまうのでしょうか?
順番の逆転
- 顧客設定が不十分なのに、自分本位なソリューションを考え開発に入ってしまう
- 実は顧客にとっては価値ではないのに、稼ぎに目がいき皮算用の収益モデルを机上でつくってしまう
顧客主語から入る開発
あらためて、取り上げているマーケティングフレームです。
要素の4つは、主語の違いで2つに分けることができます。
マーケティングフレーム要素の主語
- 顧客設定と提供価値の主語は 「顧客」
- ソリューションと収益モデルの主語は 「提供者 (自分たち) 」
先ほど、順番が大事ということを掘り下げました。「顧客設定があってのソリューション」 、「提供価値があっての収益モデル」 です。
主語の違いとつなげると、主語で先に考えるのは 「顧客」 です。その次に主語を自分たちに変えます。何をするか、どう収益化するかを考えていくのです。
別の表現をすれば、顧客目線からの開発です。
まとめ
今回は、マーケティングフレームのご紹介と、フレームのプロダクトや事業開発への応用でした。
最後に今回の記事のまとめです。
マーケティングのフレーム
- 顧客 (顧客像, 抱えている問題, ジョブ)
- ソリューション (問題への解決策)
- 提供価値
- 収益モデル
プロダクト開発への応用
- プロダクトユーザー像, 顧客課題, ジョブ (片付けたい用事 (ジョブ理論) )
- 開発するプロダクト (顧客の問題設定に対して、自分たちはどう解決するか)
- プロダクトを利用してユーザーが得られる価値
- どうプロダクトから稼ぐかの収益モデル
顧客目線の開発
順番は 「顧客設定があってのソリューション」 、「提供価値があっての収益モデル」 。
顧客設定と提供価値の主語は 「顧客」 。主語で先に考えるのは顧客。次に主語を自分たちに変えて、何をするか、どう収益化するかを考える。