
今回は、企業の業務プロセスについてです。
具体的には分業体制と、顧客への向き合い方です。
この記事でわかること
- 過度な分業体制の弊害
- 顧客不在の内向き状態とは
- 自分たちの問題解決、顧客の問題解決
- コンパスを合わせる
この記事で書いているのは分業体制の是非と、弊害として起こる顧客不在の内向き姿勢です。
行き過ぎた分業体制には、どのような弊害があるのでしょうか?それを解決する 「顧客中心の外向き姿勢」 とはどのようなものでしょうか?
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
分業体制の弊害
業務オペレーションが多岐に渡る組織では、それぞれが役割を決めてその範囲で業務を回していく分業体制が取られます。
分業体制はその範囲だけを注力すればよく、効率的なオペレーションです。人には得手不得手があるので、組織内の人員が得意な部分に集中することにより全体でのパフォーマンスがよくなります。
一方で分業体制には弊害もあります。特に行き過ぎた過度な分業体制で起こります。
では分業体制の弊害とは何でしょうか?
顧客不在の内向き姿勢
分業体制の弊害を一言で表現すれば、「顧客不在の内向き姿勢」 です。
具体的には次のような状態です。
顧客不在の内向き姿勢
- 明確な顧客定義や顧客定義がない中での顧客課題の設定
- 顧客課題なき問題解決策の検討
- 曖昧な価値提供にもかかわらず、売上目標だけはある
いずれも共通するのは、顧客を置き去りにし自分たちの都合や論理だけで成り立っています。
いわば自分たちの問題を自分たちで解決しようとしているだけです。顧客なき自己完結です。
では本来はどうあるべきなのでしょうか?
コンパスを合わせる
どんな事業も顧客があって初めて成立します。ビジネスとは突き詰めると価値を提供し顧客の問題解決をして、その対価として収益が得られ、利益を次の投資に回します。
ビジネスの基本的な要素は次の三つです。
ビジネスの基本要素
- 顧客の深い理解 (顧客定義と顧客課題の設定)
- ソリューションをつくる
- 価値が提供され顧客が成功する。その対価を得る
たとえ社内が分業体制であっても、むしろ分業体制だからこそ、どの役割であってもコンパスを全員で合わせることが大事です。
コンパスが指し示す先は顧客です。コンパスがさらにその先を指し示すとすれば、顧客の先にある世の中全般です。
分業で自分のやっていることが全体プロセスの一部だとしても、組織が以下のようになれば分業体制の弊害を免れることができます。
コンパスを合わせる
- 常に目線は顧客にある
- 顧客定義や顧客課題の設定が、どの分業パートにおいても共通言語になっている
- 顧客のための研究開発、顧客のための生産、顧客のための営業
これらができていれば、顧客中心の外向き姿勢になれます。
まとめ
今回は分業体制の弊害から考える、顧客への向き合い方でした。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
分業体制の弊害は 「顧客不在の内向き姿勢」
- 明確な顧客定義や顧客定義がない中での顧客課題の設定
- 顧客課題なき問題解決策の検討
- 曖昧な価値提供にもかかわらず、売上目標だけはある
ビジネスの基本要素
- 顧客の深い理解 (顧客定義と顧客課題の設定)
- ソリューションをつくる
- 価値が提供され顧客が成功する。その対価を得る
コンパスを合わせる (顧客中心の外向き姿勢)
- 常に目線は顧客にある
- 顧客定義や顧客課題の設定が、どの分業パートにおいても共通言語になっている
- 顧客のための研究開発、顧客のための生産、顧客のための営業