
今回はマーケティングについてです。
この記事ではわかること
- イソップ寓話 「北風と太陽」
- 太陽的アプローチの一般化
- 外発的動機づけと内発的動機づけ
- マーケティングへの横展開 ( 「売る」 と 「買ってもらう」 )
今回はイソップの 「北風と太陽」 から、マーケティングで学べることです。北風と太陽のアプローチからマーケティングへの示唆を掘り下げています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
北風と太陽
イソップ寓話の 「北風と太陽」 の話は、どんな内容だったでしょうか?
北風と太陽がどちらが旅人のコートを脱がせるかという勝負をしました。北風は強風を起こし、旅人のコートを吹き飛ばそうとしました。しかし旅人はコートが飛ばされないようにしたので逆効果でした。
太陽は気温を上げました。暑くなり旅人はコートを自ら脱ぎました。
太陽がやったことの一般化
北風と太陽のアプローチは興味深いです。
北風と太陽のやり方を主語の違いから見てみましょう。北風は主語は自分です。自分が強風を起こすことによって強風が旅人のコートを飛ばそうとしました。
太陽の主語は旅人です。太陽が直接旅人のコートを脱がすのではなく、あくまで間接的な影響です。実際にコートを脱ぐという行為の主語は旅人でした。
太陽がやったことを一般化すると、相手が自分の意思でそうしたいと思わせ、行動につなげました。
では、北風と太陽の話をビジネスに応用してみます。
外発的動機付けと内発的動機づけ
動機づけには二つの種類があります。外発的動機づけと内発的動機づけです。
外発的動機付けとは自分の外からの動機づけです。ビジネスであれば、お金などの報酬や出世です。外発的とあるように自分の外から与えられるものです。
内発的動機付けは内側からの気持ちです。内側からの気持ちとは、心からやりたいという思い、他者貢献や幸福感、達成感や充実感を求める気持ちです。
二つの動機づけを北風と太陽の話に当てはめると、北風がやったのは外発的動機づけ、太陽のアプローチは内発的動機付けです。
それではもう一つビジネスへの横展開をしてみます。マーケティングに当てはめてみましょう。
マーケティングへの横展開
先ほど触れたように、北風と太陽のやり方は主語が正反対でした。
北風のやり方は主語は自分です。北風が旅人のコートを飛ばそうとしました。太陽のアプローチの主語はあくまで旅人です。暑くすることによって、旅人が自らコートを脱ぎたいと思ったわけです。
ここからマーケティングにはどのように横展開ができるでしょうか?
マーケティングで狙うのは見込み客への販売です。この時に、「自分たちが商品やサービスを "売る" ためにどうするか」 とマーケティングを捉えるか、それとも 「顧客が商品・サービスを "買う" ためにどうするか」 です。
二つは似ているようで違います。ポイントは主語です。「売る」 は売り手である自分たちが主体、「買ってもらう」 は主語は顧客です。
北風と太陽につなげると、「売る」 を起点にしている前者の捉え方が北風、「買ってもらう」 から入っているのが太陽的なアプローチです。
太陽的マーケティング
自分たちが 「売る」 ではなく、「顧客に買ってもらう」 と捉えると、どんなマーケティングになるでしょうか?
一言で言えば顧客基点になります。
買ってもらうためには、顧客に他の競合ではなく自分たちを選んでもらえる必要があります。さらに掘り下げていくと、他にも少なくない選択肢がある中でなぜ自分達が選ばれるのか、と問いが続いていきます。
選ばれる理由について、自分たちの想定と顧客が実際にそう思っている理由に認識のギャップがないかもポイントです。
顧客に無理やりではなく、自らの意思で選びたいと思えるような施策が太陽的マーケティングです。
まとめ
今回はイソップ寓話の 「北風と太陽」 から、マーケティングへの横展開を掘り下げました。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
イソップ寓話の 「北風と太陽」
- 北風は強風を起こし旅人のコートを吹き飛ばそうとした
- 太陽は気温を上げ。暑くなり旅人はコートを自ら脱いだ
- 太陽がやったことを一般化すると 「相手が自分の意思でそうしたいと思わせ、行動につなげた」
外発的動機付けと内発的動機づけ
- 外発的動機付けはお金などの報酬や出世という外から与えられるものから
- 内発的動機付けは心からやりたい思い、他者貢献や幸福感、達成感や充実感を求める気持ちから
- 北風がやったのは外発的動機づけ、太陽のアプローチは内発的動機付け
太陽的マーケティング
- 自分たちが 「売る」 ではなく 「顧客に買ってもらう」 と捉える。顧客基点になれる
- 顧客に無理やりではなく、自らの意思で選びたいと思えるような施策が太陽的マーケティング